12月2日(土)第148回例会(復活28回)報告

平成29年12月2日(土) 北研148回例会

〇英語の歌
Someday at Christmas をYouTubeでそれぞれ違う歌手が歌うものを視聴。Stevie Wonder / ジャスティンビーバー(14歳の頃) / Jackson 5 / Stevie Wonder & Andra Day (ドコモのCM)・・・一番有名。
・「Christmas Song for 3rd year students “Someday At Christmas” Stevie Wonder   1967」
テレビの画面にパソコン・モニターからそのまま映せると、YouTubeを教室を暗くせずにみんなで見られるので便利だと思った。プリントの左半分はライミング下線付き英歌詞に、注が該当する語句の行の右に書かれている。「bombs 爆弾 where 関係副詞 worth 価値がある come to be=come true in time for ~間に合うempty 空っぽの care 気にかける tear 涙 fear 恐れ prayer 祈り  fail 失敗する hate 憎しみ prevail 広まる」プリントの左半分はライミング下線と(   )付き英歌詞に日本語訳(  )はfree, earth, hands, tears, away, heart

 

・少し遅れて入ったのですが、ジャクソン5のクリスマスソングが聞こえてきたのでびっくりしました。というのはつい2週間程前に勤務先近くでレンタルでジャクソン5のクリスマスソング特集のCDを借りて楽しんでいたからです。続いてもう北研例会でおなじみになったSomeday at Christmas by Stevie Wonder & Andra Day が流れて来ました。この歌は最初はあまり良いと思わなかったのですが、何度も聞き込むと良さがわかるようになりました。

 

1 教師の英語力⑦ 教師の語彙力⑥
〇Thermal(from program8-3) に関連する言葉を書き出す Thermometer / Thermostat(一定の温度で切れる) / Thermology / Thermometal / Thermal wear / (他:thermoelectric / thermoelectrical)イギリス大学時代、ワープロを持っていて、現地で感熱紙を買おうとしたが、thermal paperと言っても伝わらなかった

・「Sunshineの教科書に地熱発電と言うのが出てきます。thermalの変化形を皆さんどれだけご存じですか?」「カタカナで意外にあります。」

 

・thermometer, thermography, thermometry(温度測定), thermoscope(測温器), thermostat(サーモスタット)thermostable(耐熱)、thermal insulation(遮熱)私は漢字に直して考えてみました。耐熱、断熱、遮熱、それから英語に直そうと思ったのですが、それもできませんでした。日頃から語彙に興味をもって、調べてみようと思いました。

〇success(fromじゃれマガThursday,November2) 生徒に授業でやったスタイル、これは□の何?→名詞。動詞、形容詞、副詞かけたら、stand up!、Word familyという。これで、数えるとき、ひとまとまりで1語とする

ホワイトボードに以下の板書。[  ]は実際には□。
「  success      —–ful
[名]    [形]
succeed      —-ly
[動]    [副]  (後で4つを○で囲んで)word family」

生徒から出てきたのを[ ]の上に書き込む。
「□の形にはsuccessiveもありますね。そうするとsuccessivelyやsuccesor, successionも出てきます。
辞書を縦に読むことを教えるのです。」「日本では、これらを4つと見なしています。」このような活動と歌や『じゃれマガ』のような教科書以外の教材を通して、北原先生の生徒達は語彙力を付けていくと思った。

(語彙数に関して)
文部科学省(現学習指導要領):中学校1200語、高校1800語、(補足:新学習指導要領小学校600~700語、中学1600~1800語、高校1800~2500語、高校卒業までに4000~5000語)、英検 3級1200語 準2級2500語、(3級と準2級でかなりの開きがあるから難しい)
H25北原先生が赤坂中学校の生徒の語彙をチェック、方法は辞書で知っている語にマーカーを引かせてカウントした。赤坂中1位6千代、2位5千台、3位5千台、平均2900語、これだけあるから、英検の準2級の取得者が多い。今まで準2級の取得者が25%から30%、昨年は43%、今年44%、来年は50%を超えると言われている。Receptive vocabulary、Productive vocabularyを意識していく。たくさん触れさせることでreceptive vocabularyを増やす。上記のsuccessのような活動を多く取り入れる。やってはいけないことは、単語テスト。スペルをむりやり書かせると、英語が嫌いになる。まずは聞いて、読んで意味が分からればいい。(教師は習った語彙すべてをproductiveまで生徒に求めてしまうことが、語彙を増やせない、英語が嫌いになる原因である)
・thermalの関連語が問われました。「熱の」という意味でthermometer, thermographyなどが示されました。辞書を引くと、thermodynamics、thermonuclear,thermodynamicsなどもありますね。また、successの派生語など辞書を縦に読んでsuccessiveなど難しい単語を見つけることも教わりました。英検3級は1200語位で対応できますが、準2級は2500語で語彙が倍以上になります。派生語等で増やしていかないと対応できません。赤坂中はトップが6千語です.英検準2級合格率は昨年度は43%でしたが、今年度は44%だそうで、まだ第3回検定を残していますから更に増加が予想できます。

 

・In this activity, we practiced listing the different forms (e.g. noun, verb, adjective, adverb) of one word. I think this activity is helpful for increasing students’ vocabulary. It can also help them to use the correct word form in a sentence. One expression I often come across in my students’ writing is “It was enjoy!” Using “enjoy” as an example with this activity could be a good way to get my students to remember “enjoy” as a verb and “enjoyable” as an adjective.

〇じゃれマガ 3つを生徒役として体験
(1)November 1stの記事
何秒で読めたかを自分で計測、Qを解く。全体にQを読み生徒が一斉に答えを言う。Which line? (これを教えておくと英語で授業ができる。生徒も英語で答える)先生が本文を音読する。重要なところだけ触れる。1. Used toってなんだっけ? 2. European□の何?形容詞、名詞は? 3. North → point the direction.その後、南、東、西、東南。Where is South East Asia? これはヨーロッパから見ての方角。

(2)1. It has become→(完了・継続・経験)用法→丸で囲む。証拠は?What is the marker? (everやyetのこと)→なし。ない場合は完了の場合が多い。 2. Mall → What is the mall? → shopping mall 3. Saw children parading → 高校の内容  4. A big bowl→ジェスチャー→Do you like the beef bowl? Yoshinoya beef bowl  5. A time to scare people → 不定詞何用法?  最後にfind an error in the passage.出来た人は立って、後ろに行きクラスメートとこっそり意見交換。
(3)他の二つの記事は同じ流れで、文法の間違えだけを探して終わり。じゃれマガは結構文法の間違えもあるので、探すのも面白い。

 

・~授業内で実際に行っている内容理解~
生徒が読み始めてだいたい1分経過したらALTが「Question1, what do children say at house in Halloween?」と問いかけ生徒が答える。今回はQuestion2もある(Question2, Find an error in the passage.)。その後ALTが範読し、内容理解へ。「used toどういう意味?」「European元の形は?」「has become用法は?(下の余白に完了・継続・経験と書いてある)」「saw children paradingこれは高校でやります」「wait forどういう意味?」「a big bowl of candyジェスチャーで?」「a time to scare(Sunshine 2年のProgram)6の?(下の余白に2年Pr.6-(  )と書いてある。1が名詞的用法、2が副詞的用法、3が形容詞的用法)」「(残り3文は触れず)はい、終わり。」とテンポよく展開。続いてじゃれマガを2つ扱ったが「theが抜けているところが1か所あります。補いなさい。」「Find a grammatical mistake in the passage.」というquestionに関して「音読したら分かるよ」と指示。

 

・下線が引いてあるところについて、解説や質問を加えていきます。作成する段階で、「この単語が出てきたら、このことを解説しよう、このことを質問しよう」と考えておくのだと思いました。印象的だったのは「a big bowl of candy」のbowlに下線があり、そこを読んだときに、「ジェスチャーで」表わすように指示を出したことです。口頭だけではなく、ジェスチャーを使うことで、頭も体も使って学習することができると思いました。3つのじゃれマガを体験してみて、教師の専門性が教材に表れると思いました。自分自身の英語の力を高めることが、教材研究に直結するのだと改めて感じました。

 

・じゃれマガを使った内容理解、文法指導、ジャレル先生の文法上の間違い探し・(Halloween) used to be…  → used toの時制、意味 ・(Halloween) has become a Japanese festival. → 現在完了三用法の見極め ・Halloween is a time to scare people. → 不定詞の三用法の見極め ※一度授業で学習した文法を定着するまで反復する。不定詞の三用法の見極めなどは、復習しても全員が正解できるようになるまで、1年間はかかる。北原先生はじゃれマガの中から、現在完了を使った文だけを20個抜き出し、三用法のどの意味になるのかテストをされていました。現在完了は文脈がないとどの意味になるのか見分けることは難しいので、一度読んだじゃれマガからの出題は現在完了の復習に最適だと思いました。

 

・私も授業で使っているが、第一印象、下線部の少なさに驚かされた。私の場合は直線の下線を意味に関する下線、波線を文法に関する下線という使い分けである。以前のキタケンでも「じゃれマガ」プリントを見せていただいたが、意味に関する下線が随分と減った印象である。生徒の成長に合わせて無駄を省いて、より高いレベルの活動を目指しておられるのが分かった。プリント上部から引用する。北研メンバーは本文をお持ちと思われるので下線部分と、その下に何が書かれているか『 』を、ここでは書こうと思う。

「じゃれマガ2017(以上、大きな文字で) selected (中文字) for the 3rd year students (小文字)

written by Douglas Jarrell and arranged by 赤坂中学校 北原延晃(右寄せ)

No. 66

(点線)

Q Which fruit is in season now?

persimmon

(点線)

Today’s Topic ・・・Is Halloween a Japanese Festival?(大文字)

Wednesday, November 1

(以下は本文)

108語

Q1 What do children say at houses in Halloween?
Q2 Find an error in the passage.
(右寄せで)WPM□」
「used to」「意味は?」「European」「□の何?形容詞、名詞は?」「North」「Point the direction!」と言って、北原先生の方を指さした生徒をにこやかにほめる。英語で日本人は右利きが多いので左からの太陽光が必要、法律上決まっている。その後、他の方向を指ささせる。「has become」『(完了・継続・経験)用法』「何用法ですか?証拠は?マーカーが無いことが完了用法の証拠ですね。」「mall」「What is “mall”? Yes! “Shopping mall.”」「saw」「parading」『高校』「wait for」「意味は?」「bowl」「Do you like beef bowl? Yoshinoya beef bowl」「to scare」『2年Pr.6- ( )』「不定詞の何用法ですか?どういう時間か、形容詞的用法ですね。」

次の回のプリントのタイトル下には次のように書かれている。

「No. 67

(点線)

Q1 What do children say at houses in Halloween?

“Trick or treat!”

Q2 Find an error in the passage.

I found the perfect a short Halloween animated film

I found a perfect short Halloween animated film

(点線)」

「結構、ジャレル先生は間違えるので、子ども達に見つけさせると良い。」「間違い探しを答えさせるときにはLine what?ときくと、他でも使える。」

 

2 2学期パフォーマンス映像
1 1年生スピーチ「人を紹介しよう」 1人目→YouTuber,有名ではないから彼の写真はない。(実は自分のことだった)、2人目→アニメのキャラ。3~4枚写真を投影機で出していた。操作するのはクラスメート。始まりが、Hey ,guys.(クラスメートと違う表現を使うようにと普段から指導されている。Try to be different)、3人目→Greeenを紹介。10文程度。4人目→のび太を紹介。He is not good at studying.主人公なのに、犬にかまれたりいつも負け犬。ドラえもんがいないとなにもできない、けど僕は彼が好き。初めてのスピーチなのでお守りで原稿は持ってきていいと指導されていると以前お聞きしました。ほとんど生徒は原稿を見ずに、堂々とスピーチをされています。スピーチ用の演台を用意して、横には大きなスクリーンで写真が出るようになっています。
2 2年生日本語劇「放課後のデルフィー」 学芸発表会でされた、大阪が舞台の劇。視聴後、大阪の先生に生徒の大阪弁はどうか?と聞いたところ。こてこてすぎるのと標準語が混じっている、コナンの服部くんみたいにアニメの中のような大阪弁と本場の方からの感想がありました。しかし、北原先生が担当されている学年らしく演技指導はばっちり。舞台での演技の基本、重ならない、客の方を向いて演技をする、声の通り具合、音響、セリフがない人の演技など中2とはおもえない出来でした。

 

・大阪弁での劇でした。役者の動きが重なっていないとか,セリフを言っていない人も演技をしているとか,セリフが聞き取りやすいとか,とにかく上手だと思いました。

 

・関西弁の劇だが、関西弁ネイティブ不在で作った。大阪の先生方はコテコテ過ぎるとの指摘。関西弁の習得が目的ではないからそこが問題なのではないが、関西弁と言っても京都と大阪と和歌山では違うだろうし、方言の面白さと難しさを感じる。生徒は演劇の基礎が十分に指導されていて、さすがに演劇経験のある北原先生に指導された学年ならでは。当然、英語劇にもこの差は反映されるだろう。

 

3 2年生スキット「買い物」 過去最高。ALTは全ペアにAをつけた。いつも辛口の北原先生も気づいたらほぼAをつけていた。全体的に比較級をよく使えていてユーモアが必ずある。1組目:アニメのクリアファイル。男の店員がすごいキャラがかわいいと熱弁。冷静な女の子がSorry, I am not very interested in that. 結局値下げしてもらって買おうと交渉。No, it is very precious. 2組目:ライブの会場のグッツ販売。女の子の客は、首にタオルをかけ、ライブで必要なグッツ?を手から下げて急いでいる様子で登場。もうすぐ始まるの! 3組目:消しゴムを購入。2つ買うから1つまけてくれ。 4組目:アイススケート用の手袋を買いたい。試着後10 thousand yen! 高すぎる。まけてくれ。できない。(大声で)窓を見て、あれは…UFOだ!といった瞬間胸ポケットに手袋を。逃げようとしたところ捕まる。これは僕のだ。タグが付いてるはずよ。あっ。

 

・I want some stationaries. / I really recommend it. / This clear file is better. / I’m not interested in that file. / Can you give me a discount? / Could you show me that one? / I’m looking for an eraser. / It’s a little too big for my pen case.   I need a pair of gloves. / Let me check it. / This one is more expensive than cars.

 

・実際にハンガーや服などを準備して外(敷地内)に出て撮影を行った。ほとんどの生徒が北原先生とALTのJoel先生からAの評価を受ける出来となった。内容も様々で生徒たちが自分たちで考えて作り上げた個性的な発表となった。後ろに映る紅葉が赤く染まっていて綺麗だった。

 

・外でのフリーマーケットの会話でした。消しゴム,Tシャツ,ファイル,手袋などを買い求める会話で,2個買うからまけてと頼んだり,泥棒しようとしたり,オリジナリティーあふれる内容でした。そしてどのペアも1文が長く,話す量が多かったです。先輩の映像を見るところからスタートしているので,毎年よいものができるのだと思います。自分の場合は,見本として次の学年に見せられるものは一つできるかできないかなので,Kさんがやっていることをするもの手かと考えたりしました。北原先生もALTの先生も,どちらも全ペアAをつけるほどの今までで一番のできだったそうです。本当にとても上手でした。

 

・I was very impressed by the performance of the junior high school students during the shopping skit. Not only were they able to speak the basic dialogue smoothly, they also included some adlibs to make the situation more interesting. I think it’s important for students to create their own English and use real-life situations.

 

4 3年生即興プレゼン「赤坂中紹介」(20分で準備、発表)オルゴールがバックでかかっていて5人黒板の前に並んで、順番に話していく。学校の詳細、クラブ、先生、学校行事、70周年。準備で英文を書いてはいけない、先生の名前をメモをする程度ならOK。教科書のMY PROJECTの学校のホームページを作ろうというページを扱い、学校要覧を渡して4~5人のグループで考えてすぐ発表。これは次の学習指導要領から、「話す」の項目に「やりとり」が入ることを見越している。スピーチやスキットは事前に考えてやるのに対し、即興で人と会話する能力も問われていく。いきなり、やりとりは難しいし、できなくてストレスが溜まるからまずは一方通行のコミュニケーションだけど、即興的なスピーキングをこのように取り入れていきましょうという意図。日本文化紹介もこのような意図で行われている。(補足:何度か北研で見せていただいた、school systemも即興力をつけるための活動の一つ。副教材を使って、見本を読み10分間で5文程度の文を書かずに作りALTの前で発表。School systemは海外の学校のことが書いてあった、制服があるかカフェテリアでご飯を食べる、通学はバスなど。できた人は言えたことをライティングノートに書いていく。このような活動を毎週2つやるとお聞きしたので、それは差がつくなと感じた)

 

・授業が始まってから20分を生徒たちに与え、その時間内にグループで役割分担とどういった内容を発表するのかを話し合い撮影に臨んだ。情報源は配布用の学校要覧。「(生徒たちにとって」いきなりdialogは難しい。最初は一方通行で行う」

 

5 3年生スピーキングテスト「日本文化紹介」17個のテーマを1回の授業で2つずつ取り上げて、3回は同じものをやる。3年生の9月から11月までの帯活動。当日は習ったことのないお題も出される。(温泉、花見、神輿、駅弁)ポイントは3倍になる。

 

・後置修飾を用いられていて,使っている英文が長いです。授業でやっていないものが5つ(花見,茶道,温泉,駅弁,神輿)交ぜられていました。

 

生徒役として体験。テーマは日本酒。・alcohol ・rice ・warm ・drink ・made from ・Nigata
が先生たちから出てきたキーワード。キーワードをブレストして止まったらそこでそのクラスはキーワードのシェアは終わり。General→specificで説明していくことが大切。いきなり、I like it.などは変。説明する順番の番号をつけさせる。どれが一番?番号を付けたら、1つずつ口頭で文を作らせる。絶対に書かない。書いてしまうと即興でなくスピーチになってしまう。使う主語はIt They Weの3つ。

キーワード:1 alcohol  4 rice  5 warm  2 drink  3 made from  6 Niigata

文章:It is alcohol. You can drink it. It is made from rice. It makes you warm. Niigata is famous for it.

 

6 3年生英語劇「In This Corner of the World」2時間の映画を20分の劇にした。公開されたばかりの映画だったので、シナリオすらないので、脚本委員会がまず日本語の脚本を作ってそこから、授業でセリフを分担して英訳する作業が始まった。(映画を見て、内容も感動するポイントも知っていましたが、大号泣しました。圧巻の作品です。)
・学芸発表会のときよりもさらに良くなっていた。すずの夫や義姉の言葉にすごい迫力があった。主人公のすずを演じた女子生徒は雰囲気も主人公にぴったりだった。ここ数年はキャストは希望制ではなくて、英語劇制作委員会を立ち上げてそこでキャストを考えているそう。

 

・シナリオがない状態で始まった今年の英語劇。2時間の映画を20分の劇にしなければならなかった。まずは漫画や小説、映画を頼りに日本語で20分間の劇のシナリオを作りそれを英語の時間や放課後を使い英訳した。

 

・初めて「In This Corner of the World」を拝見しました。先日映画を見たばかりで、そのときの映像が頭に浮かんできました。温かいアニメーションで描かれているのですが、強烈なインパクトをもって見ました。何気ない日常に、突如戦争が入ってきたような印象を受けました。そのような映画を、実際に演じて英語劇にするという気持ちに感動しました。また、2時間の映画を20分に編集することや、英語に直すことなど、たくさんの苦労があったと思いますが、それをやり遂げる先生方と生徒さんたちのエネルギーに心を揺さぶられます。

 

・シナリオがない中からスタートして,異例の劇,とのことでした。まずは日本語のシナリオを作り,それから英訳したそうです。演じているのは中学生だということを忘れてしまうぐらいでした。動きも上手でしたし,セリフが聞き取りやすいと感じました。安心しながら見ていられる感じがしました。作り上げるのはとても苦労したことと思いますが,中学生の時期に,みんなで一つの作品を作るという経験ができたということは,とても貴重だと思います。

 

・この映像が見たくてとても楽しみにしてきました。以前の例会で北原先生がこの作品を劇にする大変さと生徒達の真剣さを話されたのを聞いて、とても興味がわき、映画を観に行き、それからDVDで2~3度見ました。どんなに悲しい出来事が起きようと、感謝の言葉を最期に述べるすずをどのように演じるのか、晴美を失った径子をどのように演じるのか、見る前は心のどこかで「やはり中学生だし、英語での劇であることも考えると…」などと考えていたこともありましたが、そう考えていたことが申し訳ないくらい迫真の演技でした。この映画はいずれ今担任しているクラスの生徒にも見せたいと思っています。

 

・昨年度の「銀河鉄道の夜」の時にも思ったが、この二つはコンクール向きの作品ではないのかもしれない。銀河鉄道の夜は内向的な少年の内面の語りが宮沢賢治の世界観を表現して行くし、銀河を行く幻想的な光景があってこそ引き込まれる。しかも宮沢賢治の哲学は仏教に根差したものでありながら、舞台はヨーロッパを思わせる作品であり、郷土岩手の自然を歌い上げた多くの作品とも違う設定になる。土俗的なものが見えてしまうと銀河のイメージを壊してしまうからなのだろうか。つまり映像化するならアニメ向きの作品なのだ。また「この世界の片隅に」も戦時中を描いた作品でありながら、生々しい戦争の悲惨さを後ろに隠しこむかのようなほのぼのした絵柄で等身大の庶民の生活を描き出している。おそらく実写映画にしてしまうと呉の海と空に映り込む兵器や戦争がリアル過ぎてその印象が前面に出てしまうし、人物描写にもどこか鉄と血の匂いが出てしまうのではないか。その意味ではこれもまたアニメ向きなのだ。あの時代にあってもささやかに日常の中に感謝や喜びを見出すことができた主人公の心のありようこそが作品の勘所なのだから、腹から声を出して台詞を言ったり、大きな身体表現をするような演出はそぐわない。一方で数年前の「はだしのゲン」は激しい感情の起伏が前面に出る作品なので、中学生が全力で演じることでメッセージ性がストレートに伝わりやすい作品と言えるかもしれない。焼け野原にたくましく芽吹く若い命みたいなものが作品のモチーフだからだ。マンガにはある悲惨な原爆被害の描写も演劇ではストレートに出ないので、演劇だからこそ良い意味で健全な演出になりやすい。「アンネの日記」も隠れ家という限定された舞台が中心の作品なので演劇には向いている。これは演劇作品を映画化したものを見るときに感じることだ。(激しい場面の切り替わりがなく、室内などで比較的長めの台詞のやり取りで話が進んでいく)ただ、だからこそ深い意味があると思ったのだ。中学生の演劇なのだからプロの演劇や映画のように興行収入で経費を回収しなければならないという縛りからは自由なわけで、取り組んだ本人たちの糧になるかどうかが最も重要な点になる。入賞実績のある指導者と学校でありながら、入賞向きかどうかを度外視して本当に演じたいものを選んでいるということがとても大事なのだ。演じた側、観た側に残ったものは過去の入賞作品と全く同じ大きなものだったと思う。

3 コミュニティペーパーを使ったscaningの授業体験
使用教材:Minato Monthly (No368) 港区のお祭りの情報が地図になって書いてある。(よく区民センターに置いてある広報誌の英語版)、北原先生から高校ではreadingのページでぜひトライしてみてくださいとアドバイスいただきました。
方法:
1 4~5人のグループを作る。
2 順番を決める。
3 1人ずつ教室の四隅に貼ってある質問を見に行く。四隅のどこに行くかは任意。メモは禁止。覚えたらグループに帰ってその質問を言う。他のメンバーは会場図を見ながら答える。
4答えが出たら次の人が行く。
5一定時間内に一番多く正解をしたチームが勝ち。(今回は15分で20問、1位が12問)最後は解答を配る。

Four Cornersといってイギリスから来た1989年に大流行した活動。Speaking, Reading, Writingの能力を使う。1つの角をテープレコーダーか教師の肉声にするとListeningにもなる。覚えなければならないのでかなり、教師でも手こずったのでとてもいい活動。紙が遠いほど覚えるのが大変なので、廊下に貼るのもあり。4つ角は一つはYes / Noの質問にして苦手な子はここからと言ってもよい。

 

・私は、教科書『Element』を使ったときに、本文そのままか、要約を4つに切って教室の4隅に貼り、
グループ毎にストーリーを完成させる活動をさせたことがある。細かい方法などは他の先生にレポートをお願いするとして、私が感心したのはシンプルなプリントと、苦手生徒への配慮、教師の創意工夫力である。
「MINATO MONTHLYを使ったScanning教材 解答用紙
No.368 October, 2017
Minato Citizens’ Festival 2017より
1. ( )( )( )( )
2. ( )
3. ( )
4. ( )
5. ( )
6. What can you try as Japanese culture?  (    )(    )(    )(   ))
7. In what case will Chii Bus not run? (     )
8. ( )
9. ( )
10. ( )
11. ( )
12. ( )
13. ( )
14. ( yes / no )
15. ( yes / no )
16. ( yes / no )
17. (    )(    )(    )(    )
18. (    )yen
19. (                    )
20. (                       )(                     )」

「Yes / No Questionは苦手な生徒向け。その下はできる子向け。」途中で、北原先生は一カ所の紙をはずして廊下に出て、聞き取りの活動に変更しておられた。「皆さんはこの活動は4技能の何を鍛える活動とお考えですか?」

 

・グループを作り、教室内の四隅に貼ってある質問を見に行き、コミュニティペーパーにある会場図をスキャニングしながら質問に答える。これはlistening, reading, speakingの力を使うことができる。答えを文で書かせるならwriting にもなる。自分の授業で行うことがあるが、その時の問題点は、生徒が情報を伝達し合う際に日本語が混じってしまうことである。

 

・質問を見に行く人は一度に記憶が許す限りの質問をグループに持ち帰れる。活動中は勿論日本語の使用は禁止されている。話し合いの中で英語を使うのでスピーキングの練習になり、会場図から情報を読み取る時はリーディング、会場図から解答を書く時はライティング、四隅のどれかを教師が音読による聞き取り問題にすればリスニングの練習にもなる。

 

・15分程度の時間制限。他のチームと競争することで緊張感が生まれる。・四隅にある問題は難易度別にしてある。Yes, Noで答えらえる問題も用意されている。・教師が口頭で質問をし、聞き取らせるようにするとリスニングの訓練にもなる。・グループ内では英語しか話せないため、スピーキングの訓練にもなる。・質問をメモすることができないため、内容を暗記するか自分の言葉で言い換える必要がある。

 

・In this activity, we were split into groups of four. We each received a map with short passages. In the corners of the room were lists of different questions based on the map. One member at a time would walk over to a corner, memorize the question, and report the question back to the group. We reviewed the map individually and worked together to answer the questions.
This activity addresses many skills like reading (reading the questions in each corner / reading the passage), speaking (using the correct pronunciation to report the questions back to the group), listening (listening to the member reporting the questions), and writing (writing out the answers for questions that asked for a longer response). This activity is a good opportunity for students to use all four skills.
“Four Corners” is good for students of all levels. If lower-level students are unable to understand a question, higher-level students can help them by rewording the question or guiding them to find the answer. At the same time, higher-level students can also practice their summarizing skills when explaining the answers in an easier way to the lower-level students.

 

4 現在完了王・現在完了女王テスト(15分)20問。

~現在完了王・現在完了女王テスト~
問題 下の各文の現在完了形を下の区分によって分類しなさい。
1 完了用法Prog.1-2(~してしまった)ならばア
2 継続用法Prog.2-1(ずっと~している)ならばイ
3 経験用法Prog.2-2(~したことがある)ならばウ

1回習っても、定着はしないから繰り返し触れさせなければならない。まずはたくさんの種類の文に触れさせる。Sunshineの教科書で現在完了が出てくるのは3年生のprog.1と2。その後、教科書に現在完了が出てくるのが19回。他の教科書は6回程度。19回でも少ない。平均正答率は58パーセント。一回じゃれマガで読んでいたものでも、その程度のでき。テストする際は単独の文で出さないようにする。前後がわからないとだめだから。だから、1回読んだじゃれマガを使う。
・3年生のじゃれマガで一度読んだものの中から,現在完了形が使われている文を抜き出してそれがどの用法に当たるのかをテストしたそうです。北原先生の「文法については,導入に時間をかけるのではなく,繰り返しに時間をかける」という言葉が印象に残っています。一度やっただけで身に付くものではないので,授業の中でいかに使わせるかが大事だと思いました。意図的に触れさせていきたいと思いました。

 

その他・質問コーナー
・「人を紹介しよう」表現はどのようにして教えているか?→北原先生の著者のサンシャインの見本を見せてあげる。
・3年生即興プレゼン「赤中紹介」「学校要覧を参考に赤坂中学校を紹介してください。20分間で準備して発表です。メモは見ても良いですが、No writingです。生徒は部活動などのメモを見て発表していました。」「Course of studyで求めている即興的な表現力を高めるために、いきなり会話ではなく、一方通行のトレーニングをまずはやるべきだと思う。」

 

次回の北研(12月16日(土))
・スーパーペアワークの婚活編
・映画の使い方 など