【おしらせ】
・Friendsの先生バージョンをYoutubeで公開予定。
・北研の夏合宿について
高知支部と合同合宿。準備が進んでいるようです。宿舎と飛行機などの予約はお早めに。
【1】ピクチャーカードを使ったQ&Aとピクチャーディスクライビング
この活動は、北原先生が14.15年前ごろに文献で見て、その後、授業に取り入れた活動。
北原先生が先生役、参加した先生方が生徒役になって実際に体験させていただきました。
[活動の意図]
この活動は、本文の導入のオーラル・イントロダクションの前に行う活動。オーラル・イントロダクションは先生がしゃべりすぎになるため、生徒が言えることは生徒に言わせようという意図でやっている。
(1)ピクチャーカードを使ったQ&A(模擬授業)
raise your hand, answer my question and you can sit down.
と説明し、ピクチャーを見せてスタートした。
(模擬授業の内容)
Mr Katahara(以後、K): who is this girl?
Student(以後、S): Yuki
⇒「ブー」×
K: Sentece please
S: She is yuki.
⇒「ピンポン」○
(北原先生がおっしゃったポイント)
間違えたら直させる、そうすることで最初の発言者の事をよく聞くようになる。聞かない生徒が多いので。
K: Tell me about yuki.
S: ・・・・・・
⇒「ブー」×
K: 言うのが遅かったらダメ
このような形で授業が進んでいった。
[北原先生がおっしゃった活動ポイント]
・肘が曲がってる人は当てない。
・Correct friend’s mistake. 間違った文のどこが間違っているのかを考えさせ、訂正させる。
これがまず一番のプライオリティ。
・複数形のものがあった時にはかならずWhat are these ?と質問して They are ~を引き出すようにする。そうしないと子供たちはなんでもIt’s ~で答えてしまう。
・断定しない言い方や自分が想像したときに使う表現(3年生の1学期に出てくる)I think~ などを使って、自分の意見や感想などを述べさせる。
・I don’t know.もいいがそればかりでなく、I have no idea.などいろんな言い方を教える。引き出す。
・立っている人が答えられないときは、座っている人を当てる。
座っている生徒も飽きさせない、集中させるテクニック。
・She is from Peru.からShe is Peruvian.(ペルー人)へ発展。一番出来る生徒に当てる。
こんな単語は知らなくてもいいが、知っている生徒がいたらすばらしい。
他に、Iraqi(イラク人)。the Atlantic(大西洋)は教科書に出てこないが、知っていてもいい単語。
さらに、
She is farming.からShe is gathering potato.や She is harvesting. へ発展。いろんなレベルの生徒に対応できる。
※生徒には、「自分の聞いたことのないことは最初から無視してもいいけど、自分の聞いたことがあるからチェックしていこうね。」と伝える。
・その学年で習うことで、よく使われる表現もどんどん出していく。
例えば、Have you ever been to ~?など
・What’s this?の質問で、This is ~と答える生徒がいるので、It’s ~.とItで答えさせることにも注意。
[活動の最後 生徒へのメッセージ] (この活動を2回やった後、北原先生は、)
「2回目、手をあげた人、sit down!ブーされてもいいから。手をあげていない人はホワイトボードと机の整理整頓していってね。間違ってもいいから手をあげてどんどん言った人は勝ち。」と、生徒達に伝えた。
間違っても大丈夫なんだ。しゃべることが大切なんだ。というメッセージを生徒にしっかり伝えることも大切だと感じた。
[教科書に出てくる登場人物のプロフィール作り]
この活動で使える登場人物の情報は、全部まとめて生徒に配布している。(上巻p.186-190参照)
新しいSunshineについてはTMに載っている。(北原先生作成)
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【ピクチャーカードを使ったQ&Aとピクチャー・ディスクライビングのやり方のプリントについて】(授業映像編p77~81を参照)
[ピクチャー・ディスクライビングの2類型、3つのタイプ](上巻p207参照)
(1)ピクチャー・ディスクライビングの2類型(模擬授業)
①型
・3年の1学期に行う。
・全員立たせて、これから導入する本文に関する絵を1枚黒板に貼る。
手を挙げた生徒を指名して言わせる。
→英文が文法語法的に正しけらえばピンポン、
→誤りがある場合にはブーを鳴らし、他の生徒に誤りを訂正させる。
※同時に複数の生徒が手を挙げたら、英語が苦手な生徒から指名する。
・手が挙がらなくなったら次の絵に移る。
・Picture describing sheetは10文たまったら先生に提出する。
・学期の最後にALTに渡して、Understandableな文にスタンプを押してもらう。
・スピーキングができなければ書けない。つまり、Accurancy重視のスピーキング活動。
・Speaking→writingの活動
・1文書いた人は、もう一度参加できる。1回で3文、4文書く生徒がいる。
[北原先生がおっしゃった活動ポイント]
・あらゆる場面で、発音が第一優先。There is / are のThの発音など
・だれも答えられなかったら先生が答えてみせる。
・”What? I couldn’t catch” 先生が聞き取れないものはダメ。
※ここでもQ&Aと同じポイントが適用される。
⇒なるべく当ててあげたいけど、手が挙がらない限りは当てられない。結局できる生徒がたくさん書くことになるが、それが、結構生徒にとってはショックで、本当に自分から手を挙げないとダメだと生徒が気づき始める。1学期の終わりぐらいからみんな手を挙げ始める。
②型
・3年2学期に行う。
・生徒は立たせない。教科書本文のストーリー順に1枚絵を貼る。
・生徒は1分間にいくつでも描写文を書いていい。
・1分たったら次の絵を貼る。
・Picture describing sheetは10文たまったら先生に提出する。
・学期の最後にALTに渡して、Understandableな文にスタンプを押してもらう。
・スピーキングを伴わないので、fluency重視のライティング活動。
[北原先生がおっしゃった活動ポイント]
・10秒前と時間を生徒に知らせる。
・答え合わせはしない。
・隣同士交換して、チェックする。
・直ぐに集めるのではなく、どんないい文があるか確認させる。
・自分から見て、この発想はいいと思った文を発表する。
もう一度、一枚ずつピクチャーカードを黒板に貼り、私の隣の人はこんないい文を書いたと発表する。良かったら「あー」とか「うーん」とかリアクションをすると仲間は励みになる。
・2年生でやるのは難しい。生徒の発達段階に合わせてやるので3年生の1学期からやる。
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(2)ピクチャー・ディスクライビングの3つのタイプ
1.授業中 : 初見のピクチャーカードを描写する。(生徒はストーリーがわからない。)
2.定期テスト① : 情報量の多い絵(たくさんの人が別々のことをやっている絵。
例 英検準2級2次試験の絵を描写する。
3.定期テスト② :
・授業で使ったピクチャーカードを描写する。
(テスト編p.138、p.153-154、p164参照)
・ALTに採点してもらう。
・Understandableな文は全員分打ち出し、生徒達に渡している。友達がこういう風に書いている。こういう風に書けばいいというが分かる。友達から習うことがたくさんある。
[定期テストの生徒の解答から]
・教科書から引用している部分には下線部が引かれていた。
・10点満点を取ったある生徒は、そのほとんどが教科書から引用した文だった。教科書をよく音読、
暗唱し、暗記した文を再現できれば点が取れることを証明している。
・生徒が解答した表現集(北原先生のコメントより)
very long distance / in front of / far away from / a part of Japan / dig up potatoes /
I’ve never been to / far place from Japan
[今回の定期テストの作成について]
・去年までのテストは、タイプ2の情報量の多い絵を1枚だして、それについて書きなさいという問題を出していた。今回は、はじめてストーリーがどういう風に子供達の中から出てくるか知りたかったのでタイプ3の方を出題した。
[先生方の感想]
・自分の学校の生徒は、英語が得意な生徒がやっと暗記して満点と取れたが、赤坂中の生徒は英語が得意じゃなかった生徒がちきんと満点を取ることができている。その差にびっくりした。
Q:自分の生徒は、恥ずかしい間違ったらという気持ちが出てくる。
赤坂中はしゃべれて、しかも書けている。どうしてなのか?
(北原先生の回答)
しゃべれることをまずやっているから、書ける。ミスやスペルミスは大丈夫だと言っている。いきなり書かせることはしていない。また、1学期はAccurancyのワークをやってからなので、そんなに間違った文はない。
・授業では言えた文だけを書くが、他の生徒は聞いているしかないが、その生徒達もこれだけきちと書けている。
(北原先生のコメント)
2時間に1回やっているから。指導したことはきちんと出ている。
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【2】2年生3学期即興スピーキングテスト
(1)2年生3学期 スピーキングテスト 場面集
幹の本(テスト編p.244-245)はクラウンの教科書バージョンで、今回はSunshineバージョン。10個の場面と人間関係をあらわすカードがあり、生徒はそれを1つ選んで話す。
[場面]
①Program 1-1 場所は学校 生徒は先生役、相手はYuki役
先生が京都の旅行から戻ってきた
②Program 1-2 場所は学校 生徒はYuki役、相手は先生役
Yukiが韓国の良好から戻ってきた
③Program 1-3 場所は学校 生徒はLisa役、相手はクラスメイト
Lisaがはじめてのお花見について話す
④Program 2 場所は学校 生徒はYuki役、相手はMiki役
Yukiがフィンランドの旅行から戻ってきた
⑤Program 5-3 場所は友達の家 生徒は本人役、相手は友達役
横須賀に行ったことについて話す
⑥夏季学園 場所は学校 生徒は本人役、相手は先生役
3泊4日の夏季学園について話す
⑦Program 6 場所は学校 生徒はYuki役、相手は先生役
9月の職場体験について話す
⑧Power-up Listening 2 場所は港ケーブルテレビのスタジオ
生徒はインタビューア役、相手はALTの先生役
日本の生活、学校での授業についてインタビュー
⑨Program 7 場所は国連 生徒はセバン鈴木役、相手は国連事務次官役
環境問題について意見を言う
⑩Program 8 場所は国際会議 生徒はハタヤさん、相手は獣医役
阪神大震災のときの活動について話す
[目的]
2年生3学期の最後なので、ある程度即興でしゃべれることを目標にしている。
※生徒は教科書の表現も使うこともできる。
[評価基準]
発音、語い、内容と2分間続いたかの4つ。トータルで4つすべて○がつけばA評価。
さらに発音がネイティブ並みならA+となる。
[条件]
2学期のスピーキングテストの上位者は選択できる場面に指定がある。
指定された中から1つ選んで練習しておく。必要であれば小道具を使ってよい。
①上位4名の生徒は、9と10のどちらかを選択。
②次の6名は、6~10から選択
③その次の4名は、3~10から選択
④その他の人はどれを選択してもよい。
[映像をみた感想]
上位4名の生徒から見ていった。
①上位4名
・発音はf,l,th,v,sなど子音の発音がきちんとできていた。
・ALTの切り替えしにもすぐに返答できていた。ALTとの会話をほんとうに楽しんでいた。
②次の6名
・発音もできており、ALTの問いかけには直ぐに返答できていた。
・職場体験を話した生徒は、普段自分の気持ちを口にしない生徒だそうだが、英語をツールとし、言葉とジェスチャー、そして表情も含め、自分の気持ちをみごとに表現していたのが印象的だった。
③その次の4名
・流暢には話せていない生徒もいたが、ALTが見事に話を広げて、引き出していた。
・ALTの問いかけには直ぐに返答できていた。一方、ALTに質問したりしながら、話を広げようとしている生徒もいた。
・花見について話をした生徒は、
教科書を人一倍音読・暗唱して、暗記した生徒で、スピーキングでは、教科書の文章の半分以上を使って話ができていた。また、教科書の文に単語を付け加えた文を言えていた。ALTに質問をしながら話を広げていた。
[ALTのパラフレーズとALTのすばらしさ]
・ALTが、Was the park “crowed”?と質問をしたが、生徒が理解できなかったため、a lot of peopleとパラフレーズして表現を切り替えていた。
・またこんあ場面もあった
ALT: How could we become more “giving”?
S:giving?(生徒はgivingが理解できなかった)
ALT:How could we change?(ALTがすぐに表現を言い換えた)
[ALTのリアクションのすばらしさ]
・生徒の話に相槌をうち、リアクションの種類も豊富ですばらしい。
・テストではなく、生徒は普通に会話をしているかのようだった。
・生徒がだんだんとALTのリアクションに乗せられて流暢に話し始めていた。
・生徒が笑顔になる。映像では見えないが、ALTの先生はきっと豊な表情でリアクションをしていると思われる。
(北原先生曰く、)
・彼ははじめから、このようにパラフレーズできなかった。
・最初は、スピーキングテストの2分間ただ聞いている状態。
・生徒が話せない時に、生徒から表現を引き出すことが全然できず、2分間続けさせるテクニックはなかった。
・生徒から表現を引き出すように言ってトレーニングさせた。
[テストに向けた原稿作成]
映像を見た生徒の中で、事前に原稿を書いた生徒がいたが、それを思い出しながら話している生徒はほとんどいなかった。上位のすべての生徒はまったく原稿を書かず、即興だった。
[先生方からの質問]
Q:評価で態度(アイコンタクトなど)は入れないのか?
A:ALTとのマンツーマンなので評価に入れない。2年生の最後なので、そこまで入れた評価はしない。もし入れるとすればプラス点ぐらい。
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(2) 即興的なことがどうやったらできるようになるのか?
⇒日々の授業からやっていくしかない!
その普段の授業で行っている活動の映像(1)(2)を鑑賞した。
1)2年生3学期 Talk&Talk 2(正進社)を使用したスピーキング練習。
[英語で学校紹介 p.39掲載のSchool Systemを参考にして、]
・日本の学校システムについて7文以上で紹介する
・覚えて、練習して北原先生 or ALTの先生のところに来て合格をもらう。
・評価はなし。
・終わらなかったら昼休み、放課後。
[普段の、Talk&Talkをつかった活動]
・基本会話文にプラスアルファした会話文をペアでやらせる。
・週1回。その日にどこをやるか伝える。
・1回の授業で2課やる。25分間で。1課は4文ほどの会話文。時間は12,13分間ぐらい(練習を含む)。
・北原先生、ALTの両先生にペアで見せに来る。
・北原先生 ところで合格をもらったら役を変えて、ALTの先生のところに来て合格をもらう。終わらなかったら昼休み、放課後。
・評価はしない(練習なので)。
⇒これらの活動は日本語で考えて、英語に直す作業ではなく、日本語を排除して、英語で話す訓練。
2)3年生3学期 Introduction of AKASAKA Junior high school
(※AKASAKA は反対から読んでも、AKASAKAになるそうです。)
[教科書p88,89を参考にした 学校紹介]
・ほぼ即興。生徒に学校要覧を配って、授業内に発表。
・5人組み5班の発表。
・生徒は学校要覧から必要な情報を使って、学校を紹介。
・学校の歴史、生徒と教員の人数、行事、クラブ活動など
⇒2020年には授業で即興スピーチさせることが求められる。
[先生からの質問]
Q:どのくらいの頻度で生徒に自分達の活動ビデオを見させるのか?
A:3年間で22回(1年生7回、2年生7回、3年生8回)のパフォーマンス活動はすべてビデオにとっている。それをすべて見返している。(月刊 英語教育 3月号参照)
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【東京外国語大学の根岸雅史先生のゼミの大学院生が授業見学】
(北原先生より中国の英語事情)(※中国からの留学生だそうです)
・中国でも、「英語の授業はつまらない」と現地の高校生は言っている。
・訳読式の授業で、詰め込みでやっている。でも英語を使えるようになっているのは事実。
・(大学院生が)北原先生の授業を見て、楽しそうにやっている生徒をみて、びっくりしていた。
[東京外国語大学の根岸雅史先生の大学院生(中国人)の授業見学の感想]
(教室に掲示されていました。すべて日本語で書いてありました。)
・北原先生の授業は感動的で、大ファンになった。
・北原先生のような教師になりたい。
(生徒へのメッセージ 英語版)
・生徒が楽しそうに、アクティブに授業を受けていてびっくりした。
・英語の授業がこんなに面白くて、楽しいなんて信じられない。
・生徒のパフォーマンスに深く感動した。
などのメッセージが書かれていました。