0.最近の英語に関するお話
・(1)赤坂中1年生の英語の授業の感想、「小学校1年生から英語が苦手だったが、中学の授業で英語が分かるようになった。」港区では小学1年生から週2時間英語の授業がある。そのため、1年生から英語への苦手意識が生まれると6年間も苦手意識を持って授業を受けことになり、その苦痛は計り知れない。(2)whomが世界的に消えていっているという話、whoを使う方がリズムが良い。ゴーストバスターズの主題歌”Who ya gonna call?”改まった場面ではwhomも使いたい。手紙の出だし「関係当事者殿」”To whom it may concern”この話をもっと詳しく知りたい人は「消えゆくwhom」で検索するとその情報が見られます。
・〇北原先生の冒頭の話、1赤坂小学校で、「英語が不得意になった」生徒⇒「中学になって、英語がわかってできるようになかった」と言っている。2小学校で、英語嫌い、英語が不得意になったという生徒がいる事実がある。⇒うちの今年の生徒も、4月「小学校では英語が不得意だった」「苦手だった」という生徒が複数いました。これは、ショックなことです。ところが4月末の英語学習アンケートでは、「中学校になったらもっと英語が難しくなると思ったけれど、中学のほうが英語が簡単だった」「中学の英語のほうが、楽しくてよくわかるので、よかった」「先生が正しい発音を教えてくれて、自分もf、v、thの発音が正しくできるようになってよかったです」と、4月末の段階で書いてくれる生徒たちが多くいました。昨年も同じでした。教え方の工夫、心構えについて考えさせられる事例です。新年度、あらためて生徒に正しい発音を教え、小学英語とのブリッジを音声面から⇒文字指導へとステップを踏んで不安のないように導くのが私たち『良心ある中学英語教師』の大切な仕事だと思いました。2.「関係代名詞Whomが世界的に消えつつある」そうなのではないかと感じていましたが、そう聞くと、つくづく「言葉は生き物であり、時代を映す鏡である」と感じます。たとえば、Shakespeareの時代の英語がそのまま引き継がれているものもあれば、変化したり、消えていくものもあり、言語の変化に敏感であることや、歴史的変遷を知っていることも英語教師のひとつの力と思います。Shakespeareの使った英語は今読んでも、趣やウイットがあり、魅力的です。言葉は、生きているのですね。北原先生は、文書を書くとき、To whom it may concerns(関係する方へ)をよく使うそうです。Whomは文語としては残っても、口語としては消えつつある語の一つなのだと思います。⇒「折にふれてauthenticな知識本を再読することの大切さ」
教師の語彙力② 語彙検定②「いくつ書けるかな?」
第2回 重要接頭辞・接尾辞(高校レベル)
1 bi- 「2つの~」を表す 2 dis- 反対の意味を表す 3 im- 反対の意味を表す 4 non- 「~でない」を表す 5 sub-「下の」と言う意味 6 super-「超」という意味 7 uni-「1つの」という意味 8 -ee「~する人」を表す 9 -en 「~させる」と言う意味 10 -ess 名詞につけて「女性」を表す 11 -ie 名詞に付
けて形容詞形をつくる 12 -ical 名詞につけて形容詞形をつくる 13 -ish 名詞につけて形容詞形をつくる 14 -ive 名詞につけて形容詞形をつくる 15 -ship名詞につけて「状態、身分など」を表す 16 tri- 「3つの」という意味 17centi-「100、百分の1の」という意味 18 milli-「千分の1の」という意味
10分間で書き、「この人には負けたくない」という人と交換し、採点しました。接頭辞、接尾辞を改めて見直し、自分の授業に生かせそうなネタをたくさんいただけました。周りの先生はたくさん書けていたのに、自分は38個しか正解がなく、勉強不足を痛感しました。現在中1を4クラス担当していますが、今からでも少しずつ小出しにしながら、接頭辞・接尾辞に触れさせていきたいと思います。
・私は、業務の関係で15分遅れて教室に到着しました。部屋に入るとシーンと静まりかえって、みなさん必死で書いています。bi-「2つの~」、dis-、im-「反対の意味を表す」、super-「超」という意味、uni-「1つの」などなどの接頭辞がつく単語を自力でできるだけ挙げるというもの。終わったら隣と交換し互いのものを採点。隣のS先生は60以上あげていました。採点しながら勉強になります。(dissaffiliation
なんて初めてきいた!)それにしてもこのレベルに対応できる中学生を育てていることに改めて驚きです。北原メソッドの語い指導の威力!
英語の歌③ 竹内まりあが歌うオールディーズ2
「Linda」の穴埋めに挑戦しました。10か所の空欄を日本語訳を参考にして、韻なども意識しながら埋めていきました。入る単語はすべて知っているものであるものの、改めて意味や発音を考えることとなり、とても勉強になりました。「誰に向けて歌ったものか」という質問に対して、歌詞を読み直しました。「結婚式の祝福の歌」である、という北原先生のことばに、なるほど、と思いました。
・’Linda’ by Maria Takeuchi手順:数分で日本語訳、ライムを頼りに空欄を埋めさせる。10個の空欄に対して埋められた数を確認する。リスニングをし、埋められなかった空欄や自分の解答の修正をする。答えを見て正答数を手を挙げさせ確認する。
・曲は前回にひきつづき竹内まりやのLinda。まず、配布された歌詞プリントのブランクを和訳や文法・rhymingの点から予測して埋める(3分)→教師が、いくつ埋められたか生徒にたずねる。How many blanks did you fill in?→歌を聴き自分の穴埋めを確認→教師がクラス全体に、いくつ自力で正当できたかを尋ねる。How many of your answers were correct?(かな?)→教師が解説しながら答えを伝える→再度曲をかけ歌う、という手順。最後に「これは何の歌?」と先生がたずね、参加者からは、「失恋のうた」という声もでたましたが、答えは「結婚式の歌」。私も勘違いしそうになってました。出だし「泣いてばかりの恋」ということばの印象にひかれ、あとのほうで「今日のあなたはだれよりも輝いてる」とありますからね。
2 即興スピーキング
2021年度新学習指導要領では必須になる。
「話すこと」→「やり取り」spontaneousと「発表」written
1 「じゃれマガ」を使った即興発話
(他教科で学んだ知識を使ってALTに説明する)
Today’s Topic SAwara and Ino Tadataka を読みました。Q What’s amazing about Ino?への答えを本文に下線を引きました。その後、北原先生からの質問に答えていきました。・「to go のto は、1(名詞的用法)2(副詞的用法)3(形容詞的用法)のうちどれ?」指で数字を示しながら挙手しますが、この時、北原先生と目を合わせることが大切なのですね。to不定詞のマスターには1年かかる。だから、出てきたらその都度確認することが大切。・「over をジェスチャーで」「over」と置き換えられる言葉は?書いたら立って。・「a couple of」を指で示して。・called Sawara に下線が引いてあり、その下にPr6-2といずれ学習する課の予告がされている。このことでその課を学習するときの理解のスピードが変わってくる、ということでした。・such a は、a such とは言わない。・「伊能忠敬」って何をした人?隣の人に説明して。こう問いかけることで、生徒は社会科で学習したことを英語で説明することになる。全員が答えられなくてもかまわない。また、教師が支えながら全員で英文を考えることで、安心して発話に参加できる。
・今回の研究会では2つの教材、『じゃれマガ』と『読みトレ100』を使用。・『じゃれマガ』から「2017年5月8日 Sawara and Ino Tadataka」を教材として利用。歌の後の帯活動に組まれていて、実際の授業では歌の後半にプリントが配られ、教師が言葉を発しないまま、歌の終了から生徒が自ら読解を始め、読み終えた時間からWPMを書き込む。その後の流れは次の通り(1) WPMを計る(2) 教師による範読(3) QA 質問の答えを含む文の確認(4) Ino Tadatakaを漢字で(5) どういう人かを説明。今回の教材は「to不定詞」の文法復習を兼ねている。「不定詞は教科書だけでは身につかないので、他の教材で例を示す必要がある。」教材には、「佐原」と「江戸時代」のような語句や、calledのような後置修飾、これから学ぶ現在完了、難易度が高い「To think that(~だなんて)」、不定詞に下線がある。不定詞については、教科書の3つの用法のどれかを生徒に考えさせる。生徒に1~3の指の数で答えさせて、北原先生と目を合わせてピンポン・ブー判定を次々にしてもらう。指については、「couple of」のイメージを指で示す場面もあった。over the Golden Week holidays のoverはジェスチャーで示させる。その上で他の言葉で言い表せる言葉を答えさせる。「伊能忠敬」については、最後の漢字で「英語で答えないと!」で、respectを引き出す。伊能忠敬を英語で説明する段階では、「言えない生徒がいるかもしれないが、できない生徒が言える生徒の声を聞ける場面を作ることが大切。」社会の授業での既習事項を上手く引き出すために、『じゃれマガ』に書いてある事については、「それは書いてあるでしょ。それ以外で。」と声をかける。伊能の地図について、「precise、detailedが出てこなくちゃ!」と、ボキャブラリーを広げる工夫はさすが。
・じゃれマガに出てくる単語や表現を使って、既習事項の復習と即興発話の練習を行いました。※to do が出て来たら、不定詞の何用法か、指で答えさせる。※前置詞の書き換え over→during, forなど※伊能忠敬(その日のじゃれマガのテーマ)について、クラス全体でその場で説明させる。じゃれマガに出てきた以外の情報や単語を使った表現があれば、それらを拾って全体で共有する。
手順:数分で内容を黙読させ、questionの答えのワード、フレーズ、またはセンテンスに下線部を引かせる。WPM記入。ここまで口頭による指示は一切ない。ALTがquestionを読み上げ、生徒は答えの箇所を言う。ALTが本文を一読。生徒は聞いている。北原先生による説明が始まる。覚えなければいけない単語を辞書で引かせたり、連語の確認を行っていく。不定詞の用法は1(名詞的用法)なのか、2(副詞的用法)なのか、3(形容詞的用法)なのかを生徒たちは指で示して、北原先生はアイコンタクトとピンポン!ブー!のマシーンを使って合ってるか否かを生徒に伝える。(普段三年生の授業では不定詞と現在完了形の用法の確認は必ず行います。)
・Sawara and Ino Tadatakaという文章(119語)で。実際の授業でおこなわれる手順で進む:はじめにまず各自で読み、理解度チェックの設問への答えのうらづけとなる部分にアンダーラインを引く→ALTが設問を読み上げ、生徒は口頭で答える(もちろん英語で)→ALTが文章を朗読(自力で黙読するより音で聞くと理解が進むことがある)→内容理解確認:教師が生徒にさまざまな問いを投げかけながら理解を確認していく:不定詞がつかわれている箇所については用法の番号(名詞的―1、副詞的―2、形容詞的―3)を生徒に指で示させ教師は生徒一人ひとりとアイコンタクトしながらBongoBongoのピンポン/ブーで正解・不正解をテンポよく伝える(*「これ定着するまで1年かかる。教科書ででてくるところだけでは絶対に足りない」と北原先生);over the Golden Week holidays のoverのイメージをジェスチャーで表現させる;そのあとoverを他の英語でrephraseさせる――duringなど;a couple of の数を生徒に指で示させる――2本だけでなく2,3本が正解、等々。そしてWho is Ino Tadataka? と問いかけ生徒はALTに説明を試みる:Ino Tadataka is a mapmaker who made a very detailed./ precise map in late Edo period. などと答えさせる。北原先生は「言えない子がいても、クラス全員で協力して答えさせる」と言っていました。
・北原先生は語彙力指導の際に、「deer, sheepの単複同形」について私たちに質問されました。狩猟民族にとっては「獲物」という概念があるため、塊として単数・複数とも同形になることを知っている先生も、初耳という先生もいました。私自身は、大学受験のとき、原仙作の「英文法標準精講」を2度目に精読したときに知識として知りました。中3の修学旅行の作文指導のとき、「なぜdearやfishは単複同形なのか」を説明するときに、「狩猟民族」の獲物の捉え方を説明すると、生徒がよく理解します。こうしたことをオーセンティックな「信頼できる英語のネタ本(種本?)」を通して知っているか否かで、日頃の授業での「深さ」が変わってきます。英語教師である限り「これでわかった!」ということはなく、学び続ける必然があります。だからこそ楽しいものですね。
2「読みトレ100」を使った即興発話
(日本の事物をALTに説明する)
15 School Trip, Day Threeを読みました。・deerは単複同形。・groundに、なぜsがついているのか。・came to her とcame up to her のちがい・chase them awayをジェスチャーで。・one of の次には複数・鹿せんべいを隣の人に説明して。
・『読みトレ100』(日本の事物をALTに説明する)から「15 School Trip, Day Three May 18」を使用。ここでも幾つかに下線が書かれて「敷地」や「仏像」などの意味が示されている。基本的な使い方は、『じゃれマガ』と同じ。came up to her、chase 、chase them awayについてはジェスチャーをさせて理解させる。これは、教科書の本文再生やペアワークなどでのジェスチャーと結びついた活動になっている。「では、鹿せんべいについて説明してみよう。」「形について言った人はいますか?そうroundですね。」「おい、本当にrice crackerか??硬くて歯が折れちまいそう!!」「材料について言った人は?flour」「色について。」「値段については? 10 pieces for 150 yen なんて言い方もこういう時に使ってみましょう。」
・ じゃれマガの時と同様に、本文に出てきた単語を使って表現力を広げます。※deer 単複同形の確認
※came up to と came to の語感の違いをジェスチャーで表現させる。※chase や away の語感をジェスチャーで表現させる。※one of the largest 〜最上級には複数の「1番」がある。※「鹿せんべい」をその場で説明させる。用途だけでなく、色、形、値段や原料など、様々な視点の表現を確認し、共有する。
・手順はじゃれマガと同じ。今回、じゃれマガでは伊能忠敬、読みトレでは鹿せんべいが出て来ました。こういった日本の歴史の人物や文化をALTに説明するよう促します。今回は歴史と修学旅行に話がリンクしていましたが、国語や数学、他の言語にリンクしている話や単語が出て来たらそれを拾って追加説明をしたり生徒に質問を投げかけたり(今回は修学旅行に行って来た生徒に対して”Did you go through the hole?”)英語で説明してみるよう促したりします。
・つぎに「15 School Trip, Day Three」というタイトルのもので。前記のじゃれマガと同じ手順ですすんでいく。自力読み→ALTの理解チェック質問読み上げに対して生徒は英語で答える。(いま思うと、英検やTOEICのリーディングにも対応できる力がつくのだなあ)内容理解の活動のなかで、やはりテンポよくさまざまな発問が先生から繰り出される。――There were deer all over the grounds of Todaiji. という文について 「deer ――countable or uncountable?、grounds――Why “S” at the end of the word ――because there are many parts in Todaiji where you can see deer. や、what’s the difference between “come to” and “come up to”――後者のほうが迫ってくる感じ、One of the largest wooden buildings の最上級ときくと日本人は1つしかないと思うが、英語では最上のものがいくつかある、そのなかの一つ、という語感の違いを指摘。
3 ピクチャーディスクライビングを使った即興発話
・「6Way Street 上巻Disk1 聞く話す活動の評価」より中学2年のペアリーディングの映像を見ました。 リピート→シャドウイング→閉本→individual reading →☆読み、次の日の授業、Pair Readingの映像、 一方は教科書を見ないで1文ずつ読む。それを聞いてもう一人が教科書を見ながら、Really?をAre you sure?のように英文を言い換えたり、自分の意見を挟んだりしながら読む。と言う活動を行ってきましたが、「じゃれマガ」に出会い、やめたそうです。ピクチャーディスクライビング3年1学期(「6way Street 下巻」より)生徒は黒板に貼ってあるピクチャーカードを見て教師の前で英語で表現する。ペアリーダーは2文述べること義務付けられる。生徒は間違った表現や、言葉少なに述べようとするが、そこで北原先生やALTのつっこみや修正が入り、より正しく描写した英文を発話できるようになる。言えたところで細長い紙に英文を書いて提出する。英語ができる生徒はいくらでも出すが、苦手な生徒はなかなか言えないため提出することができない。2学期になると、「ステップ2」の「いきなりライティング」を行う。1枚の絵につき1分間でできるだけたくさんの英文を書く。fluency重視の活動。
・今年度6月から「ステップ1.5」を開始→本町田中ビデオ参照(6way street)fast learners(ペアリーダー)は1つの絵につき、2文言うようにする。しかも、話がつながるように発話する。slow learners(パートナー)は1文でよい。それでも発話が難しい時は、発表している生徒の近くで聞くようにする。
従来の「ステップ1」・・・全員起立して正確な1文で絵を描写できたら座って神にその文を書く。書き終わったらまた起立して活動に参加できる。スピーキング→ライティング。accuracy重視。3年1学期。【問題点】→1度に発言することができるのは1人だけ。正しい英文が言えないといつまで経っても書けない。できる生徒ばかりが得点することになる。従来の「ステップ2」・・・1枚の絵につき1分間でできるだけたくさんの英文を書く。いきなりライティング。fluency重視。3年2学期。
・教科書を使った即興発話、北原先生の20年前の授業VTRを元に、教科書の音読からスピーキングまでの流れを拝見しました。※Repeat after JTE→Paced reading →Shadowing →Individual reading →星読み → Pair reading最後にペアで読む際に、英語が得意な生徒は本文の表現を少し変えながら読む。(really?をAre you?など)
・教科書の本文の内容を示すピクチャーカードを見せ、生徒は教師やALTのところまできて口頭で描写するという活動。英語が得意な生徒は2文、得意でない生徒は1文、完全な文でいえたら「ピンポン」。そのあとその生徒は席に戻って文を暗写し、終わったら再度描写に参戦できる、というもの。これが「ステップ1.5」。ステップ1(前々任校で実践)は、全員起立して正確な1文で絵を描写できたら座って紙にその分を書き、終わったらまた起立して再度参加、というもの。(accuracy重視)一度に発言するのは一人で、言えない生徒はずっと書けないのでポイントの差がつきすぎるのが欠点。(北原先生の前々任校の映像でその様子を視聴)またステップ2は、一枚の絵につき、できるだけたくさんの英文を書く、いきなりライティングでfluency 重視。北原先生がこの6月から始められたのがこの中間の1・5は、というもの。(上記)「幹本」映像編で見た、生徒全員着席で挙手させて自由にピクチャーカードを描写させるものは2年生でしたが、3年生になると、こんなにダイナミックな即興スピーキングの形になるのだ、ということを映像で確認できてありがたくおもいました。授業のテンポ感をもたせるため、Bongo Bongoを本当に効果的につかっていることにも改めて感じ入りました。質疑応答のなかで、「このやり方だと、一文を言えない子もいるのでは」という質問に、「そういう子には前のほうで人の答えを聴いているように」と伝えていると北原先生。このことに関連して、今回、つよく印象にのこったのが、「言えない子がいてもとにかくやっていく」という教師の姿勢でした。リーディング教材を使うにせよ、ピクチャーの描写を促すにせよ、クラスの言えない子も、できる子の発言をきいていれば、自分では言えないレベルでもほぼ理解はできて、それはその子にとって良質のインプットとなるのだ、と気づきました。私はいままで、クラスの中くらいのレベルの学生のことを常に念頭におきながら、その学生にとって無理なレベルのことはクラスではさせない、という姿勢できたことを自覚しました。そしてそれは、学生の学びの機会を奪ってしまう誤った判断だったと反省しました。この段の最後に、北原先生が、参加者のみなさんに、「他の方法で即興スピーキングをやっている人は」と問いかけ、「忘れ物したことなどを英語で言わせる」「林間の思い出などを語らせる」などの返答がありました。他の先生方が、それぞれに実践している様子を聴くと、気持ちがピリッとします。こういうさりげない参加者全体への「振り」も、先生→参加者でなく参加者同士というマルチチャンネルで学び合いができるように促す技だ、とおもい、見習いたいとまた思いました。
・ポイントとしては、「リーディング」から「スピーキング」の領域に音読練習を通して高めていくのが「北原メソッド」の大きな特徴と思われる。(例)(1)ペア・リーディング:リーダーは、自分の文に付け加えをして読む。既習表現を使うので、スピーキングの活動に入る。(1)翌日:前日読んだので、今度は教科書を見ないで話す(読む)。できる生徒は教科書を見てもいいので、オリジナルの自分のセリフを挟んで言う。もう一人の生徒は、教科書を見ないで話す。(2)自宅での「音読回数」は☆5つ分=25回が基準!☆5つ(25回)⇒普通の子がそこそこ読めるようになる回数。1/3~半分位の子が読めるようになる。☆9~8個(45~40回)⇒8割が読めるようになる。☆10個(50回)⇒50回読んだら、全員がスラスラ読める。
・⇒「即興的に発話させないといけない!!」全員起立⇒言える子は手をあげて、言えたらすわる。正確な1文で絵を描写できたら座って紙にその文を書いて提出する。⇒書き終わったら、また起立して活動に参加できる。*コモン・エラーが多い時には、みんなでやるといい。話せるようになったら、複数教師がいれば、どんどん即興発話をすることができる。⇒音読は授業でも宿題でもやっているが、まだまだ「すらすら」には遠く、甘いと思った。ただし、中2でもほぼ全員が読めるが、能力的に大変厳しい生徒がクラスに1,2名残る。それでも彼らがある程度読めるようになっているのはうれしい進歩だ。 赤坂中での音読の課題の基準と、それによって到達できるポイントを生徒に説明したうえで、翌日の月曜、1日25回音読を生徒に必修課題にした。翌日、生徒に聞くと、☆5つ読むのに、中2生で10分~20分程度、中1生で10分~15分かかったという。教科書を読ませると格段にうまくなっている。そのあと、授業で「2分間音読」をやった。ユニット3の内容で、中2で、5,6回~12回、中1で、5~6回読めた。「2分間音読」のあと音読してもらうと、またずいぶんスラスラ読めるよう進歩していた。こうした地道な努力を、教師も生徒もずくを出しながら続けることが何より大切だと思う。(「ずく」=長野県で一番のほめことば。地道に根気よく努力すること)⇒さらに、北原先生のクラスのように、「音読」に終わらせず、「スピーキングの領域」に発展されること⇒最後は「スピーキング」につなげる指導を工夫することが大切だと思った。こうしたことは、まさに「百聞は一見に如かず」で、本で読んで、さらに実際の映像を見て、解説し、疑問点を質問しながら解決し、指導に生かすことが大切と思われる。
・従来の正しいものが言えたら書くという方式から本町田中時代の教師やALTのところに来てどんどん言っていく方式に変更。これは「6way street」のDVDでも見ることができる。従来の方式だと言えない生徒が立ち往生になるので、どうしても差が開く、時間がかかるという問題があった。これは授業の中での指導方法について、次の図式で考えるとわかりやすい。①全体発表形式メリット・良いものを全員で共有できる。全体の中で個人を賞賛する機会にもなる。・教師が間違いを指摘できエラーの訂正も全体で共有できる。デメリット・待ち時間が多くなる。(自分が話す時間より他人の発表を聴いている時間の方が長い。)・単位時間あたりの練習量、発話量は減る。②個別活動形式メリット・一人当たりの活動量が増える。・待ち時間のロスがなくなる。デメリット・良いものや誤り訂正の共有化がしにくい。・机間指導をすることはできるが、全ての誤り訂正をすることはできない。そこでどんどん教師の前に来て言わせると同時に、言えない生徒はそれを横で聞いていてよい、とすることで②のなかに①のメリットの要素を入れた形式を作り出している。例えば、優れたものについて言った本人に黒板に書かせて、いいなと思ったのをノートに書いておく、などの作業を入れれば口頭での紹介以上の効果も考えられるかもしれない。 この手は以前の授業見学の時に、教科書の毎レッスンに出ている1行程度の作文を書かせる際に用いられていた。その時は書け次第、教卓のところまで持ってきてチェックを受けるのだが、「これ、いいね!ちょっとここ(ホワイトボード)に書いて。」とやっていた。個別チェックの流れを止めずに、全体への紹介を並行実施するということを可能にしていたのだ。
3 音読テスト
平成29年度1学期 1年生英語音読テスト
6月13日(火)、15日(木)、16日(金)に音読テストをします。普段の音読練習の成果を見せましょう。
1テスト方法
教科書46ページ(Unit 4-1)本文を音読する。(もちろん教科書見ながら)
2テスト範囲本文とテスト項目(下線部)
I’m Taku. I live in Honcho. Min-ho and Aya live in Honcho, too. We go home together after school. We’re good friends.
3評価項目
①語と語のつながり live in / and Aya / together after
②lの発音 live / school
③rの発音 We’re / friends
④vの発音 live
⑤fの発音 after / friends
⑥thの発音 together
⑦イントネーション(声の上げ下げ、大事な語は強く長く、そうでない語は弱く短く言う)
4評価規準
個々の発音がきちんとできているか→②③④⑤⑥
全体として英語らしい発音になっているか→①⑦
5評価基準
A+ ネイティブ(英語母語話者)の発音並みである(35点)
A 日本人中学生として素晴らしい。ネイティブ(英語母語話者)の発音に近い(30点)
B+ AとBの中間(25点)
B 日本人中学1年生としては十分である(20点)
C もっと練習が必要(10点)
ABCがそれぞれ(30、20、10点)、+は+5点で評価。☆5つが「最低限」、「2年生は発音が今日本一上手だと思う。全員が☆10個。☆5個だと半分の生徒ができるようになる。☆8個だと8割の生徒。☆10個だともれなくすべての生徒ができるようになる」「高跳びに例えると、バーを越えないとだめ。ただ、高く跳び過ぎる必要もない。ギリギリを見極めよう」生徒の映像を見ながら私たちも評価をしました。私の印象としては「口の形ができて、きちんと発音でき、つまらずに読めたらA」「口の形ができておらず、少しつまってしまったらB」という感じがしました。その中で、+にするかどうかという感じでした。地道に努力して、口の形を一生懸命にしながら発音している生徒を見て、北原先生の指導が入っていることがわかりました。Picture Describing でもそうですが、accuracy→fluencyを求めるという流れがあるのだと思います。その後、2年生の音読テストを拝見しましたが、1年間で格段に、圧倒的に発音が伸びていました。語の発音はもちろんのこと、can’tをイギリス英語で自然に話すこと、wanted himのt、hの消滅、took him / about himのhの消滅など、自然にできていることに驚きました。評価項目にvividness(生き生きとした感じ)が加わっており、発音がとても心地よかったです。worriedには下線がなく、評価しないということでしたが、rの発音については他の語で評価するということでした。あまりに圧倒的な発音で、北原メソッドの凄さを感じるとともに、自分の指導の甘さ、弱さを痛感しました。「どうすれば赤坂中の生徒のようになるのか?」という疑問に対する答えは「北原メソッド」という答えが出ています。しかし、「どうしてそこまでたどり着けないのか?」という問いについては、自分自身に返ってきます。自分の指導力のなさに自信が揺らぎますが、生徒を伸ばす方法を知っていて指導しないのはこちらの怠慢だと思います。赤坂中学校の生徒も本校の生徒も同じ中学生です。希望をもち、チャレンジする気持ちと楽しむ気持ちをもって、自分の指導、生徒への関わり方が変われば生徒の力も伸びることを信じて、明日からの授業を頑張りたいと思います。
・実際に音読テストの映像を見ながら、評価項目に沿って評価しました。実は私も6月の第4週に音読テストを行うことを1年生に予告してあります。細かいやり方がプリントに書かれていて、大変参考になります。また、北原先生の評価を聞き、とても勉強になりました。以前、海外に住んでいたという生徒の発音もためらうことなく修正してあげること、大切なんですね。自分ならちょっと遠慮してしまいそうです。・スピードは関係ない・頭のいい悪いは関係ない ということでどの子もしっかりと発音のポイントを意識して教科書を読めていました。「全員が教科書を読めていることに驚き」を感じた先生の感想に対して、「授業の中で読まし切れていない」という北原先生の指摘がありました。私自身も反省です。
・1年生音読テスト、実際に音読テストの映像を見せていただきました。以下の評価項目を元に、教科書本文の音読を聞き、A〜Cの評価をします。1.語と語の繋がり 2.lの発音 3.rの発音 4.vの発音 5.fの発音 6.thの発音 7.イントネーション※全ての項目にチェックが入ればA。具体的で細かい評価基準を設定することで、評価の誤差を少なくする。※読む速さより正確さを重視する。※英語が苦手な生徒もたくさん音読練習すればできるようになる。普段の授業から星読みを徹底する。5×8で8割の生徒はできるようになる。5×10で全員できるようになる。・2年生音読テスト、2年生の評価項目には”vividness” (生き生きとした感じ)が付け加えられました。全員が星読みを10回してくる学年で、1年生と比べても圧倒的に上手でした。特にwanted him を読む際に人称代名詞を小さくして直前の語につけて読むなど、普段からの音読練習の量を感じる発表でした。
・(1)1年生1学期音読テスト、スラスラ読むのではなく、一語一語意識してはっきりと発音している感じ。一人ひとり動画を止めて北原先生と一緒に評価をしてみたので、赤坂中での評価の基準がよりはっきりと分かった。質問で私の生徒と赤坂中の生徒の日頃の音読の量の差を知る。私の生徒はよく音読する生徒で20~25回、赤坂中は全員やる標準が25回以上、北原先生の経験則からクラス全員が25回の音読で半分位の生徒の音読テストの評価が高評価、クラス全員の生徒が50回の音読でほぼ100%の生徒の音読テストの評価が高評価になる、現在の赤坂中の2年生は全員が50回音読してくる。 50回がBreak Throughの一つの基準。多すぎても時間の無駄になる。(2)2年生1学期音読テスト、 毎回音赤坂中の音読テストを見るたびに思うことだが、1年間でよくこんなに成長するものだなと思うほど1年生と比べると上手である。スラスラと読んでいる。ALTがBritish EnglishのためにBritish accentの生徒もいる。よくALTの英語を聴いている。himの”h”の音が落ちるなど、上級の読み方である。
・つづいて北原先生が「日本一」と自負される2年生の音読。1年生との歴然とした差が強く印象に残りました。wanted himのhの音が弱いのでウォンテディムのように、worried about him もアバウティム、と音の脱落とリンキングがじつに自然に行われている。幹本にも出ていたこの方法を、ほぼそのままマネさせていただいていますが、改めてなるほど、とおもうところが多くありました。・以下に列挙します。・決して流暢ではなくても、一生懸命に評価項目の発音を意識してやっている生徒にはAやA+をあげていた。「これが中学1年生のいい音読だよね」と、そのようにやっている子をたたえておられました。「英語は頭の善し悪しは、関係ない」とも。・日ごろ手がかかる子が、よくできているケースが多かった。上記と関連。・together のerの部分の発音が thの舌を挟む影響で、口があまり開かずにいい発音に、ほとんどの生徒がなっていた。・帰国子女や、アメリカ帰国したばかり、というネイティブに近いような生徒でも、ちゃんと中学1年のテキストを、北原メソッドで指導し、なおすべきところはなおしている、ということ。(「流した発音」になっていた)「癖があったけど、だいぶ直ってきたよね」などと、と新任のS先生に話しかけておられた内容が印象にのこりました。・質疑応答のとき、ある先生が自分も北原メソッドでやっているが、映像をみると赤坂中の生徒のようには自分の生徒はできていない。どこがちがうのか」という質問に対して、それは「それは、子供に『読まし切れてない』からだろうね。☆読みについて北原先生:北原先生が今の1年生にいわれていること。「日本一の発音を身につけている君たちの先輩(2年生)は、全員が☆を10個つけていた」さらに長先生の言葉を紹介「☆5個(25回)で、一応クラスの半分の生徒が読めるようになる。苦手な子はもっとやらないとダメ」と。今の1年生は10個言っている子が全体の1/3にもなっていない。今の2年生が、5個だとクラスの半分→8個だとクラスの8割、全員が10個やったら全員ができるようになることを証明してくれた。隣に座っておられたS先生に、本当に北原先生がいつもいわれるように「頭の中に英語の音が入り、英語の世界ができているのですね」と言ったら、いいことをおしえてくれました。例えば、英検などの穴埋め問題でも、北原先生は「頭の中にある音を頼りにするんだよ」と言われていると。つまり英語を日本語で説明されて理解したこと、でなく、音読をたくさんして頭の中にある音で、穴埋め問題ができるということ。この「頭のなかに英語の世界ができている」と北原先生がいつもいわれるのを聞くたびに、自分の学生もそうなってほしい、といつも強く感じていますが、そこに至る一つの大事な道筋を、今回は教えていただけました。
・1)1年生、1年生では、スピードはゆっくり目でも、1つ1つの音素を正しく丁寧に発音するように指導されていました。このことは中1で流さないことが大切だということです。北原先生から「”together” の発音も、「トゥゲザー」でなく、”th”の音をしっかり出すことで、その後に続く”er”も英語らしく発音できる。」「間違いを指摘、矯正することが、教師の仕事である。」(田尻先生のご指摘) などのこともお話しされていました。2) 2年生、2年生では、1年生で評価項目としてあげられている①~⑦の他、Vividness(臨場感)が加わり、1年生の映像の後に2年生の映像を視聴して、1年経って格段に上手に音読できるようになっていることが、わかります。こちらでも、”river”の”v”を正しく発音することで、後の”er”も正しく発音できるという指摘もあり、その他、ALTの先生のイギリス英語を聞いてそのまま”can’t”を/kάnt/ と発音している生徒さんもいました。1年生から発音を厳しく徹底させることが、音読やスピーチでの英語らしいプロダクションにつながるための土台であることが改めてわかる内容だったと思います。
・1年生と2年生の音読テストのビデオを見せていただきました。1年生は2年生よりもゆっくりと丁寧に一つ一つの音を発音しているのが印象的でした。2年生はスラスラと読めていました。それぞれの発音が自動化されていました。以下,北原先生が話されていた内容です。・ゆっくりでいいから聞き取れるように音読する。・流した発音は直してあげる。・口を開けないでしゃべる子に対して,はっきりしゃべること。・発音は,頭がいい,悪いは関係ない。・器用,不器用は関係ない。・クラスの全員が☆10個読んでいれば全員がAをもらえる。5個だと半分くらいの子がA。8個だと,8割の子がちゃんと読めるようになる。
・平成29年度1学期 1年生英語音読テスト(Unit 4-1本文を音読)テスト項目(評価のポイントとなる子音等に下線がなされている。→生徒はどの観点に気を付ければいいのかを明確に理解した上で備えることができる。特に1年生と2年生の映像を見比べると、その間の1年間で確実に上の段階に上がっていることがわかる。この点について以下のように考えることができる。音読テストという「評価」があること自体が発音が良くなるように頑張るという波及効果をもたらす。ただし、これで頑張れるのはある程度どう発音すれば良いかわかっている層の生徒たちだ。それ以外の毎回の指導がないと全体のレベルが押し上がることはない。できないことで諦めたり、ふて腐れたりする層が出てくるからだ。こうなってくると「指導なき評価」になってしまう。毎回、繰り返し行われる音声指導には次のようなものがある。①歌②教科書本文・語彙のフラッシュカード・本文の音読指導③答え合わせの際の発音の確認・板書(下線部記入→起立→答えの確認)・ワークブック(毎回読まされる)・スパイラルワークシート(口頭による答え合わせが持つ大きな意味)④ピクチャーカードを使ったオーラルイントロダクションの際のQ&A⑤ベーシックダイアローグ①と②は全体への一斉指導による効率的なインプットである。綴りと発音の関係性が常に指摘され、意識させられている点が単なるオウム返し的な指導とは一線を画している。また、歌はリンキングや脱落を忠実に再現しないとリズム、テンポが合わなくなるので大きな意味を持っている。③は「個人→全体のrepeat」という流れが全てに共通している。これは全体の前での発表による個別対応と単位時間あたりの全体の発話量を増やすことを見事に両立させた手法ではないか。多くの授業では当てられた生徒しか発音していないから、意識の低い生徒は自分が当たりそうなところにしか頓着しない。また一般的に板書は書かせるだけ、ワーク・プリントは自分で答え合わせさせて集めてハンコを押すだけ、というのがせいぜいではないだろうか。英語は発音できなければ役に立たないのだから他教科の提出物と同じようにしてはまずいのだ。④と⑤は正しく発音するまで解放してくれないというoutput型の指導である。ただし、④はクラスでのクイズ形式、⑤はペアでの活動なので、ゲーム感覚だったり友達と苦楽を共にしながら乗り越えられたり、教師が全員を指導しなくても友達同士で発音指導がなされたりしてしまう。「個人で練習しておけ」だけでは差が開く一方となってしまうのだ。このように通常授業の中に、次の3つの層の発音指導があることがわかる。①全体指導の中での一斉input②全体指導の中で全員を指名することでチェック。(ただし全員の発話も同時確保)③個別のoutputによる指導、これらの積み重ねの1年分の差が音読テストの学年ごとの伸び方に表れるのだろう。
・最後にいただいた資料から「中1生の英語学習に対する意識」が浮かび上がりました。「小学校英語は中学校で役立つという小6生の時の期待に対し、中1生では半数が役に立たない」「英語を勉強する上で大切だと思うことのうち、発音や会話が小6から中1で減少」「「小学校英語が役に立つと感じている中1生は、中学校の授業で話す活動を多くしている」「小学校英語に役立ちを感じている中1生はわかろうとする、伝え合おうとする意欲が高い」という調査結果がベネッセから出ました。中高の英語教育では音声練習・文法指導が中心でそれも大切です。しかし、「話す」活動が少ない傾向があり、「わかろうとする」「伝え合おうとする」活動としての「聞く」「話す」活動が、コミュニケーションや学習に対する意欲を高める上で重要な役割担っていると結んでいました。コミュニケーション重視が叫ばれる一方で、それでも「日本語に訳すことで言葉の違いに気づき、思考力も深められる」と和訳の効用も根強くうたわれています。この調査結果は中1生にどう教えたらいいのかという議論に一石を投じるものではないかと感じました。千葉県に限られるのか知りませんが、小学校での英語の教科科に伴って小学校の先生に英語の二種免許を取らせる認定講習がこの夏盛んに開かれるそうです。