テーマ:文法指導の実際
「演繹的か、「とりあえずやってみる」帰納法か」
「先に音を入れておくことが大切。「あれがそうだったのか」と生徒が思うように」
【1】Aパターン
①DVDや今までのオンライン研修では分からなかったこと
Program 10-2
「はいどうぞ」
・Program 10-1で書いた内容を再現。
「1年生まで戻る復習は、最初は時間がかかるが、段々と全員ができるようになって、カットすることが可能になる。」
「手書きでも、短時間で進めそうなタブレットでも、生徒の頭に残る方法でやればよい。」
②不定詞のまとめから前置詞の後置修飾へ
「3つめが揃ってから「~的用法」を帰納的にやる。
「~すること」のような日本語訳からはなるべき離れるべき。」
I want to learn Spanish.
「wantの後ろに来るのは?名詞だね。だから名詞的用法。」
I went to Spain and learned Spanish.
「I went to Spain. で切っても意味が通じる。」
I went to Spain to learn.
「このto learnは何だ?Why? For what? I get up early. early は?副詞、動詞を修飾する。
to learnはwentを修飾するので副詞的用法。」
I have many things to learn in Spain.
「I have many thingsで切っても通じるけれども何か突っ込みたくなる。」
「名詞を修飾するのは?形容詞。だから形容詞的用法。」
「Is this really new?」
the book by the door. the book under your seat
Ben is ( )( ) over there.
is running, standing, singimg, walkingなど
「Try to be different.」
Look at the ( ) train over there.
cool, old, long, blackなど
「同じだったら座って。色は座って。」
the running train 「現在分詞1語だったら名詞の前」
「the running for Osaka train? Osaka trainって何だ?」
the train running for Osaka 「2語以上で修飾する時は名詞の後。」
「リスニングで分からなかったら後ろから説明する場合もあると思えばよい。」
「現在分詞と動名詞の違い。the sleeping car は何?car for sleeping名詞だけど、もともと動名詞だから動名詞。」
【2】Basic Dialog
「セリフが無くても、聞いている方は演技をする。その方がauthentic。」
「新しいSunshineのScenesは5文になっていて大変。生徒目線になっていない。イラストレーターに分かりやすいようにした結果ではなかろうか。自作でやるには4文で作ると良い。教科書のを使ってみて、大変そうであれば、カットできるのはカットしたり、I’m sitting next to the boy wearing a red cap. のnext boy 以降だけにしてもよい。」
***
1「文法指導の実際」下巻p.21-36
第一節 演繹的か帰納的か
例えば1年生なら帰納的、3年生なら例えば関係代名詞や現在完了などは演繹的に指導するなど、生徒の成長に伴う理解度の違いにより、指導の仕方を使い分けることでより効果的に定着をはかれる。ただし、いずれにしても事前に音を入れておく必要がある。
第二節 文法くさくない「文法指導」
2 必ず1年生1学期/過去に戻る文法の指導
★文法指導を実演してくださいました。気づきやルールの再確認をここでは書き出します。
・板書を写すのが遅い生徒でも、先生と同じペースで書けば置いてきぼりにならない。
・書き終わってすぐに立ち上がることができた生徒は、周りの友達へ気を配る。ヘルプ。
・最後に立った生徒は、先生の指名のもと答えを読み上げるが、みんなに聞こえる声で言わないと、だめ。他の生徒はリピートできないから。これは、発言・発音に責任をもつ生徒を育て同時に自信を生み出す。
・空欄には、一つの正解があるものもあれば、自分なりの答えでよいものもある。Try to be different.の精神である。
・何度でも間違えてかまわない雰囲気である。これが生徒を積極的にさせる。
・最初は時間がかかるかもしれないが、何度も1年まで戻り復習をしてあげるとそのうち早くなる。定着まで辛抱強く何度もやってあげる。授業でその時間を保障してあげている。ただしみんながすぐに立ち上がるようなら、それは定着できている証拠なので、次の授業ではそこまでさかのぼる必要はない。
★Basic Dialogに挑戦
Columbus 2年 Unit6-2
A: Are you tired?
B: Yes. I want something to drink.
A: Sure. Here’s some green tea.
B: Oh, thanks.
ここではBが最初にtiredに見えないと、そもそも会話が成り立たない。私は最初から元気な顔だったので、ブーをもらいました。日本語訳を問うのではなく、このセリフがどんな状況・場面で発せられるかを考えることが大切である。そしていかにauthenticに演じられるか。
Sunshine 3年 Program4-1
A: This is a photo of my high school days.
B: Oh, where are you?
A: I’m sitting next to the boy wearing a red cap.
B: Is this you? No kidding!
これだと長い。例えばAのセリフをNext to ~.にしても良いのではないか。Bの最後の2文はどちらか一方でもよい。このようにカットできるものはして構わない。Basic Dialogの文は全員の頭に残してあげる。A,Bそれぞれの役で合格をしたら暗写。北原先生は10分で全ペアのスキットと暗写の合格までもっていく。ミニティーチャーシステムがそれを可能にさせている。
北原メソッドは、人と人のつながりをとても大切にしており、生徒同士が様々な場面で助け合い、競い合い、学び合っています。言語を用いる上でまず必要な「他者意識」を持たせることを、活動のすべてで感じさせてくれます。また、生徒が先生の方を見てただ座って指示通りにやるのではなく、次は何か、他にはないかなどと考えながら受ける授業です。能動的になれる仕掛けがたくさんあります。私も、生徒がわくわくできるような仕掛けを作れるように授業を振り返り改善したいと思います。今月もすばらしい時間をありがとうございました。
***
1:必ず1年生1学期/過去に戻る文法の導入
・タブレットで行うと、板書の時間が無くなり早くなる。(答えは選択肢の中に入れて置き、ドラッグで入れるだけ)
・最後に立った生徒が答えを言う。先に立った生徒がまだ立っていない生徒を助けに行く。
⇒私は、最後の生徒を待つと、かなり時間がかかってしまうため、そのことを質問させていただきました。北原先生は「できない生徒を待つことが(温かい集団つくりのためにも)大切。時間をかけてよい。ただ、3年生にもなると、早くなるよ」とおっしゃっていました。丁寧にご回答いただきありがたかったです。
2:Basic Dialog(4行)に挑戦
・ペアで10分以内に暗記、ジェスチャー、暗写 で先生へ発表。
・合格したら、見る側に回る。(Small teacher)
・文が長ければ、カットして構わない。
・Basic Dialogの文は全員の頭に残してあげる。
⇒私は何回かブーだったのでなんでだろうと思ったら、「tiredと言われているのに、元気な顔をしていたらauthenticではない。」とのことでなるほど、と思いました。 表情はちゃんと見れていなかった!と気づきました。
3:文法指導について
・教員は本当に文法がわかってるのか?先生が出来なければ生徒ができるはずがない。
・文法書を持ってるか?(Micheal Swanの書いている「Practical grammar usage」がお薦め。
4:3年生 後置修飾と関係代名詞のまとめ
○手順1: プリントを配布。(①前置詞を使ったもの~⑩後ろに主語+動詞を伴ったもの)
○手順2:全員に説明を読ませる。
○手順3:何文か、口頭で説明。
例)②to +動詞の原形を使ったもの(2年unit6-2)
There are so many things to learn.⇒T「どういう時?」S「テスト前」
We don’t have time to fight. ⇒T「どういう場面?」S「先生が生徒に言い聞かせる」
It’s time to play. ⇒T「どういう場面?」S「幼稚園の先生が言っている」
このようにイメージを湧かせることで、先生の指示が短く、生徒の考える&答えている時間が長く、1つ1つ文法の説明をするよりも楽しく飽きがなく学べると感じました。
○手順4:指さしゲーム。
・9つのカテゴリに分かれているプリントを配布。
例)T:「The animals living in China」S:【カテゴリー:Animal 】Giant Pandaを指さす。
・このプリントは毎回授業で使うとのこと。
⇒ゲームなので楽しく学べ、さらに毎回同じプリントを使うことで文法事項が定着し、また教師の負担減になる。(新しいプリントを毎回作る必要がないため)良い活動だと感じました。
5:次回北研について
・9月17日(土)「音読、精読、多読などさまざまなリーディング指導」「幹」下巻持参
今回もとても勉強になりました。9月に北原先生に授業を見て頂く予定ですが、(楽しみにしています・・・!)夏休み中に授業方法を様々ブラッシュアップせねば!と良い刺激になりました。いつも北研にはとても意識の高い先生方が集まっており、自分の授業これからもがんばろう!と思うエネルギーを北原先生を始め、皆様から頂きます。本当にありがとうございます。
***
1「文法指導の実際」〜幹本下巻より〜
第1節 演繹的か機能的か
1年生ならまず帰納的(ルール説明より先に文例に触れさせるということと理解しました)3年生なら、理解力も進むので演繹的に。いずれにしても、音を先にいれておくこと。「前に聞いたことがある」状態にしておく。なにもないままいきなり教えるぞ!というのでは理解できない。
第2節 文法臭くない「文法指導」
2 必ず1年生1学期/過去に戻る文法の導入)(変形生成文法の考え方をつかった導入)
*「変形生成文法の考え方をつかった」、ということはあのクラッシェンのComprehensible Input のことでしょうか。
配布レジュメには Sunshine教科書
の文法の扱いの新旧比較ーー高校から3年、3年→2年、2年→1年と上の学年から降りてきた文法のでてくる箇所が一覧できる表。それにつづいて新版の方の、文法初出一覧の表が掲載されている。北原先生は、3年生の終盤の後置修飾(現在分詞・過去分詞・関係代名詞・接触節等)の一連を「3年生の文法の山」と呼び、「どういう順でやりますか?」と問いかけられた。今日とても強く印象に残ったのが、北原先生がいつも生徒にとってどんな順序、方法、タイミングで教えるのが最適なのか、無理がないのかと常に考えておられる、ということ。「一味ちがう幹本」に、「上(上司・昇進)、横(同僚)、下(生徒)のうちつねに下(生徒)の方を向いている教員でありたい、とありましたが、本当にその通りにされていると感じました。
つづいて、文法指導の実演。
実演1 (was/ wereの導入)
Program10-1(1年)A パターン(文法導入の授業)
板書完成図
*( )は板書ではは下線。一行ずつ板書されるのを生徒はノートに写し空欄に適語をいれる。できたら起立する。最後に起立した生徒に教師が答えをきく。他の生徒は自分と答えが同じならリピートする。
A-kun: I (am) a student.
You (are) a teacher.
Mr.K : I (was) a student 45 years ago.
A-kun: You (were) 〃 〃 〃 〃 〃 .
*この後語彙・本文中心のBパターンの授業がおこなわれる
次時のAパターン授業
Program 10-2
I (am) a student.
I (am)(not)〃 〃 . Pr1-1
You (are) a teacher.
I (was) a student 45 years ago.
You (were) a teacher 3 years ago.
You (were) (not)〃 〃 〃 〃 〃 .
(Were) you 〃 〃 〃 〃 〃 ?
Nobu (was) 〃 〃 〃 〃 〃 .
(was) 〃 〃 〃 〃 〃 〃 ?
*既習部分は全員ができるまで。新出事項は、全員ができなくてもいい。
*一行ずつ進んでいき、最後まで書けたら上から順にジェスチャーを入れて音読していく。
*タブレットにこの板書の内容を書いておいて配布し、横にヒント、下に答えの語群?も書いておき、本人がドラッグして答えを入れるようにすれば、もっと楽に進められるだろう。ただ、ノートに書くこととどちらが定着が良いか?
ここで参加者より質問あり。
「このやり方で、全員わかるまで最後の生徒を待つと、30分以上時間がかかってしまうことがあるがどうしたらいいか」
北原先生の答え:「それ以外にできない生徒を取り残さない方法がありますか?できないからと1年の教科書をもってこさせて最初から、などとやって(生意気な2年生の)プライドを傷つけるのはだめ!待ってあげることスローラーナーにも周りの子にとっても大事なこと。できる子も、自分だけできればいいとは思っているわけではない。赤坂中で時間をかけてやってあげる甲斐があるとわかった。授業中で復習する以外にその時間はない。一方みんな定着したら、(全員がさっと立ち上がるようになったら)1年でなくもう少し先のところから始めてもいい。先生が思っているほど、周りは遅い子を『しょうがねーなー』とは思っていない。」
実演3(to + 動詞の原形 形容詞的用法の導入)
Unit6-2
板書完成図
I want (to) learn Spnish.
I went to Spain / and learned 〃 .
=〃 〃 〃 〃 / (to) (learn) 〃 .
I have many things / (to) (learn) in Spain.
*(1行目)want の後にくるのは「名」例)I want water.
その位置にくるto learn は名詞的用法と呼ぶことがある
*(3行目)I went to Spain はなぜなのため?→to learn Spanish「するために→行った「動」
「動」を説明しているので?→「副」副詞的用法ということがある
*things to learn とthings「名」を説明している→「形」形容詞的用法ということがる
* 「名」をうしろから説明しているが Is this really new? →No.
Look at the book by the door.
under the seat
on the desk
by/ under/ on は「前」
*先に立った(わかった)人は次の一行がどうなるか考える
これをやった後、以下のBasic Dialogueへ。(本日の参加者がペアになり10分間で終了に挑戦!)
*暗唱してつかえずに、ジェスチャー入りでできたら合格!
A : Are you tired?
B : Yes. I want something to drink.
A : Sure. Here’s some green tea.
B : Oh, thanks.
参加者のペアが列をつくってチャレンジするも、
片っ端からダメ出しされるが、参加者はなぜかわからず???
時間となり北原先生より、「Pinch and ouch。演劇の原則。tiredなのだから、
(Bの方がはじめから)そのような表情をしていないと。場面をauthinticにやらないと英語が入っていかない。
文法を導入したら、人間関係を大事にしたSceneで使う練習をすることが大事。
(視察にきた千葉大の先生たちが、クラス全員10分以内で終わったことに仰天!)
<休憩後>
北原先生より:先生方自身の文法の理解は大丈夫ですか?文法書はもっていますか?と問いかけ。
お勧めの本は、Practical English Usage 4th edition Michael Swan
こういう本で確かめながらやっている。それから原点は高校時代の「はぎわら先生の立派な授業」(プリントを全部やった!)たとえばto+動詞の原形を2年1学期で教えたら、名詞的/形容詞的/副詞的用法の復習を3年の1学期まで1年間ずっとし続け、それでようやく使えるようになる。たった一度「教えました」で終わりでは、使えるようになるはずがない。皆さん仮定法が使えますか?高校で習ったわけですが。使えるはずないんですよね。この表現がふさわしい親しい者どうしの場面で使うことがなければ。私が使えるようになったのはイギリスにいって半年たってから。あーまた動詞の時制をまちがえた、と繰り返してからようやく使えるようになっていく。
つづいて、
2学期、目からウロコ!の文法導入
Program4-1
Ben is (running) over there. 1年Pr.8-1
Look at the (cool) train over there.
[形][名]
*1行目:この場合正解は一つではなく、eating / walking/ running などでた。standing
がでたとき、同じ答えをかいた多くの人が座った。
ここで北原先生:(standingで多数が一斉にすわったのを見て)面白くもなんともない。人とちがうことを考えなさいTry to be
differentと言っている。
*2行目:これも正解は一つでなく、cute/ black/ yellow/ blue/ big/ rapid/ などがでた。
〇ここで後置修飾に関連して「なるほど話」
Mont Blanc 山←白い フランス語 blanc 英語ではblank「空白」
mountain white
Monte Bianco イタリア語
Casa blanca 家←白い スペイン語
北原先生:このように他の外国語もちょっとずつ紹介してあげると英語帝国主義にならない。
*後置修飾は文ではなく、最初は句で導入。その方がフォーカスしやすい。New Crownは従来からその考え方
the running train
running は現在分詞という(覚えなくていい)
大阪にむかって走る → 電車 (日本語は前から修飾・説明)
running for Osaka
the running train 走っている→電車(前から)
× the running for Osaka train
〇 the train running for Osaka
説明(修飾する)部分が2語以上になるときは後ろからになる
関連 a book on the desk
by the door
*現在分詞形と動名詞の見分け方 (上智大生から質問あり)
a running car 「~している」
a sleeping car = a car for sleeping
前置詞の後は名詞!なのでこれは動名詞
この後この後置修飾の含んだBasic Dialogueに挑戦
Program4-1 -ing形(現在分詞)を使った後置修飾
A: This is a photo of my high school days.
B: Oh, where are you?
A: I’m sitting next to the boy *wearing a red cap.*
B: Is this you? No kidding!
これに参加者がペアになって挑戦したあと、北原先生より
「このスキット違和感ないですか?」と問いかけ。
一同、「うーーん」と考える。
北原先生より2点指摘あり。
・三文目センテンスが長い next to以下のみでいいのではないか。(センテンスでなく句でもいい)
・四行目、2文だが、どちらか一方でいいのでは。
ここで私は、冒頭同様、余計な負担になることは極力省こうという北原先生の姿勢(生徒目線・おもいやり)が北原メソッドの基盤になっていると、あらためて感じました。Sunshineで旧版から変わったところ、先生たちの「頭」で変えた(子供の視点がないがしろにされ)箇所がある。(たとえば、絵を入れたので、逆に文が長くなったところなど)選りすぐりの先生方で考えられたテキストでも、北原先生の徹底した「生徒目線」の視点からしたら、批判の対象となるのだ、と生徒目線の徹底さに感銘しました。
4 まとめ 「英語教育」2014年12月号より抜粋
(これ、読んだ覚えがあります!「繰り返しのある学習者にやさしい指導」といったテーマの回でしたよね」心に強くのこった箇所を以下に書き抜きます。
「私たち教師が誇りに思うのは英語を苦手としていた生徒が高校で開花している事実である」
「彼らの開花の秘訣の一つはこれから述べる「1年生1学期に戻る文法指導」
北原先生がかつて勤務した「勉強はむちゃくちゃできない」学校で
「どうすればわかるか生徒に聞くことにした。すると「俺たちバカだから何回でもやらないと覚えないんですよ」という答えが返ってきた。そこでそれまでの指導法は封印して徹底的に基礎・基本のみをやることにした。文法指導で編み出した「必ず1年生1学期に戻る」指導がうまれたのはそんな環境だった。たまに生徒の不出来の愚痴ばかり言う教師がいるが、私はそういう生徒たちに出会ったときが教師が大きく伸びるチャンスだとおもう」
北原先生はこの学校に赴任する前の勤務校で、「地区最低レベルから都上位常連校」にして「天狗になっていた(北原先生談)」ところが、それまでの方法が通用しないので、生徒に聞きながらアジャストしていった結果こうなった、と。
「できない生徒のせいにせず」柔軟にアジャストするところを、本当に見習わなくてはと感じました。
レジュメの終盤、後置修飾と関係代名詞のまとめという配布プリントが掲載。
①前置詞 ②to 不定詞 ③現在分詞 ④過去分詞 いか関係代名詞のそれぞれ⑤who主格 ⑥which主格 ⑦that主格 ⑧which目的格
⑨that 目的格
⑩は接触節とわかりやすい文例とともに後置修飾全体が一望できるようにまとめてある。そして授業の進行の仕方は、Unitのセクションごとでなく、この後置修飾全体(教科書の右ページ)を文法的にさきに網羅(しかも教科書の順序通りでなく!)してから本文に入るという。
レジュメの最終頁は、
後置修飾を実際に耳できいて練習できるエクササイズ集で、
以下のようにカテゴリーが9あり、
baseball player / TV talents / singers
animals / fish / birds
vehicles / stationery / sports
たとえば、
教師がanimals living in China(またはthat eats bamboo)と言うのを聴いて
生徒は、このカテゴリーのなかの
penguin/ giant panda / giraffe からgiant panda を指さす
あるいは、
教師がfish liked by most Japaneseと言うのを聴いて、
tuna/ octopus/ salmon からtunaを選ぶ、
という風に楽しくリスニング活動をしながら、後置修飾に馴染んでいくことができるようになっている。
わかりやすく、楽しく、ゲーム性があり、そしてauthentic なコミュニケ―ションが含まれる、なんと至れり尽くせりなメソッドなのでしょうか!
以上です。
今回も多くのことを感動とともに学ばせて頂きました。
北原先生、皆様、
有難うございました。
***
第一節 演繹的か帰納的か
関係代名詞やら完了形やら、「初めて聞いた」ではなくて音を指導する前に出しておく。
第二節 文法くさくない「文法指導」 実演
~be動詞過去形の導入~
Program 10-1(使用上※直後の単語が下線)
Aくん: I ※am a student.
You ※are 〃 〃.
Mr. K : I ※was a student 45 years ago.
Aくん: You ※were 〃 〃 〃 〃 〃 !?
(綺麗に書かなくていい、時間をかけるだけ無駄)
上記計4文を1文ずつ板書し、以下のサイクルを繰り返す。
一文目・・・下線の単語が書けた生徒から起立する。
最後の生徒が起立したらその最後の生徒を指名し、その生徒は書いた英文を言う。
(ポイント 最後の生徒が書き終わるのを待っている生徒は困っている生徒のサポートや次の二文目を予想して書いておく)
最後の生徒の英文が自分と同じor正しいと思ったら他の生徒はリピートする。着席する。
(ポイント みんなに聞こえる声の大きさで最後の生徒は文を言う。間違ってもいい。)
二文目へ・・・。
三文目、四文目は新出なので全員が起立できる必要はない。
最後の生徒に焦点を当てることでクラスの英語力のボトムアップに繋がると感じました。
・最後の生徒を待つことに意味がある。色々な(能力の差がある)生徒がいることの理解に繋がる。待ってあげる価値がある。(他人との違いや価値観の違いに対して寛容になるなと感じます。)
・新出文法を導入する際に必ず既習文法から入る=授業内で復習する時間が確保されている。
・疑問文は「?」から書く。定着度の高い生徒への必要最低限の次の文のキューになる。
・Would you like a hint? → Yes, please. その文法を学んだUnitやProgramを提示する。ジェスチャーを見せたり、下線の単語の最初のアルファベットを書いたりする。
・生徒の定着度によっては現在形をすっ飛ばして良い。
(英語では使わないけど便宜上)黒板を写すのが大変だから〃を使った。
もともとタブレットで板書を準備しておくともっと早い but 書いた方が脳に残るのでは?
~to + 動詞の原形 形容詞的用法の導入~
Unit 6-2
I want ※to ※learn Spanish. Unit 5-3
I went to Spain and ※learned Spanish. 1年生レベル
=〃〃 〃 〃 ※to ※learn 〃 . Unit 6-1
I have many things ※to ※learn in Spain
①「wantの後ろには何が来る?例えば?」want water / want money / want love = 名詞 だからto learn=名詞的用法
②「wentは□の?→動。何しに行ったの?→to learn Spanish 動詞の説明=副詞的用法」
③many thingsって□の?→名。どんなmany things?→to learn in Spain 名詞の説明する形容詞的用法
・上記文法的説明(用法)に関しては全ての用法を導入し終わってからの方がいい。でなければ生徒は混乱する。
・「~すること」「~するために」といった日本語の対応で教えるのは良くない。
・補足・・・一文目と二文目の違いは?I wantで切ったら「なんだよ」ってなる。一方、I went to Spainで切ったら特におかしなことはない。
一般的(?)には新出文法の導入が終わったらプリント等で演習させるが、北原メソッドでは文法導入後、Basic Dialogをやる=コアな部分を生徒の頭に残すため。
~Basic Dialog~
A : Are you tired?
B : Yes. I want something to drink.
A : Sure. Here’s some green tea.
B : Oh, thanks.
①生徒はペアで暗唱し、教員のところにきて発表する。
②合格したら、スイッチしもう一度教員のところへ。
③合計2回合格したらノートに暗写する(言えるようになったことを書くという流れは北原メソッドの他のアクティビティにも共通した流れ。言えるようになったら書く。王道コンビネーション。)
④暗写が終わったら赤で丸付けし、教員のサインをもらいに行く。
⑤暗写が終わった個人はsmall teacherとなり、他のペアのサポートや、教員に代わってほかのペアの発表を確認する。
Basic Dialogの合格基準
①正しい発音(発音指導の徹底)
②適切なジェスチャー(本当に単語の意味や与えられた場面や人間関係を理解しているか判断する)
・Are you tired?と聞かれる側は疲れた演技をしていないとダメ=暗唱が始まる前から既に始まっている(笑)(先日2年生にgive O1 O2の文法導入後のB.D.で”Nobody gave me chocolate.”を行いました。人間関係や場面にこだわってやったらめちゃめちゃ盛り上がって、生徒の食いつきと楽しんでいる様子が予想以上だったので急遽予定変更し、合計20分くらいB.D.をやっていました。)
・×の時は何が×か生徒に伝えない=生徒に考えさせる。×が続くようならヒントを与えたりする。(上記”Nobody gave me chocolate.”も場面や人間関係を教員が最初から説明するのではなく小出しにして行いました。「これは恋の始まりだ」「I have one in my pocket.たまたまなんてあり得ない、計画的だ」など)
~現在分詞の後置修飾の導入~
Ben is ※running over there.
Look at the ※pink train 〃 〃
the running 〃
(for Osakaを入れた時the running for Osaka train? Osaka trainって何それ?だからthe train running for Osakaって後ろから説明するんだよ)
~Basic Dialog~
A : This is a photo of my high school days.
B : Oh, where are you?
A : I’m sitting next to the boy wearing a red cap.
B : Is this you? No kidding!
先述した「コアな部分を生徒の頭に残すため」という視点から考えると、今回のB.D.は長い。I’m sittingはなくてもいい。Is this you? No kidding!はどちらか一つでいい。
最後に後置修飾補足プリントの紹介。
9つのカテゴリーに分類された単語を教員が後置修飾を使って説明し、生徒は分かったらその単語をタッチする。
(カテゴリー・・・baseball player, TV talents, singers, animals, fish, birds, vehicles, stationery, sports)
例
・a singer retiring soon (= Eikichi Yazawa)
・a singer which appears on NHK TV programs (= King & Prince)
・an animal living in China (= giant panda)
・fish liked by most Japanese people (= tuna)
・fish coming back to its river (= salmon)
・a bird which can talk (= parrot)
・stationery used for drawing straight lines (= ruler / triangle)
・a sport played by six players (= volleyball)
など。
以上レポートになります。今回は実演形式でした。文法導入を受ける、Basic Dialogをやる生徒側と、メソッドを学ぶ教員側という2つの視点から学ぶことができました。授業を受ける側としては楽しく学ぶことができ、一方授業をする側としてはとても深いことを実践しているんだなと改めて感じました。ありがとうございました。
***
1 「文法指導の実際」
演繹的か帰納的か
中学の文法導入の授業を見ていると、その多くは帰納的に教えているように感じます。まず、聞いて、
話して、使ってみてから、理屈を学ぶ。中学1年生、2年生くらいまではこの順序の方がいいのかもし
れませんが、3年生の現在完了形や関係代名詞などは説明してから使わせる方がいいのかもしれないな
と思いました。文法の複雑さや生徒の精神年齢も考慮しながら文法の導入は考えたいものです。
2 必ず1年生1学期/過去に戻る文法の導入(変形生成文法の考え方を使った導入)
(1)板書ワークについて
この文法指導の方法は北原メソッドのAパターンで行われ、北原先生が非常に低学力の生徒を受け持
った時に編み出した方法です。クラスで一番英語が苦手な生徒ができるまで待って全員ができたことを
確認してから次に進む。それが、この指導法の肝だと思います。
また、2年生に飛び込みで授業に入ったときに1年生の学習内容がまるで定着していないなと感じた
ときにもこの文法指導は有効です。よく、飛び込みで授業に入った先生が「この子たちは前年度の学習
内容がまるで入っていない」と嘆いているのを聞きます。しかし、その問題を具体的に解決しようと試
みている先生は見たことがありません。中学2年生の自尊心を傷つけることなく授業時間内で前年度の
復習をできる指導はこの北原メソッドの文法指導しかないと思います。
では、1つ具体例を書いていきます。1年生のサンシャインProgram10-1(be動詞の過去形)の内容
なので3学期の授業だと推定されます。下線を引いてある単語を答えるように授業は進んでいきます。
( )内はteacher talkです。teacher talkは北原先生の発話を正確にトレースできておりませんので、ご
承知おきください。
A : I am a student.(A said “I am a teacher.” Next, what did A say to Mr. K?)
You are a teacher. (A said to Mr. K “You are a teacher.” Next, what did Mr. K say? This time, Mr. K
talk about 45 years ago.)
Mr. K : I was a student 45 years ago.(A was surprised and said something. So, what did A say?)
A : You were a students 45 years ago!?
スローラーナーを置いていかずに待つのですが、北原先生は多くのヒントを生徒に与えます。例えば、
You are a teacher.なら出だしのスペルaを書きます。それでも立てない生徒がいれば最後のスペルeを
書きます。また、ジェスチャーも用いてIなら自分を指さす。Youなら相手を指さすなど視覚的なヒン
トも与えます。ただ、待つのではなく、どうすればスローラーナーも分かるのかを考えながら指導して
いきたいものです。
(2)Basic Dialogについて
板書ワークが終われば、Basic Dialogの暗唱に移ります。今回は実際にやってみたのは以下のダイア
ローグです。
A : Are you tired?
B : Yes. I want something to drink.
A : Sure. Here’s some green tea.
B : Oh, thanks.
Basic Dialogでチェックするのは①発音②ジェスチャー(ジェスチャーで意味が分かっているかどう
かを確認する)そして、今回のBasic DialogではAre you tired?に対するBがしんどそうな表情をして
いるかどうかもチェックしていました。
英語の授業で表現力というと、多くの場合は表現力の幅のことをさしますが、北原先生の授業では演
劇的な表現力を大事にしていると感じます。そして、私もそちらの方が大事なのではないかと思います。
カタカナ英語ですっぺらこっぺら話されても通じないだろうし、気持ちも伝わりませんよね。
(3)ロマンス語
現在分詞の後置修飾の導入のところでロマンス語の話が出ました。英語は形容詞1語だけのときは前
置修飾されるのが普通ですが、後置修飾される場合はないのかと問いかけられ、ロマンス語の例を紹介
されました。
Mont名 Blanc形 (Blanc=white)「白い山」フランス語
Casa名 blanca形(Casa=house, blanca=white)「白い家」スペイン語
Monte名 Bianco形(Bianco=white)「白い山」イタリア語
恥ずかしながらロマンス語という言葉を全然知りませんでした。調べてみたら「インド・ヨーロッパ
語族のイタリック語派に属するラテン語から派生した諸語。ポルトガル語,スペイン語,フランス語,
イタリア語,ルーマニア語,レト・ロマン語,カタルーニャ語,プロバンス語の各語の総称。ラテン語
とロマンス語は親子の関係にある。」とありました。英語にもblankという単語があるので、影響を受け
ているのですね。
(4)子供の視点を持つべきという話
もう1つBasic Dialogを紹介してくれたのですが、どこかに違和感はないだろうかと問いかけられま
した。
A : This is a photo of my high school days.
B : Oh, where are you?
A : I’m sitting next to the boy wearing a red cap.
B : Is this you? No, kidding!
蒸気のBasic Dialogは5文あり、非常に長い文も含まれています。そのため、暗唱する生徒たちにと
ってtoo muchの負担となってしまうというのです。なぜ、このような生徒に負担をかける英文になっ
てしまうかというと、北原先生の考えでは、大学教授などが自分たちの目線で考えたからだということ
です。教科書作成者から生徒目線の考え方が欠落してしまうとこういうことが起きてしまうので、我々
現場の教師がそれを訂正する必要が出てきます。例えば、3文目はnext toからにして、現在進行形の部
分を削る、4文目はどちらか1つの文だけにするなどです。生徒目線で常に授業づくりをしていくとい
うことは常に意識しておきたいなと思いました。
以上が報告になります。北研合宿に行けないので、今度参加できるのは9月の北研になります。コロナが収まって、また懇親会ができるようになっていてほしいです。ありがとうございました。
***
文法指導の実際
第1節 演繹的か機能的か
言語材料を導入する際、その時に始めて出会うという導入ではなく、事前に音声で聞かせる場面を作っておくようにする。
第2節 文法くさくない「文法指導」(実演)
実演1 be動詞過去形 was/were
実演2 be動詞過去形の否定文・疑問文
Program 10-1(1年)
(板書) A: I am a student.
Mr. K: I am not a student.
A: You are a teacher.
You were a student 45 years ago.
Mr. K: I was a student 45 years ago.
A: You were a teacher 3 years ago.
Mr. K You were not a teacher 3 years ago.
Were you a teacher 3 years ago?
Nobu was a teacher 3 years ago.
Was Nobu a teacher 3 years ago?
Nobu was not a teacher 3 years ago.
(実演3) to + 動詞の原形(形容詞的用法の導入)
Program 6-2
I want to learn Spanish.
I went to Spain and learned Spanish.(1年 Unit 11)
I went to Spain / to learn Spanish.
ここで切って意味が通じるのは「副詞的用法」
I have many things to learn in Spain.
( 名詞 )
前置詞
the book by the door
under the seat
behind me
ポイント
・間違ってよいから、早く反応すること。(ゆっくり進めていたら意味がない。)
・すぐに処理できない生徒のことも待つが、適度にヒントを与えながら反応を引き出すようにする。
・タブレットで、提示した英文がすべて生徒の端末に繁栄させれば、板書も必要なく楽であるが、自分で書いた方が脳には残ると思われる。
Basic Dialogue 1
A: Are you tired?
B: Yes. I want something to drink.
A: Sure. Here’s some green tea.
B: Oh, thanks.
久しぶりにBasic Dialogueにチャレンジしました。普段の自分の実践でも指導しているのですが、ジェスチャーの指導が甘くなっていることに気が付きました。
(実演4)
Ben is standing over there. (Program 8-1)
running / sleeping / walking / …
名
Look at the running train over there.
形 cool / cute / green / yellow / …
英語では形容詞は名詞の前にあるが、ロマンス語系の言語では形容詞が名詞の後にある。
(French) Mont Blanc ( white mountain )
(Spanish) Casa Blanca ( white house)
(Italian) Monte Bianco ( white mountain )
Listening のときなども、後から説明する語があると思えばよい。
現在分詞と動名詞の見分け方
・動詞や前置詞(群前置詞も含む)の目的語になっている-ing形 → 動名詞
(like, be fond of …, after, by, instead of … などの後)
・“… ing + 名詞”の形の場合
a running car 「走行している車」 → 現在分詞
a sleeping car = a car for sleeping (寝台車) → 動名詞
第3節 「忘れた語彙は新出語」「定着していない文法事項は新出文型」
生徒が忘れてしまっている、定着していない既習事項については、
「前に習ったよね?」では済まされない。
第4節 英語の歌詞の穴埋めはリスニングではない⁉
歌を聞かせる前に、歌詞全体に目を通して可能な範囲での空欄補充を行う。
第5節 辞書を使って文法指導を
第6節 文法指導のためのプリント例
“baseball players” “singers” “fish” などのカテゴライズされた枠に、3つの名詞(カテゴリーによっては固有名詞の場合も有)が書かれたプリントを用意し、後置修飾の名詞句を含む英文で説明された語義を聞いて、説明に合う語を選ぶ活動で す。
例えば”a sports played by six players”の場合、”sports”でくくられたrugby,basketball, volleyball の3つのうちから、volleyballを選ぶことになります。語義を聞いて、まず“sports”のカテゴリーに注目し、後置修飾の部分をヒントに”volleyball” を選択するので、後置修飾を含む名詞句の構造を耳でとらえて判断する活動となりま す。
第7節 文法指導勘所
Basic Dialogue 2
Program 4-1
A: This is a photo of my high school days.
B: Oh, where are you?
A: I’m sitting next to the boy wearing a red cap.
B: Is this you? No kidding!
このスキットについて、北原先生からのコメント教科書全体のイラストが増えた分、文章も増えた。そしてこのダイアログも全体的に長く、子供目線でない。具体的には以下2点のご指摘です。
①2回目のAの冒頭の“I’m sitting”は不要。
②2回目のB(最後の1行) “Is this you?” “No kidding!” のどちらかでよい。
今回も学びの多い回となり、北原先生、参加者の皆様、ありがとうございました。
まだまだ猛暑が収まりそうもないので、どうぞご自愛ください。
***
1「文法指導の実際」 下巻p.21-36
演繹的か帰納的か
文法指導を行ってから、ペアワークをするといった演繹的な指導
ペアワークをしてから、今のはこういうことだったんだよといった帰納的指導
どちらも、先に音を入れておくことが大切。聞いたことがある、あれがそうだったのかと気づけるようにTeacher Talkでも未習の文法を入れて話しておくことが必要だと感じた。
2 必ず1年生1学期/過去に戻る文法の導入 北原メソッドAパターン
実演 1 was/wereの導入
Program 10-1
A:I am a student.
You are a teacher.
Mr.K (I) I was a student 45 years ago.
A: You were a student 45 years ago!
※最後に立った生徒が文章を読み、生徒がrepeatして座る。
※違う答えの生徒はrepeatせずに立っている。
※書き終わって立っている生徒は次の文を予測して書く。
※みんなに聞こえる声で!聞こえなければrepeatしない。
※間違えてもいいから素早くやる!!
※後ろの人を気遣ってしゃがむなどする。
※最後にジェスチャーをつけて読み返す。was were(過去形)のジェスチャーは手を後ろに
※次のAパターンの授業は前回の復習から
実演 2 was/wereの否定文・疑問文導入
Program 10-2
Ⅰ am a student.
× I am not “ “. pr 1-1
You are a teacher.
I was a student 45 years ago.
You were a teacher 3 years ago.
× You were not “ “ “ “ “ .
Were you “ “ “ “ “ ?
Nobu was “ “ “ “ “ .
Was Nobu “ “ “ “ “ ?
Nobu wasn’t “ “ “ “ “ .
◇タブレットで行う文法指導
・選択肢を画面の一番下に用意しておいて、それをドラッグさせる。
・先生のPCから生徒のタブレットにとぶようにしておいて、先生は1文ずつ出していく。
◇スローラーナーに対して
・時間がかかってでも、最後の生徒が書き終わるまで待つ。新しい文法だけやっても、以前にやった文法がわからなければ、理解することが難しく、復習できていない生徒に対して良い時間となる。ここでやらなければ、もうやる時間はない。1年の内容に遡って繰り返し行うが、3年生になったら1年生にまで戻る必要はない。みんながすぐに立てるようになったら、理解できていると判断する。
⇒本校の生徒も、1年生の復習からやってくれるからわかりやすいとアンケートに書いている生徒が数名いた。
・Would you like a hint? と聞いて、必要に応じてヒントを与える。
W Nobu ~?のように一部を書く。
・終わった生徒は、周りのまだ考えている生徒にヒントを与え、友達を助けてあげる温かい気持ちを育てる。
実演3 to+動詞の原形 形容詞的用法の導入 Unit6-2
① I want to learn Spanish. 名詞的用法
名
I went to Spain and I learned “ . 1年Unit11
② =I “ “ “ to learn ” . 副詞的用法
動 副 動詞を説明する
NEW
③ I have many things to learn in Spain. 形容詞的用法
名 形
※初めて習う文法の時は、全員が立つのを待たなくてよい。
※名詞的用法は「~すること」副詞的用法は「~するため」などと教えるのではなく、
①名詞的用法 I want.だと通じない。
② 副詞的用法 I went to Spain. 通じる。
③ 形容詞的用法 I have many things. 通じるが、何を持ってるのかわからない。
というふうに教える。
※不定詞の①②③は3年の1学期まで繰り返し確認し続ける。
◇ Look at the book on /in/under the seat.
名 前
3年の後置修飾を指導する際は、1年時に出てきたね!と気付かせながら、ここからスタート。
次にBasic Dialog(Scenes)
・意味がわかっているかジェスチャーで確認
・発音
・A、B両方合格したペアは、ライティングノートに暗写する。(暗写まで10分目標)
・暗写も合格したらミニティーチャーに。
A: Are you tired?
B: Yes. I want something to drink.
A: Sure. Here’s some green tea.
B: Oh, thanks.
私も一番初めのAre you tired? で、何度もブーと言われ、言い方を変えたり、周りに聞いたりしながら、ブーをもらう生徒の気持ちを体感しました。結局、Bさんが疲れた演技をしていなかったのだとわかり、そういうことか!と皆で盛り上がりました。
★Be authentic.
実演4 現在分詞の後置修飾の導入
Ben is running over there. 1年Pr8-1
eating, standing など
Look at the cool train.
形 名
red, running など、いろいろな語が予測される。 ★Try to be different!
※発表した生徒と同じであれば、repeat して座る。
※違う答えを書いた人は、発表して、同じ答えだった人は、repeat して座る。
the running train
the train running for Osaka 現在分詞の後置修飾
現在分詞と動名詞の区別の仕方
a running car 現在分詞
a sleeping car 動名詞 a car for sleeping が成り立てば動名詞
北原先生のAパターンの授業は何度も拝見していますが、何度やってもまだまだだと痛感しています。また、北原先生が生徒の実態に合わせてAパターンの授業を取り入れられたように、実態に合わせて授業を作り上げていくことの大切さも学びました。8月の鳥取合宿も楽しみにしています。どうもありがとうございました。
***
実演4
現在分詞の後置修飾の導入
Ben is running over there.
Look at the cool train over there.
ロマンス語について
Mint Blanc フランス語
Monte Bianco イタリア語
casa blanca スペイン語
※英語以外の言語にも触れる機会を作る
※後置修飾は文ではなく、最初は句で導入
a running train
a train running for Osaka
・1語なら前置、2語以上なら後置
~Basic Dialog~
A : This is a photo of my high school days.
B : Oh, where are you?
A : I’m sitting next to the boy wearing a red cap.
B : Is this you? No kidding!
・今回のダイアローグは長い。子ども目線がない。生徒が覚えにくい。写真がついたために、長くなった。
・長いとアウトプットしづらいため、不必要な部分はカットして覚えさせたほうがよい。I’m sitting やIs this you?などはカットしてもよい。
後置修飾補足プリント
・先生の問題を聞いて、カテゴリーを見る。
・さらに問題を聞いて、単語を指さす。
・挙手をして、発音する。
以上がレポートになります。
文法指導は私自身が悩んでいるところで、今回北原先生の実演を参観したく、参加させていただきました。今回学んだことを夏休み明けの授業に活かしていきたいと思います。
ありがとうございました。
***
1 文法指導の実際 幹本下巻p.21-36
第1節 演繹的か帰納的か
・中学1年生くらいは帰納法で進出文型を丸呑みさせるのが良い
・学年が上がると体系的に学ぶことができるようならから演繹的な指導も可能になる
・ただ進出文型導入の授業が初めて目にするということがないように、日頃から様々な英語に触れさせておき、「あれがそうだったのか?」と気づかせるのが大切
2 必ず1年生1学期/過去に戻る文法の導入(変形生成文法の考え方を使った導入)
新旧教科書における文法の学年扱いの違い
新Sunshine文法初出一覧
・高校から降りてきたもの(仮定法過去)
「みなさん仮定法過去なんて使いますか?」
「私が仮定法過去を使えるようになったのはイギリスに行って半年経ってから」
3 実演(1)〜(4)/高校生,大学生向け「なるほど話」/Basic Dialogの扱い方
(1) was/were
Prog10-1
A-kun: I ( ) a student.
You ( ) a teacher.
I: I ( ) a student 45 years ago.
A-kun: You ( ) a student 45 years ago!?
*わかる生徒は先生よりも早く書いて構わない
*一番最後の文は!?だけ書いて考えさせる
*既習事項の確認ならばスピード大事
*1セット書いたら全員でジェスチャーをつけて練習する
(2) was/wereの否定文・疑問文
Prog10-2
I ( ) a student.
×→ I ( )( ) a student.
You ( ) a teacher.
45年前→ I ( ) a student 45 years ago.
You ( ) a teacher 3 years ago.
×→ You were ( ) a teacher 3 years ago.
?→ (Were)you a teacher 3 years ago?
Nobu ( ) a teacher 3 years ago.
?→ ( ) Nobu a teacher 3 years ago?
×→ Nobu ( ) ( ) a teacher 3 years ago.
*実際は重複している語は〃で時短
*否定文、疑問文などの文型変化は×→や?→などの記号で書き換えさせる
*なかなか手が動かない生徒がいる場合はWould you like a hint?→以前学習した単元番号を右側に書く
*流れがわかる生徒はノーヒントで次をどんどん書かせる
*他にも苦手な生徒へのフォローも含めてタブレットを活用してみてはどうか?2学期以降、試してみて調査してみては?
(3) to+動詞の原形 形容詞用法
I want to learn Spanish.
I went to Spain and learned Spanish.
= I went to Spain (to) (learn) Spanish.
*ここまでが既習事項の確認
new I have many things to learn in Spain.
*新しい文型は教師がジェスチャーをつけて英語を話し→書かせる→日本語で補足説明→皆んなでジェスチャーをつけて声に出す
*「学ぶべきたくさんのこと」日本語との違いは?日本語は修飾語句は前に、英語は後ろに続く
the book by the door
under your seat
*前置詞、副詞、形容詞などの用語は全ての文型を導入し終わってから(知識の整理のために用語を活用させる)
*教師こそ文法の下地を固めておくべき
(4) 現在分詞の後置修飾
Ben is ( ) over there.
*当てはまるものを好きに入れて良い
Try to be different.人とは違うことを目指そう。
Look at the ( ) train over there.
Look at the (running) train over there.
*形容詞としての機能を確認(名詞を修飾)
*1語なら前、2語以上なら後ろ(後置修飾)
Mont(名:山) Blanc (形:白い) モンブラン
Casa Blanca スペイン語
Mont Bianco イタリア語
*ロマンス語系の後置修飾
*動名詞との区別は機能で気づかせる
前置詞の後に続く→名刺と同じ機能→動名詞
続かない→現在分詞
(5)Basic Dialogの扱い方
ペアでジェスチャーをつけ、再現できたら○
一文目Are you tired?なら疲れている所から
新SunshineはScenesとして掲載されているが…文が多過ぎる時がある
原因は教科書にイラスト増えたこと、絵が増えたことで説明をしなければいけなくなった
Basic Dialogの基本はA→B→A→Bの4文
多いと感じれば削れば良い
4 まとめ
*最後の1人が終わるまで待つ
*北原メソッドは生徒から教わった
何度も復習する機会をつくること、生徒目線で授業を改善していくこと
*教師の忍耐が必要
この方法だと落ちこぼれを出さずできるが、教師の忍耐が必要になってくる。でも結果はついてくる。
5 後置修飾と関係代名詞のまとめ2019
全員で発音し意味を確認→指差しゲームで復習
久しぶりの対面研修を受けさせていただき、沢山学ばせていただきました。昨年度からこの仕事を続けていくことに不安を覚えていましが、まずは目の前の生徒に向き合うことからまた頑張りたいと思います。
これから更に厳しい暑さが予想されます。北原先生、北研会員の皆様、お身体ご自愛のほどお祈り申し上げます。
***
◯第1節 演繹的か帰納的か
1年生は帰納的(ルールを丸呑みして活動→整理)が効果的がほとんど
3年生は演繹的(文法の理屈を理解→活動)が効果的な場合もある
※いずれにしても「音で聞いたことがある」という状況をつくってから、新出文法を教えることが大切である。
◯第2節 文法くさくない文法「文法指導」
実演1(was/wereの導入)
be 動詞過去 I was・・・I were・・・ タブレット利用版
1年Prog.10-1
A-kun: I ____ a student (am) ←ジェスチャーで自分を指しながら
You______ a teacher (are) ←相手を指しながら
Mr.k:I __ __ a student (am)(not) ←手で✕を作りながら
But I _____ a student four-five years ago.(was) ←手を耳隣で後ろに動かしながら
※タブレットで導入すれば教員も生徒も楽!黒板・ホワイトボードを使わず、ヒントは下から用意。(ヒントワーズは生徒用のタブレットには書かれていない)
ただし、ノートに書くほうが生徒の力になるかも・・ 実践して検討
実演2(was/wereの否定文・疑問文導入)
1年Prog.10-2
I __a student.(am)
→ I __ __ a student. (am) (not)
You __ a teacher 3 years ago. (were)過去
You __ __ a teacher 3 years ago. (were) (not) ✕
____ you 〃〃〃〃〃? (were)疑問
※〃を使ってターゲットに絞ってWrittingさせれば時間短縮にもなり、より練習量を増やせる
※新出文法は全員立てるまで待たなくて良い。かけなくて当たり前。
※わかる子は合図をそろえなくてもどんどん書かせて、わからない生徒のお助けマンになると助け合いなど、人間力も育まれる。できない子を置き去りにするのではなく、どう協力して救うかも考慮しながら授業を展開することが大切。社会に出た時に役に立つ。
実演3(to+動詞の原型 形容詞的用法の導入)
復習:I want to learn Spanish. (名詞的用法)
名
I went to Spain and learned Spanish.
〃 〃 〃 〃 /to learn Spanish. (副詞的用法)
副
→切っても意味通じるのは副詞
NEW:I have many things to learn in spain.(形容詞的用法)
名 形(addictive information)
※形容詞的用法がNewでも以前に(前置詞)を使って説明することはやっている
例 The book (by) the door
(under) your seat
(behind) you
このように既習事項と関連づけて説明すれば、生徒も理解しやすい。
※名詞的/副詞的/形容詞的用法などの日本語の名称は後で書いて確認するほうが良い。 初めに伝えると、難しい印象をもってしまう。
◯Columbus 基本対話(Basic Dialog)
Unit6-2 説明する事柄を名詞の後ろに置く to+動詞の原形③(形容詞的用法)
ペアでABにそれぞれ分かれてジェスチャーをつけながら暗記して演技させる
A: Are you tired?
B: Yes, I want to something to drink.
A: Sure, Here’s some green tea.
B: Oh, thanks.
※しっかり、表現とシチュエーションを理解するために、完璧にかつジェスチャーも妥当なジェスチャーじゃないと合格させない。
※合格したら、暗写 それもできたら、Small teacher になって、まだクリアしていないペア を見てあげる。
実演4(現在分詞の後置修飾の導入)
3年Prog4-1
Ben is runnning over there →_に何が入るかWrite and stand upさせる。一人ずつ言わ せて、同じ場合はReapeatさせて座らせる。
Look at the cool train over there. →_に何が入るかWrite and stand upさせる。一人ずつ
形 名 言わせて、同じ場合はReapeatさせて座らせる。
※英語では形は1つの時はいつも前置、2語以上なら後置
Look at the running train →※英語では形は1つの時はいつも前置
形 名
+ for Osaka
↓
New Look at the train running for Osaka →2語以上なら後置になる!
※現在分詞形ど動名詞の見分け方
動名詞は3種類
①主語になる
Istening to music is fun.
②目的語になる
I like listening to music.
③前置詞の後
I am studying of Engish. / Instead of studying English.
a running car 現在分詞形「〜している」
a sleeping car 動名詞= a car for sleeping →前置詞に言い換えても意味が通じるものが 動名詞!
Columbus 基本対話(Basic Dialog)
3年生
Program 4−1 ing形を使った後置修飾
A: This is a photo of my high school days.
B: Oh, Where are you?
A:(I’m sitting) next to the boy wearing a red cap.→( )答え方が違和感
B:Is this you? (No kidding).
※↑の文だと長く、ボリューミーのため、覚えさせるには大変。自分でDialogをつくる場合はMAX4文でシンプルにし、確実にターゲットを押さえる。子どもの目線に立つことが大切
以上がレポートになります。今回初めて参加させていただきました。実演形式で、やりかたもイメージしやすく、即実践してみたい指導法でした。生徒目線で授業を展開することを心がけ、授業の活動の中で、英語を教えるだけでなく、学び合いや助け合いなどの場を作ることで、今後必要な、人間力、コミュニケーション能力も伸ばす活動を取り入れることの大切さを学ぶことができました。意欲的な先生方と効果的な指導法を学ぶことができて幸いです。今後ともどうぞよろしくお願い致します。