8月20日(土) 第185回例会
【1】留学に向けて
・ラテン系の人に負けないぐらいにtalkativeになる。
・毎日日記を書いて、一週間まとめて学校に送る。
Speakingはたくさんやるだろうが、Writingは意識しないと少なくなると考えた。書いたら添削してもらうを繰り返した。留学に行かせてくれた学校には、お礼の気持ちで日記を送った。英語の先生が日本語訳をつけて廊下に掲示してくれた。
・1冊の中で5ページ使える本は買って日本へ。
フォイルズという英語教育の大きな書店はお勧め。
【2】北原式授業アンケートの生徒へのフィードバック
(1)H29年度1学期3年生「できるようになったこと」
1位 リーディング
・「じゃれマガ」の効果は大きい。
2位 文法とスピーキング
・Basic Dialog(BD)、ピクチャーディスクライビングが効果的。
・遅れがちな転校生の声を聞く。
「高校ではスマホを電子辞書代わりに使っているであろうが、依然として紙の辞書は学習効果が高い。」
「授業でやっていることがそのまま受検に繋がる。」
(2)H27年度2学期3年生
1位 (即興)スピーキング
日本文化や学校紹介など「原稿を作らないで話し、説明する」
2位 リーディング
「ざっと読むスキニングとQに対するAを探すスキャニングが、じゃれマガでよく練習できている。」
(3)2012年度3年生「2学期期末テスト なぜ点数が上がったのか?」
「音読筆写が効果的」
「頭の中が整理されてきた」
「おもちゃ箱の中身を整理して引き出しに入れるように、すぐに取り出せるようにした。」
【3】新学習指導要領に即した定期テストの作り方
●「試験問題の作り方については、まだまだの先生方が多いので、しっかりと幹本で研究して欲しい。」
●「学習者の視点から離れてしまった問題が今年になってから増えてしまったのでは。」
●「ワークブックには、不自然な文もある。自作してみてはどうか。」
「扉のページには何か意味があるのか?高校入試に慣れさせるため?ここに書かれているように、試験開始直後にリスニングをすると、事前に生徒が問題を読めずに始まってしまう。生徒が、事前に選択肢の英語を読む時間を確保するべき。」
「リスニングを既成のものから選ぶ場合、文法、内容、どちらに重きを置いた内容かを考える。」
「授業中に生徒が読んだマテリアルは、知識・技能を問う問題。」
「リーディングの単語の注は、必要最小限に減らす。例えば、toiletは、音にしたら何か分かるので外す。」
読みトレからの出題に対して、「授業で生徒がこたえる形式と同じように出題する。「指定された語数で書き抜きなさい」というように。」
「お好み焼きに使う野菜なんて、読み取らなくても分かる!問題が不適切。」
「行ったスピーチを文字にする出題は必ずやるべき。①~③の条件については、一つずつ改行して、見落とさないように配慮する。」
「関係代名詞と現在完了を使って表現する問題は後の方でやる。例えば、12月に現在完了だけのテストをするなど。」
「テストは授業でやったことの中から出題し、あまり広げすぎないように。教科書の音読と暗写に集中するように。」
「大問は最大10までで、2点問題が基本。B4裏表印刷で2枚まで。」
「英語力測定」なのか、「学習促進」なのかを意識する。1年生では、「学習促進」を多めにする。」
「授業で強調したことは必ず出題する。」
「学年が上がるごとに、教科書本文の加工を大きくして、初見に近い形にする。」
「テスト問題だけではなく、授業でも、生徒が分かる範囲で未習語、未習文法を使って慣れさせる。」
「授業の様子を見て、できてなさそうだと思うことを出題して自分の研究データに役立てる。」
***
1 参加者の自己紹介とイギリスへ留学されるT先生へのメッセージ
本日は32名の参加者が集いました。予定された内容が盛りだくさんということと、参加者が多かったので自己紹介は名前だけにしてT先生へ皆さんからメッセージを贈りました。
2 授業アンケートの生徒へのフィードバック「できるようになったこと」を解説していただきました。
3 新学習指導要領に即した定期テストの作り方②
2021年度3年生1学期期末テスト
東京都のF先生が、実際に作られ、1学期に実施した試験をそのまま、資料として拝見しました。また、また、出題の意図や出典についても事前に資料をいただいてありました。
その資料から、採点の簡素化を図ったり生徒のエラーによる原点を避ける、また音読の促進という点についても考えた上での作問になっていることがわかりました。
15分間のブレークアウトルームで3人グループになり試験問題について話し合いました。
私は、都立高校のT先生とT先生のお二人とご一緒させていただきました。新観点の「思考・判断・表現」なのか、「知識・技能」の問題なのかを区別する規準について
話したりしました。「学習の促進」という点から出題する既習の教科書本文の内容を問う問題は、やはり「知識・技能」とか、初見の長文を読む問題は、初見だからといって「思考・判断・表現」だとは限らないのではないかなどという意見がありました。
4 定期テスト作りにおけるポリシー37箇条
『英語授業の「幹」を作る本 テスト編』
1 歌からは出題しない。(歌は楽しみのため)
2 ワークからの出題は10点分のみで、必ず丸出し問題を出題する。(学習の促進)
3 SW(スパイラルワークシート)からは基本的に出題しない
(→ 1〜3はテスト勉強の範囲を無限にしない配慮。教科書音読と暗写に集中するように)
4 教科書本課の全てのページから出題する。(ヤマを張っても無駄とわからせる)
5 2点問題を基本とする。(採点が大変にならないように)
6 大問は最大10まで
7 答えが二択のマルバツ問題は出題しない。(間違いのトレースができないから)
8 初見の問題は大問1つか二つ
9 作成段階から「(英語力)測定」なのか「(学習)促進」なのか意識して作る。P60, 100, 123, 135
10 各大問に出題場所、出題意図を明記する
11 学年が下の時ほど「促進」問 題が多い。(英語の音の回路を頭に作るため)
12 問題用紙は多くてもB4版表裏印刷で2枚まで。(採点の大変さと生徒の負担を配慮)
13 表から裏にページをまたぐ出題は絶対しない。
14 生徒が見やすい大きさ。(フォント、行間、絵など)*ユニバーサルデザイン
15 解答用紙の一番下、生徒指名の横に観点別の得点欄を儲ける。(PC入力しやすい)
16 英文和訳、和文英訳は絶対に出題しない。(授業のポリシー同様)どうしてもの場合は場面や人間関係などの言語機能を示して「〜のようなとき」とする。
テスト編P26, 85, 111
17 単語の意味を日本語で問うことはしない。逆も。P83, 84, 96
18 3年3学期末は特別な問題を。(年度末でやることが山ほどあるから)P191
19 authenticityを大事に P110, 121, 133
20 スピーキングテストでやったことは直近の定期テストのライティング問題に必ず出題する P42, 61, 86, 114, 152, 176
21 疑問文とその答え方のような大事な問題や多くの生徒が間違えた問題は何度も出題する。(疑問文とその答え方の問題は中1から中2までの5回連続で出題している。)
22 例外の綴り(発音通り以外)の語のスペルミスは減点しない。P42, 60, 111
23 初見の問題を少なくする代わりに、教科書を加工する。(ダイアログはモノログに、モノログはダイアログに P49, 50, 96, 109, 133, 134, 146)
24 教科書の人物紹介は何度でも出題する。 P51, 64, 100, 111, 125
25 Readingの課は通常の課と違って、セクション3、4つを2時間でこなす(通常は6、8時間)ため、ストーリー展開のみを問う。(重箱の隅をつつく問題は出さない) P98, 124
26 既習語、既習文法のみでテストを作らない。(リーディング問題は解答に影響を与えない程度の未習語、未習文法は使用する) P83
27 リーディング問題の英問英答はなるべく1語か、2語で。(ライティングの要素を入れない)P60, 83, 97, 109
28 暗記だけで解くことはできない「考える問題」(現行指導要領での「思考・判断・表現」)を作るようにしている P60
29 自由英作文は長期休業の宿題などで出したものから使う。 P75
30 英検を意識した問題も入れる。 P75
31 単語の意味を問う問題は英英辞典やALTを参考にする。 P83, 84, 96
32 授業で強調したことは定期テストに出題する。 P77, 90, 137, 138, 153
33 自分の研究のデータ取りに定期テストを使う。 P103, 124
34 生徒が書いた英文を定期テストのリーディング問題や文法問題として使う。P123, 127
35 あえて複数の正答がある問題を出題する。 P127
36 日本語を使う場合はなるべく口語を使う。P127
37 上級生になるにつれて教科書本文に追加の情報を入れたり、中身を大幅改変したりして初見の英文に近づけている。P41, 48, 146
『英語授業の「幹」をつくる本』を読んで感覚的に真似していたのですが、今日の北研で37か条とともに解説いただき、論理的に再確認でき理解が更に進みました。
学習指導要領が新しくなり、新3観点でテスト作り、評価をすることとなりましたが、授業は「北原メソッド」なのですから、試験も大きく変化することはなく、試験作りで大事な点を再認識することができました。
1 子ども目線で。
2 授業(指導)と評価の一体化
3 「学習の促進」と「測定」
どんな時代になろうとこれらを忘れてはいけないのだと。
***
1 参加者全員の自己紹介とT先生への一言
「5ページ使えるページがあれば本を買う」「Be Talkaive」「英語で日記を書く。書いたものを友達に採点してもらう。1週間ごとに勤務校に送る。学校への感謝の気持ち。」
2 「北原メソッドは高校ではどうなのか?」「北原メソッドは誰でもできるのか?」
3 授業アンケートの生徒へのフィードバック
「特筆すべきこと」
・授業でやっていることで受験にそなえられるし、海外に行ったときも役に立つということはすごいことだと思う
4 新学習指導要領に即した定期テストの作り方②
2021年度3年生1学期期末テスト
表紙:必要あるか?リスニング問題を読んでおく時間の確保は?
1・2:「めきめきEnglish付属テスト問題」何を聞かせるのか?ワーク付属を使う場合は考える必要がある
3:知識・技能の方が良い(教科書そのまんまだから、促進のための問題、文法と語彙の力をみる)
4:初見、この分量で8点は少ないと思う、何語あるか?書いておくと良い、背景知識があまりない英文は生徒にわかりにくい、注の数が15語は多いので少なくしてあげる、解答に必要な語のみ注釈に入れる
5:既習のため知識・技能
じゃれマガは定期考査に出す場合は初見のものを使う
6:教科書そのまんまなので知識・技能、簡単な日本語にして和文英訳の要素を減らす
7:Picture Describing: I thinkを入れると何でも言える、「写真を見て説明する活動」
8:スピーチ、条件を見やすく改行してあげる、①どこに行ったことがあるか、②そこで何をしたか、③先生への提案
10:選択では簡単過ぎるのでは?
11:ワークから、時制のまとめ
現在完了、関係代名詞は単独でテストを行う、3年12月に60点満点程度
13:「さらにもう一語加えて」北原メソッド
5 定期テスト作りにおける北原先生のポリシー37箇条
1)歌からは出題しない(歌は楽しみのため)
試験前にしなくちゃいけないことを減らす、SWも出さない、教科書の音読、暗写をやらせるため
2)ワークからの出題は10点分のみで、必ず丸出し問題を出題する(学習の促進)
3)SWからは基本的に出題しない(1〜3はテスト勉強の範囲を無限にしない配慮。教科書音読と暗写に集中するように)
4)教科書本課のすべてのページから出題する。(ヤマを張っても無駄とわからせる)
5)2点問題を基本とする(採点が大変にならないように)
6)大問は最大10まで(になる、1問2点にすると)
7)答えが二択の○×問題は出題しない(間違いのトレースができないから)
8)初見の問題は大問1つか2つ
9)作成段階から「(英語力)測定」なのか「(学習)促進」なのか意識して作る p.60, 100, 123, 135
10)各大問に出題場所、出題意図を明記する
11)学年が下の時ほど「促進」問題が多い(英語の音の回路を頭に作るため)
12)問題用紙は多くてもB4版裏表印刷で2枚まで(採点の大変さと生徒の負担を配慮)
13)表から裏にページをまたぐ出題は絶対しない
14)生徒が見やすい大きさ(フォント、行間、絵など)*ユニバーサルデザイン
15)解答用紙の1番下、生徒氏名の横に観点別の得点欄を設ける(PC入力しやすい)
16)英文和訳、和文英訳は絶対に出題しない。(授業のポリシー同様)どうしてもの場合は場面や人間関係などの言語機能を示して「〜のようなとき」とする テスト編p.26, 85
17)単語の意味を日本語で問うことはしない。逆も。p.83, 84, 96
18)3年3学期末は特別な問題を。(年度末でやることが山ほどあるから)p.191
19)authenticityを大事に、p.110, 121, 133
20)スピーキングテストでやったことは直近の定期テストのライティング問題に必ず出題するp.42, 61, 86, 114, 152, 176
21)疑問文とその答え方のような問題や多くの生徒が間違えた問題は何度も出題する(疑問文とその答え方のような問題は中1から中2までの5回連続で出題している。中1の2学期中間テスト20点、中1の2学期期末テスト28点、中1の3学期学年末テスト18点、中2の1学期中間テスト10点、中2の1学期期末テスト10点)
22)例外のつづり(発音通り以外)のごのスペルミスは出題しないp.42, 60, 111
23)初見の問題を少なくする代わりに、教科書を加工する(ダイアログはモノローグに、モノローグはダイアログにp.48, 71, 72、大幅に書き換えるp.49, 50, 96, 109, 133, 134, 146)
24)教科書の人物紹介は何度でも出題するp.51, 64, 100, 111, 125
25)Readingの課は通常の課と違って、セクション3、4つを2時間でこなす(通常は6、8時間)ため、ストーリー展開のみを問う。(重箱の隅をつつく問題は出さない)p.98, 124
26)既習語、既習文法のみでテストを作らない(リーディング問題は解答に影響を与えない程度の未習語、未習文法は使用する)p.83 未習語が入っているのが普通
27)リーディング問題の英問英答はなるべく1語か、2語で(ライティングの要素を入れない)p.60, 83, 97, 109
28)暗記だけで解くことができない「考える問題」(現行指導要領での「思考・判断・表現」)を作るようにしているp.60
29)自由英作文は長期休業の宿題などで出したものから使うp.74
30)英検を意識した問題も入れるp.75
31)単語の意味を問う問題は英英辞典やALTを参考にするp.83, 84, 96
32)授業で強調したことは定期テストに出題するp.77, 90, 137, 138, 153
33)自分の研究データ取りに定期テストを使うp.103, 124
34)生徒が書いた英文を定期テストのリーディング問題や文法問題として使うp.123
35)あえて複数の正答がある問題を出題するp.127
36)日本語を使う場合はなるべく口語を使う(頭にイメージがわきやすいようにする)p.127
37)上級生になるにつれて教科書本文の追加の情報を入れたり、中身を大幅改変したりして初見の英文に近づけているp.41, 48, 146
<考察>
「測定」と「促進」を意識して、生徒のためになっているかを考えて問題を作成する必要があると思った。私のテスト問題を振り返ったとき、英文の量が多く、生徒は解答する気持ちが起きない。上記のポイントをもとに、テスト問題を作成したい。
6 『英語授業の「幹」をつくる本 テスト編』のデータ
7 急に学年平均点が上がったテストのデータ切り取りキャスト
生徒に「2学期期末テスト なぜ点数が上がったのか?」という自由記述をさせた
「音読筆写が効果的」「頭の中が整理されてきた」
8 二重被爆に関するテスト問題
9じゃれマガ
T先生
お体に気をつけて頑張ってください。
お話をうかがうのを楽しみにしております。
F先生
テスト問題をご紹介いただき、ありがとうございました。自分のテスト問題を振り返る機会になりました。これからもよろしくお願いいたします。
N先生、T先生
ブレイクアウトルームでご一緒させていただき、ありがとうございました。色々とお話しできて、学びを深めることができました。
北原先生
今回もたくさんの学びをありがとうございました。夏休みの残りの時間を使って、自分のテストを振り返りたいと思います。
***
夏休みの貴重な土曜日に、8月の例会を開催して下さり、ありがとうございました。毎回素晴らしいですが、今回は特にテストを作成する際の最大の指針となる37箇条のポリシーを知ることが出来たのが、最大のお宝でプレゼントでした。またいい刺激を頂きました。ではレポート致します。
1.*参加者全員の自己紹介と夏休み研修状況(自主研修含む) *
出席者の自己紹介と少し予定を変更して、9月からイギリスに留学されるT先生へ贈る言葉を述べてから始まりました。
◎北原先生がイギリスに留学する際に心がけた事
*ラテン系に負けない Always be talkative!を自分に課した。
*毎日日記を付け、エクスター大学の生徒に添削してもらった。それを勤務校に対しての責任と思い、*10日分ずつ日記を送った。
*5ページ使える所があれば本を買って持って帰った。(船便で送ることも出来る)
*武田先生へ伝言:世界一蔵書があるフォイルズに行って下さい。(Wikipediaより: W&Gフォイルズ (W & G Foyle Ltd.) は、英国ロンドンのソーホーに存在する老舗書店。一般にはフォイルズ (Foyles) と略して言及されることが多い。日本ではフォイル書店、フォイルなどとも称される。)
●イギリスには2003年当時、母の友人で6年半すでにロンドンに住んでいた人を訪ねて旅行したことがありますが、5月末のバラのシーズンがとても素敵で、ウェストミンスター駅からテムズ川クルーズ(水上バス)をしてビッグベンやロンドンアイ、タワーブリッジまで移動し、その足でロンドン塔を見学に行きました。その時の景色は今でもよく覚えています。どこをみても素敵で絵はがきのような街ですね。思い起こすと、また行きたいなぁ、といつもと思います。
*2. 「北原メソッドは高校ではどうなのか?」「北原メソッドは誰でもできるのか?」*
T先生のアンケートまとめについて読むと、高校でも絶対的に効果的だし、北原メソッドは特別な人だけでなく、誰でも(やろうと思えば)出来る、ということを証明していることがわかります。
●私個人も北原先生に初めて出会った時に、「一流の先生なのに、カリスマ性でその人しか出来ない方法ではなく、最初は部分的にでも、誰でも真似ができる」のが北原メソッドの素晴らしいところだと思いました。
*3、授業アンケートの生徒へのフィードバック*
*◎平成29年度1学期3年生「出来るようになったこと」*
じゃれマガ読み取りのおかげでリーディングが高い。文法、スピーキング(転校生が多い学年だった)が転校生3人が以前より英語が出来るようになったことが挙げられていました。
※昨日のニュースから、社会指標となる言葉についての一部を教えて頂きました。新たに入った言葉としては、アボカド、外された言葉としては、グレープフルーツ(今の若者にはすっぱくて人気がない)、辞書(電子辞書含む)だそう。
しかし、A中生には、紙の辞書は学習の記録を残すことが出来るので電子辞書より、紙の辞書の方が使いやすく、自分のためになるとのこと。
→消費者物価指数も要チェックするとよい。(懇親会:新潟県小出先生情報)
→生徒の感想では、発音を意識する事と単語のつづりも覚えられるようになったとのこと。
*◎平成27年度2学期3年生「出来るようになったこと」*
1位 スピーキング:原稿を作らないで説明する。道案内もできるようになった。
2位 リーディング:じゃれマガは効果的。ざっーと読むのがスキミング、質問の答えを探すのがスキャニング。どちらも出来るようになるので効果的。
3位 文法
4位 連語・熟語、語彙については、知っているだけでなく、使えるようになってきた→使えて初めて知識は知恵となり、役立ちますね。
5位 リスニング
5位 ライティング
5位 英語劇
北原先生は子音の発音をしっかりしないとステージでは後ろまで聞こえないと指導している、とのこと。
「頑張ったこと」
英語劇が多い
以前教員で、フレンズの劇をやらせて頂きました。確かに英語劇は人生に大きな影響を与えると実感しています。また、北原メソッドの授業コンテンツは、すべて生徒たちの支持を受け、効果を上げるものに絞られており、無駄なものが何一つなく、すべてが厳選されています。なぜなら、北原先生は、しっかりと理論を研究され、生徒たちのアンケートのデータ収集と分析をし、それらをベースとした根拠に裏付けられているからです。今はそれがはっきりわかります。さらに、アンケートを取ったら、必ずまとめて生徒に還元することが大切であり、少数派の意見、例えば関心・意欲・態度、個性的な自学(テレビの字幕が出る部分に巻いて見えないようにした、など本当に個性的な勉強法?!)、発音、辞書、フォニックスも出来る様になった、と意見もきちんとプリントに載せるというのを生徒に対する礼儀だと思いました。
*4、新学習要領に即した定期テストの作り方*
3人ずつでF先生のテストを検討をしました。F先生、提供して下さってありがとうございました。
検討後、思ったこと、気づいたことを発表
*3は知識技能なのではないか?→YES
文法と語彙の力を使って答える形
テストの目的の一つである学習の促進のための問題
*.北原先生:入試問題みたいな最初の扉のページは意味あるのか?→始まるまでリスニング問題を見れないのは問題ではないか?北原先生は、リスニング問題には目を通しておくように指導していた。そのリスニングは何を聞かせようとしているのか?文法問題か語彙か?を考えて作問する。
*北原先生: 4バックグラウンドノリッジがないのは難しいのでは?脚注15個はいらないのでは?いらないのは省く。
*北原先生: 5読みトレ既読なら知識技能。読んでいないじゃれマガを取っておく。夏休みに出されたものを2学期に使う。
*5の読みトレは、既読なので知識技能ではないか?→YES
*6教科書本文なので、思考判断表現ではないのではないか?→YES。
北原先生:
知識技能。音読の成果を見る。日本語をもう少し少なくする。「住んでる期間は?」「来た理由は?」「気持ちを伝えるには?」みたいにするとよいのではないか?日本語が必要ないのでは?
*7写真が小さいのでは?→No
北原先生: 小さいところが見えすぎてしまい、情報が増えすぎるからこれくらいでよいのでは?写真をみて英文を*つくる*ではなく、英文に*する*
*8場面設定をしたら改行する方が良い。→レイアウト的に見づらい。
*9のように授業でもこのようなざっくりした内容で活動を練習したのか?→古川先生: YES
*北原先生: 10.は教科書からなので選択肢は簡単すぎるのでは?
*北原先生:
11.のような形式は、10点問題である必要があるのか?(10点は多い)北原先生は、現在完了や関係代名詞についての大きな問題は3年生12月に60点満点ぐらいで別にやったとの事。
*北原先生: 全体的に13題あるのは多いのではないか。
*5、定期テスト作りにおける北原先生のポリシー37箇条*
今回のこの37箇条はテストと授業の間を埋める貴重な考える糧で大変ありがたい内容でした。以下の37箇条は永久保存版として肝に銘じてこれからテストを作っていきたいも思います。
*北原先生曰く、問題形式は、テスト編からパクッてよい。との事。以下のページ数は幹の本テスト編より。
1.歌からは出題しない
理由:テスト勉強は広げないため。
時間勉強のリソースは少なくするため。→出題しない意図として、新たな視点に気づかせていただき、テスト作成の際の視野が広がりました。
2.ワークからは10点分丸出し→多すぎず少なすぎない10点がポイントとわかりました。
3.スパイラルワークシートからは出さない→1と同じ理由。
4.教科書本課のすべてのページから出題する。(ヤマを張ったまま無駄とわからせる)→改めてすべての本課の内容を入れたいと思いました。
5.2点問題を基本とする。(採点が大変にならないように)→記号問題は1点という問題をたくさん作っていたので、反省して生かしたいと思いました。
6.大問は最大10まで→F先生のテスト問題も13までで、大体それぐらいで作るものと思っていたので改めたいと思いました。
7.答えが二択の○×問題は出題しない。(間違いのトレースができないから)→当たるか当たらないかで本当に理解しているかわからない問題になるとのこと。
8.初見の問題は大問一つか二つ→これも特に2、3年生の問題を作る際、入試問題に意識が行きすぎないよう気をつけて作成したいと思います。
9.作成段階から「英語力測定」なのか、「学習促進」なのかを意識して作る→大事なポイントだと思います。→テスト編p.60, 100, 123, 135
10.各大問に出題場所、出題意図を明記する→生徒が見直しをする際に探しやすいため
11.学年が下の時ほど「促進」問題が多い。(英語の音の回路を頭に作るため)
12.問題用紙は多くてもB4版裏表印刷で2枚まで(採点の大変さと生徒の負担を配慮)→多すぎるとやる気がなくなります。
13.表から裏にまたぐ出題は絶対にしない。→これも生徒の目線のユニバーサルデザイン
14.生徒が見やすい大きさ。(フォント、行間、絵など)※ユニバーサルデザイン
15.解答用紙の1番下、生徒氏名の横に簡単別の得点欄を設ける。(PC入力しやすい)
16.英文和訳、和文英訳は絶対に出題しない→教師の目も労る必要があります。
17.単語の意味を日本語で問うことはしない。逆も。
18.3年3学期は特別な問題
19.authenticity を大切に(p.110, 121, 133)
20.スピーキングテストでやったことは直近の定期テストのライティング問題に必ず出題する(p.42, 61, 86, 114, 152, 176)
21.疑問文とその答え方のような大事な問題や多くの多くの生徒が間違えた問題は何度も出題する。
22.例外のつづり(発音通り以外)の語のスペルミスは減点しない。(p.42, 60, 111)
23.ダイアログはモノローグにモノローグはダイアログに(p.48, 71, 72)、大幅に書き換える(p.49, 50, 96, 109, 133,134, 146)→今回「指導と評価の一体化」の黄色い本p.59にも載りました。
24.教科書の人物紹介は何度でも出題する(p.51, 64, 100, 111, 125)
25.Readingの課は通常の課と違って、セクション3,4つを2時間でこなす(通常は6,
8時間)ため、ストーリー展開のみを問う。重箱の隅をつつく問題は出さない。(p.98, 124)
26.既習語、既習文法のみでテストを作らない。リーディング問題は解答に影響を与えない程度の未習語、未習文法は使用する。(p.83)
27.リーディング問題の英問英答はなるべく一語か二語で。ライティングの要素を入れない。(p.60, 83, 97, 109)
28.暗記だけで解くことが出来ない「考える問題」を作るようにしている。
29.自由英作文は長期休業などの宿題で出したものから使う。
30.英検を意識した問題も入れる。(p.75)
31.単語の意味を問う問題は英英辞典やALTを参考にする。(p.83, 84, 96)
32.授業で強調したことは定期テストに出題する。(p.77,90,137,138,153)
33.自分の研究データ取りに定期テストを使う。(p.103, 124)
34.生徒が書いた英文を定期テストのリーディング問題や文法問題として使う。(p.123,127)
35.あえて複数の正答がある問題を出題する。(p.127)
36.日本語を使う場合はなるべく口語を使う。(p.127)
37.上級生になるにつれて教科書本文に追加の情報を入れたり、中身を大幅改変したりして初見の英文に近づけている。(p.41, 48, 146)
*6.『英語授業の「幹」をつくる本 テスト編』のデータ*
3年生2学期期末テストで78.8点と高得点になった訳をアンケート取ったら、「頭の中が整理されて来た」→頭の中がおもちゃ箱状態から整理されて話せるようになることが裏付けられる感想だと思いました。また整理できるように指導していきたいです。
*8.2重被爆に関するテスト問題*
脚注ではなく、隣に意味を書いてあげると生徒は目の移動が楽(じゃれマガもそのスタイル)。262語の大作。北原先生がライフワークにされ、いつか劇にしたいと思っていた内容を2回出題。
じゃれマガを解き、考えました。2時間半ほぼブレインストーミング状態だったので、フラフラでした。
*北原先生よりお知らせ
スーパーペアワーク3年生に関して正新社は、売れないのでもう出さないと決定した。しかし、別の会社で出してもいいとなり、デジタルスーパーペアワークは浜島さんと作成中だそうです。
毎回学びの多い内容を取り扱って頂き、本当に勉強になります。懇親会でも、観点のみならず評価についてもさらに深くたくさん教えて頂きました。これからも「100点を取らせないようなテストを作る、つまらない先生」にならないようにし、授業と同じく、いつも生徒目線を考えてテストを作成していきたいと思いを新たにしました。北原先生今回も大変深い学び、考える糧、そしてメンテナンスをありがとうございました。
***
1.T先生イギリス留学に向けて
T先生の熱意と実践に敬服しています。知恵と勇気と人間力で前進する突破力は素敵!
<北原先生の留学経験からのアドバイス>意図的に「話して、書く」+教材確保
①色々な人々と積極的に会話
②書く⇒日記を書き、現地学生に添削を依頼 勤務校に英文手紙で報告
③教材⇒ロンドンのFoyles(老舗書店フォイルズ)はお勧め
2.授業アンケートのフィードバック
①ソート・分析し、変容のきっかけをつかみ、自身の授業に生かす 生徒にも結果を返すことが大事
転校生(普通の英語授業を受けてきた生徒)たちの北原メソッドとの出会いの衝撃エピソード多数
3.定期テストと評価
①F先生ご提供の期末考査を題材に検討 <ブレイクアウトセッション→全体討議→北原先生コメント>
各問の3観点の設定理由から、3観点の捉え方、テストにおける配分等は全員の関心課題であり、様々な意見交換ができました。
②ポリシー37箇条(『英語授業の「幹」をつくる本 テスト編』より)
・授業とのつながりとテストの目的を明確に
・テストのレイアウト、設問のことば1つにも入念な検討を
・あくまでも受験者(生徒)目線で、問題量や内容・難易度を決定
③定期テスト学年平均点が劇的に上がった時の生徒分析
2年生⇒音読筆写で、音声+意味+文法+文字が獲得できたから
3年生⇒今までの学習が頭の中で整理されてきたから
「まず音から」という順序だてと、生徒の「理解から習得までの道筋」を根気よく援助し続ける教師の愛情と技能の大切さを再認識しました。
3.二重被ばくに関するテスト問題
4.ヒロシマ・ナガサキ二重被爆研究
5.じゃれマガ
今回、評価観点の1つ「主体的に学習に取り組む態度」をどう捉え、評定に生かすのかが話題になりました。
私は、北原先生のように自身がライフワークテーマを持ち、主体的・協働的に深く学ぼうとすることが第一なのではないかと今回改めて感じました。主体性のマニュアル化は危険ですらあると思います。一方的な講義型授業では生徒の主体性を評価できません。私たち自身が共に楽しみながら学び、生徒が主体的に取り組める授業設計を工夫・実践していくことが肝心なのだなと思ったのです。北研は最適な学びの場だと感謝しています。
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1.自己紹介と留学するT先生へのメッセージ
充実したEngland生活になりますように。おからだに気をつけて!
2.北原メソッドは高校ではどうなのか?
T先生の実践報告と生徒の感想。それを読んだ北研会員の感想、大学生の感想
3.授業アンケートの生徒へのフィードバック
まず、「授業アンケートはなぜやるのか。」「やったものは必ず生徒にフィードバック しないといけない」と話されました。
1学期→2学期とやっていき、3年の2学期に集大成されていくのが、生徒の「でき るようになったこと」を読むとわかっていきました。。
4.新学習指導要領に即した定期テストの作り方② (5,6含む)
F悟先生の1学期期末テストをもとに話し合いました。
① ブレイクアウトルームで3人ずつで話し合う。(15分)
② テストの良いところ、違うのではというところを全体で出し合う。
③ 北原先生からのアドバイス
3観点になり、どういう問題がいいか、それぞれの先生方が悩んでいるのがわかりました。その中で、北原先生から「生徒のことを忘れていない?」という言葉がありました。観点は変わっても、常に生徒目線に立ってテストを作っていかなければならないこと・テストの結果をもとに生徒のできないところをみつけ、次につなげていくこと等が大切 だと再認識しました。F先生、テストの提供、ありがとうございました。
7.二重被爆に関するテスト問題と二重被爆研究
北原先生が、二重被爆したYさんの体験をもとに、英語で脚本を書いたものをテスト
にしたものです。2問あり、1つめは、262語で5つの質問。2つめも同じ要領。大 事なところがわかればいいので、英文中から抜き出すものでした。
そのあとに二重被爆研究が5ページにわたって綴られていました。原爆が落とされた
国に住むものとして、戦争・平和について授業でも取り上げ、話ができればと思いまし た。
8.じゃれマガ2014 No.51
1分間黙読のあと、質問が2つ → 北原先生の範読 →
内容の確認(文法事項を教科書のどこでならったのか(関係代名詞、不定詞等)、1964年は、何があったのか、safeってどういうことか英語で説明、eitherってどういうこと等)
今回も学びの多い充実した時間でした。 懇親会でも評価の話を伺うことができ、夏の 終わりに収穫の多い会でした。ありがとうございました。
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1 自己紹介
簡単な自己紹介とT先生へのメッセージを話しました。
北原先生の留学の決意
Be talkative
①話負けない!特にラテンの人に
②毎日日記つける。1週間ごとに勤務校へ送る
③教材・文献は、5ページ使えるところがあったら買う
④ロンドン フォイルズには、蔵書・本がいっぱい!
2 「北原メソッドは高校ではどうなのか?」「北原メソッドは誰でもできるのか?」
アンケート結果から、北原メソッドが高校でも効果的であることを証明しています。
3 授業アンケートの生徒へのフィードバック
学期末に生徒に書かせたアンケートはきちんと生徒に還元する。フィードバックは、項目を立てることでわかりやすい。
平成29年1学期3年生「できるようになったこと」特筆すべきことより、
「授業をやっていることで受験にそなえられるし、海外に行ったときにも役に立つ」
「記録を残すことができるのでやはり電子辞書ではなく紙の辞書の方が使いやすく自分のためになる」
「発音を意識することで単語のつづりも覚えられるようになる」
社会指標から外されたものに「辞書(電子辞書)」があるが赤坂中の生徒は紙の辞書のメリットをよく理解していることがわかりました。
4 新学習指導要領に即した定期テストの作り方②
F先生の3年生1学期末のテストを使わせていただき、検討しました。F先生、ありがとうございました。ブレイクアウトルームで、気づいたことなどについて話し合いました。その後、全体で質問したり、気づいたことを発表しました。
各問題ごとに北原先生からコメントがありました。
・都立受験のようにトビラは必要なのか?開始まで開かないということはリスニング問題に目を通せなくなってしまう。
1.2. 初めて扱うリスニング問題は特に何を問うのか考える必要がある。
3. 観点は、知識技能。音読の力を発揮できる。
4. 初見の問題。長文の語数があるといい。注の語が多いので本当に必要なものを選ぶ必要がある。内容が昔の生活についてなのでバックグラウンドがない現代の子供は想像しにくいのではないか。
5. 既習の読みトレからの問題なので知識技能。じゃれマガを出題するときは初見のものがいい。英文を読む必要があるQAにする必要がある。
6. 教科書本文の問題は知識技能。日本語の指示は簡単に。
7. picture describeの問題はI think -. In my opinion -.を使うといろいろ言える。
8. 問題文を見やすく改行するとよい。
10. 教科書本文の穴埋めは書かせていい。
11. 問題数を絞る。定期テストでは内容が取れているか、文法の使い方ができているかみる。
・問題が多くなりすぎないよう配慮する。
5 定期テスト作りにおける北原先生のポリシー37箇条 「英語授業の幹をつくる本 テスト編」参照
T先生、イギリスでもお体大切に頑張ってください。研究テーマなど、いろいろお聞きしたいこともあったのでぜひまたお話しできたら嬉しいです。
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月の例会ありがとうございました。MLでは文字でやり取りをしていますが、Zoomでみなさまと対面しながら言葉を交わすのはやはりいいものだなと思いました。では、レポートです。
1 参加者全員の自己紹介とT先生へのメッセージ
(1) 出席者の自己紹介と9月からイギリスに留学されるT先生へのメッセージ
(2) 北原先生が留学したときの決意
・Always be talkative. ラテン系の他の学生に負けないように。
・英語で日記を毎日つけエクスター大学の人に添削してもらう。Writingには意識して取り組むべし。
・日記は一週間分まとめて日本の学校に送る。留学させてくれた学校へのお礼の気持ち。
・書籍は5ページ使えるところがあったら購入する。
2 「北原メソッドは高校ではどうなのか?」「北原メソッドはだれでもできるのか?」
〇T先生のアンケートまとめからは、楽しいにプラスしてわかりやすい授業であるということがわかります。「ほとんど教えていない」にも関わらず、すべての活動が生徒の頭をフル回転させているというような北原メソッドのよさが実践されていると思います。
3 授業アンケートの生徒へのフィードバック
〇生徒が書いたフィードバックは、「リーディング」、「文法」、「スピーキング」などと項目立ててソートして記録しておくこと。生徒の「できるようになったこと」を解説していただきました。
4 進学習指導要領に即した定期テストの作り方②
〇F先生に、「令和3年度 第3学年 1学期 期末試験」を提供していただきました。ブレイクアウトルームセッションの後全体で注目点を挙げ、その後北原先生にコメントをいただきました。「思考・判断・表現」か「知識・技能」かのどちらの観点から測る問題かを話し合いました。また、リスニング問題について、市販の問題には間違いが多い、リスニング問題は「幹の本」をもっと利用してもよい、と北原先生からアドバイスをいただきました。
5 定期テスト作りにおける北原のポリシー37箇条
『英語授業の「幹」をつくる本 テスト編』該当ページ参照のこと
1 歌からは出題しない。(歌は楽しみのため)
2 ワークからの出題は10点分のみで、必ず丸出し問題を出題する。(学習の促進)
3 SW(スパイラルワークシート)からは基本的に出題しない。
(1〜3はテスト勉強の範囲を無限にしない配慮。教科書音読と暗写に集中するように)
4 教科書本課の全てのページから出題する。(ヤマを張っても無駄とわからせる)
5 2点問題を基本とする。(採点が大変にならないように)
6 大問は最大10まで
7 答えが二択のマルバツ問題は出題しない。(間違いのトレースができないから)
8 初見の問題は大問1つか二つ
9 作成段階から「(英語力)測定」なのか「(学習)促進」なのか意識して作る。pp.60,100, 123, 135
10 各大問に出題場所、出題意図を明記する。
11 学年が下の時ほど「促進」問題が多い。(英語の音の回路を頭に作るため)
12 問題用紙は多くてもB4版表裏印刷で2枚まで。(採点の大変さと生徒の負担を配慮)
13 表から裏にページをまたぐ出題は絶対しない。
14 生徒が見やすい大きさ。(フォント、行間、絵など)*ユニバーサルデザイン
15 解答用紙の一番下、生徒指名の横に観点別の得点欄を設ける。(PC入力しやすい)
16 英文和訳、和文英訳は絶対に出題しない。(授業のポリシー同様)どうしてもの場合は場面や人間関係などの言語機能を示して「〜のようなとき」とする。テスト編pp.26, 85, 111
17 単語の意味を日本語で問うことはしない。逆も。pp.83, 84, 96
18 3年3学期末は特別な問題を。(年度末でやることが山ほどあるから)p.191
19 authenticityを大事にpp.110, 121, 133
20 スピーキングテストでやったことは直近の定期テストのライティング問題に必ず出題する。 pp.42, 61, 86, 114, 152, 176
21 疑問文とその答え方のような大事な問題や多くの生徒が間違えた問題は何度も出題する。(疑問文とその答え方の問題は中1から中2までの5回連続で出題している。中一2学期中間テスト20点、中一2学期期末テスト28点、中一3学期学年末テスト18点、中二1学期中間テスト10点、中二1学期期末テスト10点)
22 例外の綴り(発音通り以外)の語のスペルミスは減点しない。pp.2, 60,111
23 初見の問題を少なくする代わりに、教科書を加工する。(ダイアログはモノローグに、モノローグはダイアログに pp.49, 50, 96, 109, 133, 134, 146)
24 教科書の人物紹介は何度でも出題する。 pp.51, 64, 100, 111,125
25 Readingの課は通常の課と違って、セクション3、4つを2時間でこなす(通常は6、8時間)ため、ストーリー展開のみを問う。(重箱の隅をつつく問題は出さない)pp.98, 124
26 既習語、既習文法のみでテストを作らない。(リーディング問題は解答に影響を与えない程度の未習語、未習文法は使用する)p.83
27 リーディング問題の英問英答はなるべく1語か、2語で。(ライティングの要素を入れない)pp.60, 83, 97, 109
28 暗記だけで解くことはできない「考える問題」(現行指導要領での「思考・判断・表現」)を作るようにしている。p.60
29 自由英作文は長期休業の宿題などで出したものから使う。p.75
30 英検を意識した問題も入れる。p.75
31 単語の意味を問う問題は英英辞典やALTを参考にする。pp.83, 84, 96
32 授業で強調したことは定期テストに出題する。pp.77, 90, 137,138, 153
33 自分の研究のデータ取りに定期テストを使う。pp.103, 124
34 生徒が書いた英文を定期テストのリーディング問題や文法問題として使う。pp.123,127
35 あえて複数の正答がある問題を出題する。p.127
36 日本語を使う場合はなるべく口語を使う。p.127
37 上級生になるにつれて教科書本文に追加の情報を入れたり、中身を大幅改変したりして初見の英文に近づけている。pp.41, 48, 146
6 『英語授業の「幹」をつくる本 テスト編』のデータ
〇各テストの問題数が示してあるので、問題数の割合を考えるときに大変役に立つデータだと思います。
7 急に学年平均が上がったテストのデータ取りとリキャスト
〇各学年の振り返りデータからわかったこと。
・2年生では、音読筆写学習が効果的で、それによって点数が上がったことがわかる。
・3年生では、それまでの学習が頭の中で整理されてきたことが点数アップにつながったと考えられる。
8 二重被爆に関するテスト問題
〇広島や長崎に何度も行かれて取材したことをもとにして、北原先生が自ら書かれた英語を問題にしたものでした。北原先生がライフワークにされている、戦争や原爆に関することに対してとても真摯に向き合っていらっしゃることがわかります。そしてそれを生徒たちにも伝えていくという、ご自身ができる平和教育に真剣に取り組んでいらっしゃると思います。私も自分ができることをしていこうと思います。
9 じゃれマガ
〇じゃれマガの問題を解き答えの確認をしました。授業で取り組むようにサッと終わりました。
生徒目線を大切にしたテスト作りの考え方と、テスト作りにおいても、教師としてのプロ意識をもって様々な仕事をやり遂げられるような工夫をしていらっしゃることがとても勉強になりました。ありがとうございました。