10月14日(土)第147回例会(復活27回)報告

平成29年10月14日(土)第147回例会

1 教師の英語力⑥

・It’s finger-licking good.(ケンタッキーフライドチキンのキャッチコピー)
「指をなめるくらいおいしい」北原先生の大学生時代。家庭教師をしていた、100パーセント合格請負人として。その後、ケンタッキー(六本木店)でバイト。外大2年生だったけど、この意味が分からなかった。「食べ終わったあと、それをなめるほどおいしい。」という意味らしい。文法で解釈していたから、進行形?と思った。進行形絶対ないと生徒に教える動詞、like。

※ケンタッキフライドチキンの広告で使われていたフレーズ。lick なめる(食べ終わって指をなめてしまうぐらいのおいしさ)

・サンキスト・レモン ケンタッキーの先輩に「どういう意味か知っている?と聞かれた。」 意味:太陽いっぱいのレモン(太陽にキスされた)

※sun-kissed 太陽に口づけされる=日差しをたっぷりあびたレモン

 

・教師の語彙力⑤

  1. When I was at your age I was working in a coal mine. ― your age ×
    2. He could already read in the age of three. ― at the age of
    3. Wake me at five past seven o’clock. ― at five past seven
    4. Good morning, Mr Jack Smith. ― Mr Smith, Jack
    5. The painter Tiziano lived in Venezia. ― Venice ×
    6. There’s a spider in the bath. She’s enormous! ― It’s(知性のないものはItで受ける)
    7. Congratulation on your exam results. ― Congratulations ×
    8. Please lend me a pen. ― Could you? ×(依頼文は命令文ではダメ)
    9. Thank you a lot for offering me that golden chance. But I’ve changed my thoughts.
    ― mind
    10. I am as cross as two sticks because it is raining cats and dogs again. If things goes on I think I will kick the bucket. ― angry, die ×(難しい表現を使う必要なし)
    「英検の問題もそうだけど、文字だけを見るとどれも正解のように見えるから、必ず音声化して答えを探すようにすること」
  2. When I was at your age I was working in a coal mine.、at your age → your age 一見おかしくなさそうに見えるが違う。自分の中にインプットされている音声をたよりにすれば、違うと気づくはず。5.The painter Tiziano lived in Venezia.、Venezia  →  Venice   ヴェネチアとヴェニス、どちらも日常で使用することがあるのだが、ヴェネチアはイタリア語だと再認識。6. There’s a spider in the bath. She’s enourmous!  She →It 知能のある動物にはhe, sheを使える。 8. Please lend me a pen. Please → Could you ?相手に依頼する時には、相手にYes/Noの選択肢を与えるべき。

 

・6.There’s a spider in the bath.    She’s→It’s、heやsheに置き換えられる生物は知能がある動物に限る。10.I am as cross as two sticks because it is raining cats and dogs again. If this goes on I think I will kick the bucket.この問題はさっぱりでした。知らなかった表現は辞書で調べてみました。be as cross as two sticks 「二本の棒が交差しているようだ」がなぜ「怒っている」の意味になるか最初は分からなかったのですが、crossは形容詞で「腹を立てている」という意味がありました。つまり、交差のcrossとかけているようです。rain cats and dogs 「どしゃぶり」猫は雨を降らせ犬は風を起こす北欧の伝説からという説や猫と犬のけんかのように騒がしいことからなど諸説があるらしいです。kick the bucket「自殺する」首に縄をかけて、乗っているバケツを蹴ることから

英語の歌6
You belong with me by Taylor Swift
・Taylor Swift from her second album “Fearless” released on 24,October,2012 日本語訳、そして前後の押韻に注意しながら、穴埋め問題に挑戦しました。また、この曲のPVは、歌詞そのままの内容であるため、生徒に見せて、主人公とそのライバル役をテイラーが一人二役で演じていることなどを英語で説明したそうです。「これを作るのに2時間かかった。1、聞く 2、歌詞のサイトを見る 3、間違いをチェック 4、打ち直し というようなステップを踏んで作った」北原先生は中学高校時代、よくFENを聞いていて、ラジオで好きな曲が流れるのをじっとオープンリールのデッキのマイクを握りしめて待っていたそうです。まさに”When I was young I’d listen to the radio waiting for my favorite song”と同じですね!録音した曲を何度も聞き、歌詞カードを作られました。しかし、聞き取れない言葉があると、町に3軒あったレコード店に走り、歌詞カードを見て覚えて帰り、また忘れては戻り、ということをされていたそうです。

 

・I wish you were. (仮定法の導入に使える)この歌詞カードを作るのに、2時間かかった。聞いて、ネットの歌詞カードから引っ張ってきて、間違いがあるかどうか確かめて聞いて。カーペンターズとかのように、全部が英文になっているようになっているのとは違うから難しい。北原先生は中学、高校生時、米軍のラジオを直接録音していた。それを聞いて歌詞カードを作っていた。今考えると、無謀な挑戦。聞き取れなかったところは、レコード屋が3軒あるから走って、暗記して家に戻ってを繰り返して1曲の歌詞カードを作っていた。好きこそものの上手なれ。好きなことを通じて勉強を進めるべき。PVを視聴。他のものと比べてこれは、歌詞に映像があっているのでとてもいい。歌詞に出てくるスニーカーやプロムの映像が残っているからいい。ライバルの女の子はテーラースウィフトがやっている。そんなことも生徒に説明してあげるといい。また歌詞に出てくるI wish you were.仮定法を教えるときにいい。

 

・①インターネット上に歌詞があるので探す。②間違いが大抵あるのでよく聴いて訂正する。③韻を踏む場所には、( )も含めて下線。(   )

 

・日本語訳と対応させて空欄に記入させる。・‘How many words did you write down?’と問いかける。ゼロから始まり生徒の出来具合を確認する。・曲を流して聞こえてくる英語と照合させ、間違っていたら修正する。・もう一度生徒に出来具合を確認する。・最後に歌詞を見て丸付けをさせ’How many correct answers’と問いかけ生徒の出来具合を確認する。

~学芸 劇「この世界の片隅に」 主人公すずの最後のセリフ~
ネイティブ感覚を養おう
文法的に修正される個所が1つ、口語的でない語が1つ「

We have had very little food to eat since the war started. Also we have had a peaceful life … but … I have been happy to be with you. I have lost my right arm, Harumi, my parents and even my lovely sister … but … I surely think I’ll be able to draw a bright future with my left arm. Shusaku, I deeply thank you for finding me in this small corner of the world.
文法的修正点・・・2文目Also we have → 前文との関係から Neither had we
口語的修正点・・・最後の文deeply → I’m so grateful….

・ALTになったつもりで英語添削
「この世界の片隅に」最後のすずの独白の追加。北原先生の作文をALTになったつもりで添削する。よりいい表現にしよう。間違え→Also we have→前の文がWe have had very little food~.だから否定文と考えるためNeither have weとなる。変えた方がいいところ→I deeply thank you for finding me~.ここのdeeplyの使い方はあまりよくない。From the bottom of my heartも古典的。I’m so gratefulがベター。

2 2学期パフォーマンス映像
1.2年生スピーチ 職場体験
evacuation drill / unexpectedly / It’s a lot better than that.
2. 2年生スキット「道案内」
面白い台本は少なかった。I’m a big fan of you!
3. 3年生スキット「オリジナル」
(授業中に練習なし。短い班で3分、長い班で7分やっていた。)
1)男女の三角関係のコメディ

男性の先生、女子生徒2人の設定。二人に求愛をして、それが女の子にばれて修羅場になる。最後は女の子二人で仕返しを思いつく。携帯で先生が告白したところを実は録画していたので、校長室にもっていこうと。
2)引きこもりの子供を病院に連れていき診察を受けるシーン(蟻を踏んで落ち込み引きこもりになった)ー医者役の生徒はテストの点数で2-30点しか取れない生徒だが、長いセリフも自分のものにしてしゃべっていた。

女医、母、娘。娘が引きこもりで困っているのです。昨日もリストカットをしていたんです。悩んでいる理由は、ありを踏んでしまったから。女医は、ありを踏まずに歩くことは難しいわと励ます。
There are so many ants. You cannot live without stepping one of them.

3)そば屋の客と店員(落語の『時そば』)

 

・教科書の関係で、「職場体験」は今年初めての挑戦、ということで先輩の映像や原稿の見本もないままで生徒は取り組んだということでした。しかし、ジェスチャーを用いて、r l v th 等の発音もきれいにできていて、表情も豊かでとても上手でした。・道案内にしても、オリジナルにしてもよくもまああれだけの分量の英語をすらすらときれいな発音で、しかも表情豊かに体も上手に使って話せるものだと感心しました。先輩の映像や原稿を参考に見せることってのは本当に大切だと思います。T先生も現在3学年分の映像を撮り終え、次の3年間で生徒に見せていくという意気込みを語ってくださいました。

 

・1.2年生スピーチ 職場体験、生徒の右側に拡大された写真が写されています。発音は、ゆっくり、はっきり、丁寧。ジェスチャーは、1年生よりも自然になっていました。
2.2年生 道案内、家族をお見舞いに行く途中、TBSに向かう歌手が道に迷うなど道をたずべる目的や場面設定がはっきりしています。ふだんから場面や状況を内容とつなげて考えさせる指導をしているからこそ、こうしたスキットができるのではないでしょうか。
3.3年生 オリジナルスキット、授業では一切練習時間を持たないにもかかわらず、3~7分のスキットを作成。内容は、アリを殺してしまって落ち込む生徒、古典落語の時そばなど、内容や衣装、小道具まで、楽しく演じるための工夫がありました。英語が苦手な生徒から内容の相談を受けて北原先生は以下の文を教えたそうです。You cannot walk without stepping on them.There’re so many ants in this world.彼女が本番では見事に自分の言葉として使っていたことを講評で紹介されたそうです。一人の生徒の成長の瞬間を見逃さず、讃えることは、教員の大事な使命ではないでしょうか。

 

・◇2年生の「職場体験スピーチ」Hi, I’, going to talk about my work experience.から始まり、becauseやthenなどの接続詞をうまく使いながら15文くらいスラスラ話していました。I began to think ~.なんて表現も使っている生徒もいて、自分の言いたいことを英語で自然に話せていると感心しました。先輩のモデルなしに、職場体験での一場面をテレビの画面に映し、原稿を見ることなく、ジェスチャーたっぷりで堂々と発表していました。◇2年生の「道案内スピーチ」初めて北研に参加したのは9年前。道案内スキットは何度も見させていただいているのですが、同じものがなく、どれも新鮮で子どもたちの生き生きと英語を話す姿があります。発音の良さは変わらないのですが、やりとりが年々スムーズになっているような気がします。◇3年生の「オリジナルスキット」3年生は授業で練習の時間を持たずに長いグループは7分くらい話し続けていました。

 

・(1)2年生スピーチ「職場体験」 今までは「将来の夢」のスピーチだったが教科書が変わったために変えた。スピーチのときには演題を用意して原稿を演題に置いてやっている。目線は前だが、ときに原稿をチェックしている生徒もいる。スキットのときは何も見ていないのでかなり違う。スキットの方がストーリーがあるので言葉が出てきやすいからだろうか。(2)2年生スキット「道案内」普通の道案内の指導と言っていいのかどうかよく分からないが、よく見る道案内の授業は行き先まで英語で話せるようになることが目標であるが、北原先生の指導で作るスキットにはストーリーがある。母が病気で病院を探している。TBSに行きたい、訪ねてきた人は実は女優だった。コンテクストから英語を学ぶということはこういうことなのだと思う。 来週、勤務校でもこのスキットをやるが、初めてやるので、去年の11月の北研のレポートを参考に私がニセの先輩の作品を4つほど作り、紹介しました。その後にスキットを作らせたところ、それを参考に結構良いものができていました。(3)3年生スキット「オリジナル」 「いろんな女子生徒を口説く悪い教師」「娘の診断に心療内科へ来た」「時そば」など面白い作品が続々。今回も授業では一切扱わずらしいですが、自分たちの力だけでよくこんなにもできるなと驚きです。

 

3 北研愛知支部代表 Y先生 授業ビデオ
青年海外協力隊でガーナに行ってから教員に復帰した。生活教育…普段の生活の中から疑問点を吸い上げて解決し、また生活に戻していく

Teaching procedure
Greetings
Routine Work 1 (Small talk “your hero,” “the country you want to visit,” “your favorite food”) 【北原先生講評】自分も30代のころにkeep talkingをやったことがあるが、子供達の「言いたいことが言えない」フラストレーションがたまってくる。時間をかせぐためにつなぎの言葉を多用する生徒がでてくる。子供達の声を拾ってフィードバックしてあげるとか、テストに出してあげるなどしてあげるとよい。ガン・マイクで生徒の声を拾ってあげるとよい。
Routine Work 2 「読みトレ100」【北原先生講評】音読する必要はなし。でも範読は聞かせるべき。ルーティーンの活動は「次はなに」という指示がなくても生徒が動けるようにしたい。
Routine Work 3 (絵を見てターゲットセンテンスを言わせる)【北原先生講評】最低限全員にターゲットセンテンスを定着させようという目的ならよい。
Whole New Words Practice 【北原先生講評】活動量を担保するためには全員で言ったほうがいい。時間のムダを省くためにもピンポンをやめたり、挙手をカットしたほうがよい。
Preview of the text (7)picture describing with the picture cards of the Amazon【北原先生講評】今日勉強するところの写真を見せて何が見えるか言う(初見)or学んだことを基にして自分で言えることを言う(復習)そうしないと教科書の文に縛られて暗記してしまう。→そのあと書くのだったら教科書の暗写になってしまっている。
Oral Introduction of the Content of Unit 3-2 【北原先生講評】一人で本文が読めないからOIをするので、読めるなら必要ない。CDを使わなくてもよい。リスニングも内容理解も一緒くたに入っているので整理したほうがよい。
Reading 【北原先生講評】1ー2年のときに音読をもっと徹底的にやっていれば強弱の拍をできたかもしれない。

 

経歴:新任から6年→青年海外協力隊(ガーナ)算数などを教えていた→6年目、部活と生徒指導ばかりやっていた。ガーナから帰って外国語を教えることはどういうことなんだろうと考え始めた。刈谷で自主研スタート、年5回くらい集まる。ワークシートを共有するところから始まった。その後北原先生、大学の先生とつながったりする機会を作る。今回の授業は現在完了の「完」了の導入。教科書:New Horizon Book 3 Unit3-2つくばで学んだことから指導案英語で書き始めた。批判もあった。
1. Greetings
2. Rountine1(Small talk)
3. 読みトレ100
Read and Answer/Check their Answers/Reinforce their vocabulary
1. Drills of the Previous Target Sentence
2. Whole New Words Practice
3. Review of the Text

  1. Oral Interaction
    5. Reading
    6. Grammar Points

 

2.1分間のペアの自由トーク
・テーマはyour hero/ country which you want to go/your favorite food
・テーマは12個事前に出していて、その日にその中から決まって対話する。ALTが来た際は、廊下に出て一人ずつどれかのテーマを1分間チェックされる。
(会員から)
・テストに出ない、評価されないのはどうかと
・ビデオの撮り方がよくない、生徒の声を拾えない
・something new とinterestingなことをしなさいと指導するといい。レベルをあげる工夫をする
(北原先生から)
・30代の時、keep talkingということがテーマで似たような活動をやっていた。2分間話し続ける。生徒が言えなかったことが溜まって、フラストレーションが溜まるという印象。北原先生の仲間には、言いたかったけど言えなかったことを書いて机の中に入れる→次の日に返すということをされていた方も。
・先生が回ってないから生徒のいい表現もキャッチできない。生徒の声を聴き、よかった表現をシェアしていく・テストに出せばもっとモチベーション高くやる・生徒の声をひろうガンマイクを購入している人もいた。そうすれば、生徒の声を紙に起こすことが可能

 

・「読みトレ」で教師やALTによる範読は必要。生徒は黙読させればよい。WPMを取り、生徒に自分のWPMの推移を知らせてあげることも大切。成長の自覚が次へのモチベーションにつながっていく。・ルーティンワークはいちいち指示を出さない。今回も15秒かかっている。・教科書本文は生徒が読んでわかれば、いちいち説明する必要はない。・フラッシュカードを用いた活動は、もっと生徒に発音させたい。5分間で1回しか発音しないのはもったいない。・授業のビデオを撮影する際には、生徒が何をしているのか、さらに何を話しているのか、それがわかるように工夫しなければいけない。ガンマイクを使用すると生徒のつぶやきもよく拾える。・生徒の発話についてデータを取ること、テストに反映させてあげること、言いたくても言えないフラストレーションを溜めさせないこと。・教師が範読する際、一人二役を演じる時には、顔の向きを変えたり、声色を変えたりするとよい。

 

1 Routine Work1   Small Talk
4月より提示してある12個のテーマのうち3つを、ペアを替えながら話していくというもの。言いたい表現が言えないままだとフラストレーションがたまるので、生徒が解決できる(言える)ようにした方がよい。
2 Routine Work2   読みトレ
Small Talkが終わったら待たずにすぐに読みトレを始めた方が良い。15秒が無駄になってしまっている。読みトレはWPMを計測し、その推移で生徒が自分の成長を意識できるようにすると良い。
3  その他、全般について
・本当に生徒が分かっているのかを確認する方法として、答えに指をささせる。・発表語彙と受容語彙を分けて書かせる。・一語ずつの音読より、チャンクで分けると良い。・生徒が待っている時間が長い。→一人の生徒が答えたら、全員に言わせるなど工夫すると良い。・ピクチャーディスクライビングをするなら、old information と new information があると良い。そうでないと、ただの教科書暗唱になってしまいがちである。「ルーティンワークなのに、次に移るのに5秒かかってしまっている」と指摘された北原先生の言葉が衝撃的でした。授業50分を大切に、有意義になるようにしなければとはっとしました。

 

・北原先生のコメントと私が感じたこと(※)を書きます。
・帯活動 Small Talk、以前やっていたが、生徒が言えないことがたまってくる。いいたかったことを書かせて机の中に入れさせた。テストと連動されてもいい。※ふだんのジェスチャー(Basic Dialog, flash card)や人と違うことにチャレンジさせる指導(spiral worksheet,スキットづくり)が、こうした活動に活かせる。
・読みトレ、ルーティーンなので、余計な指示語はいらない。範読は必要。

・新出単語の復習、立たせたり、ピンポンを使う時間がもったいない。
※語いをひろげる視点も必要。e.g.phonics, phrasal verbs, word family, suffix, prefix, antonym, synonyms

・picture describing、教科書本文の暗唱になっているので、習った表現や言い換えなど言えるようにするといい(retelling)
・Oral interaction、先生が話す時間が長い、CDを使わず教員が一人二役で声を変えたりして紹介する。
・Reading out、※この活動の途中で退席したのですが音読はつねに一斉読みだったので、ペア、個人、全体→個別に3人あてる→全体など、形態を変えると生徒も飽きない。また個々の生徒に読ませることで授業に緊張感も生まれるし、生徒がどれだけ読めているかの確認も出来ると思います。

・授業ビデオからも資料からも熱意がすごく伝わってきます。ただ、その熱意が生徒の学びにつながっているのかと考えると改善するべきところがあったと思います。自分が一番感じたのは、授業の活動パーツの「縦のつながり」が悪いな、ということ。以下気づいた点を列挙します。
●帯活動①の生徒のチャット。1分ごとにトピックが「Your Hero」「Country」「Your Favorite Food」と目まぐるしく変わります。帯活動なので割り切ってしまえばそれまでですが、本時のメイン活動の布石になるようなトピックだとよりつながりを良くすることができると思いました。また何か1つのトピックで良いので、先生がまず Small Talk するとそれがモデルとなって、生徒たちが話しやすくなるキッカケを与えられると思いました。

●帯活動③の文法の復習(Unit 3)をしてからの次の活動が New Words も含まれた単語練習だったので、そこは精査が必要かと思います。そしてそのあとに Unit 2 の復習が来ていたので、そこでまたつながりが断たれてしまったように感じました。
●本時の Oral Interaction ですが、Interaction というよりは Introduction になっていたので、この2つの違いを区別するといいかと思います。生徒に背景知識が少ない場合は Interaction より Introduction の方が望ましいです。特に本時は Fair Trade がテーマであったので、Y先生の真骨頂を見せられる場面だったと思います!ああいった場面は先生個人のエピソードで inspire すると良いのではないでしょうか。
●時間の関係で最後までは見られませんでしたが、最後の活動が「新出文法の説明・練習・強化」のパーツであったので、最初から最後まで『重いなー』という印象を受けました。あれこれ詰め込まれていて、授業の「山場」がどこかハッキリしていなかったと感じました。もっと重点を絞っていいのではないかと思います。「この授業では、ここだけは学んでほしい!」という部分を授業者が絞ると生徒も学びやすいと思います。
●例会中にK先生も仰っていましたが、生徒がすごく頑張っていました。飛び込み3年とは思えないほどしっかりと指導についていき、先生の英語を理解しようとしている姿がありました。それはきっとY先生の人間性や指導によるものだと思います。きっとこれからぐんぐん力をつけていくと思えました。

 

・特に以下のコメントに衝撃を受けました。帯活動は決まっているので、「次読みトレ」「はい、スタート」と生徒に指示する必要がない、15秒ロス。→生徒は言われて、だらだらすることなくとても速い速さで動いていたし、よくしつけられているなと思うレベルです。さすが、北原先生!1流の先生の視点は違うなと感じました。・フラッシュカードの使い方について。個人に当てて、ピンポンを押す必要がない、1秒ロスだから10枚で10秒ロスしている。・正しいと思ったら繰り返しなさい。そうすれば、何度も生徒はリピートできる→この方法は改めて素晴らしいなと感じます。聞いていないとリピートできないし緊張感も出る、また発言する人も全員に聞こえるよう堂々と言わないといけないのでとてもいいなと改めて実感しました。しかし、徹底するのが難しい。・前回の内容をペアにスピーキングする(Y先生はピクチャーディスクライビングと言われていましたが、実態はリテリングだということになりました)基本教科書を見ないよう指導されているようですが、教科書をちらちら見ている子が多い。時間も1分と長いので、生徒も全部の内容を言わなければとなるので、よけいに自分の言葉で話そうとしなくなる。北原先生から「これだと、英語は暗記だと思ってしまう」というフィードバックがありました。これは、深いなと感じました。英語教師の中には、英語は暗記だよ、頑張りなさい、覚えなさい、努力しなさいと生徒に自分がやってきたやり方を叩き込んでいる人も多いだろうなと感じました。北原先生と辞書指導ワークショップをされている田尻悟郎先生の「プロフェッショナル仕事の流儀」の動画を最近見ました。そこで、あの田尻先生も若手の時、つっぱりになめられないようにスパルタで授業をやられていたことを知りました。教科書1ページを黒板に全部写して、明日までに覚えてこいと言っていたそうです。驚きでした。絶対に英語嫌いになるなと。個人的には、Y先生の授業で、新出文法の板書がもったいないなと感じました。塾か英語のワークの初めのページに書かれているような板書だなと感じました。私自身は北原メソッドの板書を今年度から取り入れることができて、生徒の反応が取り入れた初回の授業から全然違うなと感じています。去年まで、自己流のやり方だったので文法の導入が一番自信がなかった分野でしたが、今年は一番楽しいし、手ごたえを感じる分野になった気がします。Y先生の刈谷市、愛知を背負っての行動に脱帽しました。こんな、年下の生意気娘に対しても、謙虚で笑顔で、感動しました。人として、すばらしい方だなというのはもちろんですが、生徒のために授業をよくしていきたいと心の底から思っているからこそ、笑顔で受け入れられるのだなと感じました。また、俺がやらなきゃ誰がやるという、刈谷を代表されているのもすごいなと感じました。

 

・①帯活動 1分間Talk生徒達は今まで繰り返し用いたテーマを活用し1分間一生懸命に話していました。北原先生からどうしてもフラストレーションが溜まりやすいという話を受け、言いたかったことを書かせることやテストと連動させて評価をすることなどのアイデアもあがりました。②読みトレ、私は読みトレを音読までしてしまうのですが、たしかにこの教材は生徒の英文読解量を増やすためのものなので、北原先生が「理解できればよい」とおっしゃった意味が理解できました。③新出表現の復習、単元で扱う表現をまとめて指導されていました。私はフラッシュカードで発音練習した際に過去形ならばpresent tense?対義語があるのであればopposite?と尋ねるようにしています。④Picture Describing、 本文の暗誦ではなく、言い換えたりオリジナルで説明させたりすると良いいうアドバイスがありました。⑤Oral Interaction、私もOral Interactionでは喋りすぎてしまい、生徒が聞くモードになって質問した答えが返ってこないことがあります。生徒の発話を増やせるようにどう話すかよく考えようと思います。⑥Reading Out、Y先生の発音がとても丁寧で参考になりました。つなげて読む表現も何度も丁寧に発音練習されて子ども達が一生懸命についていこうとしているようでした。