12月23日(土)第212回例会

Aパターンを中心に改訂。

後半は、予定を変更して、年明けに予定されている研究授業に向けての個人指導になった。

北原先生の指導を見ながら考えたことを今回のレポートにする。

使用教科書:Get Part 1, Lesson 8, New Crown 1

最初は、「Lesson 8の第一回目」ということだったが、「生徒にとって慣れたやり方の方がよい」とのことで、2回目、すなわちBパターンになった。

「 」北原先生の言葉

Aパターン

①文法 板書計画

You (are) good at tennis.

You (can)(play) tennis well.

(Can) you (play) tennis?  Yes, (I)(can). / No, (I)(can’t).

Paul (plays)tennis every day.

(Does) Paul (play) tennis every day?  Yes, (he)(does). / No, (he)(doesn’t).

Paul (will)(play) tennis tomorrow.    Yes, (he)(will). / No, (he)(won’t).

     赤字で  *playにsはつけない。                     will not

It (is) snowy today.

It (will)(be) sunny tomorrow.

(will) it (be) sunny tomorrow? Yes, (it)(will). / No, (it)(won’t).

「(can)で聞かれたら(can)でこたえる」をテキトーに生徒と一緒に言う。

「Pointに近い、ストーリーのある会話文にする。」

②Basic Dialogue

A: That’s terrible rain. It’s very cold.

B: Will it be rainy and cold tomorrow, too?

A: No, it won’t. It will not be rainy tomorrow.

(A is checking on his phone.)

B: Then we can play tennis.

③p. 129のListen, Speak & Write

④Drill

今日の天気を聞く文は?5本の指を出して。1本ずつ指を折りながら。

How is the weather today?

Answer, please!

It’s sunny and warm. など、生徒に質問と答えを4種類言わせる。

言わせた後で、一番、綴りが苦手なもの、書いて自分のためになるものを選んで、1セットノートに書いてみよう。書き終わったら手を挙げて。

では明日の天気を聞いてみよう。もう片方の手で一本指を付け加えて。

How will the weather be tomorrow?

It will be sunny and warm.

2セット選んで書いてみよう。

Bパターン

教科書の絵を大きくスクリーンに出してQ & A

Teacher(T): Who is this girl?

Student(S): She is Hana.

T: What’ this?

S: It’s a smart phone.

T: Is she playing a video game?

S: No, she isn’t.

T: Is she listening to music?

S: No, she isn’t.

T: What is she doing?

S: She is studying social studies/listening to the radio.

T: Is this man a doctor?

S: No, he isn’t.

T: Who is he?

S: He is a news caster/an announcer.

T: What is he talking about? Let’s take a look at the next picture.

T: Are these teachers?

S: No, they, aren’t.

T: Who are these?

S: They are students/boys and girls.

T: Are they at school?

S: No, they aren’t.

T: Where are they.

S: They are by the river.

T: Yes, they are in the riverbank. Are they playing soccer?

S: No, they, aren’t.

T: What are they doing?

S: They are picking up cans/cleaning there together.

T: Where are they?

S: They are in the river.

T: Are these large fish?

S: No, they aren’t.

T: What are these?

S: They are small fish.

T: Yes, they are baby fish. What are these students doing? They are putting baby fish in the river.

  They are releasing baby fish. A few months later, they will be big. So, we will fish and eat them.

T: (Showing real chopsticks,) this girl has the same thing as this. What does she have in her hand?

S: She has chopsticks.

T: What are these boys and girls doing?

S: They are eating a hot dog.

T: Where are they?

S: They are in front of a shop.

T: Yes, they are in front of a hot dog stand.

「教室でやらない場合、場所が変わると生徒はやりにくくなるので、2~3回は、実際の公開授業の場所で授業をするべきだ。」

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1 じゃれマガカルチャー⑦

 今回はお年玉の話題。

 即興会話のお題は「お年玉とは何か?」

 “Otoshidama is a gift of money children get on New Year’s Day from relatives, grandparents and so on. According to my own research, average amount of money is around 50,000 yen. Of course, the more relatives children have, the more money they can get. Unfortunately if you don’t have many relatives, you can try to ask your parents to give you money instead of relatives.”

2 生徒のパフォーマンスビデオ⑥「買い物」

 授業で習っていない表現がかなり使われていた。文法も比較表現を学習する前だが、多くの生徒が使っていた。

 生徒がいろいろな表現を使っている理由は、辞書の利用や誰に相談してもいいと話しているからではないか。保護者や塾の先生に相談している場合もある。自分だけで考えてやる必要はない。同級生が聞いて分からない単語や表現は用いないようにすることを指導しておけばよい。

3 東京都中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)

 N先生からESAT-Jの説明をしていただきました。

 テスト前に事前に指導していることを教えてもらいました。

 テストは全部で4つのパートに分かれています。

 Part Aは音読課題、普段から音読をバリバリやらせている北原メソッドでは問題なし。

 Part Bは絵を見て質問に答える問題。普段からピクチャーカードを使ったQ&Aやっている北原メソッドでは問題なし。

 Part Cは4コマ漫画の登場人物になったつもりで説明する問題。これもPicture Describingをやっている北原メソッドでは問題なし。

 Part Dは英語のスピーチを聞いて、それに対して自分の考えを話す問題。ここでは、“In your opinion”と聞こえたら、ここが肝心な部分で何を話さなければいけないのかが分かる。など、聞くポイントを教えたそうです。また、テンプレートとなる表現も事前に教えておけば話しやすくなります。

4 授業内容検討会

 志茂田中学校のO先生が1月にある大田区の研究会で授業研究をするということで、その授業内容を検討しました。

 1年生の授業で未来表現のwillがターゲット文法です。初め、Aパターンの文法導入の授業を考えていましたが、北原メソッドでやっているようなコンテンツが少ないため、突然授業コンテンツが変わったら生徒も混乱するだろうということでBパターンの本文理解の授業をするということになりました。

 今回の検討のポイントはオーラルイントロダクションの部分。生徒にインパクトを与えるような導入の仕方を考える。今まではデジタル教科書に入っている動画を見せるだけだった導入の部分を、先生自身の英語で行うようにする。教科書の内容はラジオのアナウンサーが話しているものなので、アナウンサーになりきってオーラルイントロダクションができるようにする。

 教師自身の英語でオーラルイントロダクションやQ&Aを行うことは教師自身の英語力の維持や向上にも一役買ってくれると思います。

 今回の授業検討は今までの北研ではなかった形ですが、北原先生のアドバイスから勉強になることも多く、非常に有意義な内容でした。

5 テストと評価について

 懇親会では、テストと評価の話になりました。テストに教科書本文を使ってはいけないと指導されることが多いという話がありました。テストは英語力を測るためだけではなく、勉強をする理由を作る波及効果もあった方がいい。だから、教科書本文を音読しておけばテストもできるという構造を作っておくほうがいい。そのような話が、上智大学のリアクションペーパーにも出ていました。文科省から出る話を真に受けてそのままやるのも問題である。批判的思考も持ちたいです。

 また、5段階評価の話もありました。東京都は5をたくさんつけると教育委員会から校長に指導がきて、校内では校長から指導されるそうです。絶対評価になっているのに、相対評価のときの慣習が残っているようです。私の千葉県ではそのような話は聞いたことがないので、県によって評価の扱い方はかなり違うようです。

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1 ESAT-J 2023年11月実施済み の解説 志茂田中 N先生より

(1)資料、過去問、練習問題等は都教委のHPにあり。誰でも視聴可。

⇒お時間が許すときに、是非、他道府県の先生方もご視聴なさるとご参考になるかと思います。

(2)しかしながら皆様お忙しいと思いますので、以下、大まかな概要です。(  )内は伊藤の私見です。

①20点満点だが、20点、16点、12点、8点、4点、0点 に点数化する。

 (1点を争う入試にこれで良いのか。なぜ、4点刻みなのか。)

②つまり、従来の1000点満点+20点=1020点満点

 (英語だけ、120点満点で良いのか。)

 参考(都以外の先生方向け)

1020点とは、

学力検査100x5教科=500点満点 ⇒700点に換算

調査書点 (満点5x5教科)+(満点5x4教科x2*)=65点満点⇒300点に換算

ESAT-J(中学校英語スピーキングテスト)⇒ 20点(調査書記載)    

                                               1020点満点**

*なぜ、2倍なのか⇒当日のテストがないから。

**学力検査の得点:調査書点の比は、6:4の学校もあります。

(3)テストの内容についての報告

Part A : No.1,2 の2問 どちらも音読

 ⇒1年生からの音読が大切。教科書だけではなく、「読みトレ」なども活用して。

Part B: No.1~3 は 絵を見てWH-Question に答える。No.4は、絵を見て質問を発信する。

Part C: 4コママンガの説明⇒Picture Describing

  ⇒2年生から1レッスン1回程度は4コママンガのdescribingの練習が必要だと思う。

Part D: ビデオレターの音声(音声のみ)を聞き、それに対しての自分の意見とそう答える理由を述べる。

 ⇒準備をしないと、真ん中から下の生徒にとっては難しい。日頃から、自分の意見を発信する態度の育成が必要。

(4)試験後について

 ①翌日17:00に模範解答が発表。それを見て、志望校の最終判断。

 ②11月に受験できなかった生徒向けに12月に再テストあり。

 ③再テストも受検できなかった生徒⇒学力テストの当日点が近い生徒の点数になる。

2 1月に研究授業をする先生の授業構成について、出席者でアイディアを出し合って授業者の先生に参考にして頂く。

北原先生の主なアドバイス

・題材はwillの導入→一ヶ月前位から、歌やTeacher Talk で新出語彙を入れる生徒は使いたくてむずむずしてくる。すぐ、理解する。

・Point 文よりもストーリー性があるdialogueを練習、表現して音読。Sunshineの対話を参照。

・生徒が楽しむためにはまず授業者が楽しもう。小道具などの工夫。例えば教科書でアナウンサーが話している場面では授業者もアナウンサーになりきる。

例会報告は以上

【懇親会にて】

・東京都の評価について、話題になりました。

 5段階評定について都からの文書で私が覚えていることは、下記の通り。2021年度までの記憶ですが、現役の先生方から今も変わらぬように伺いました。

① 評定1,2 が0人にはならない。

② 評定4,5の人数の和は50%を超えない。

③ 観点別評価と5段階評定の逆転現象にはならない。

です。他にもありました。①~③になった場合は、校長に説明、校長が納得したら校長は地教委に文書で説明が必要。

 都教委の文書にあったかどうかは忘れましたが、管理職からは、『3が一番多い。次が2と4。次が1と5』と言われました。

 他県の先生から、「そんなことは言われたことがない。」と言われてびっくりしました。

この話題を出した理由は下記の北研レポートを読んだからです。抜粋します。

Kitaken:0017547 第50回 田尻先生、北原先生 辞書指導ワークショップin京都報告① 森岡先生

【抜粋始め】

 指導案の定型はない。指導案内に3観点の評価が書かれていたりするのを見るが、1時間の授業の中で観る?(無理)例:めあて「現在完了を使えるようにする」⇒無理、無駄。(本当に現在完了を使えるようになるまでには、相当な時間がかかる。)

 成績のつけ方を大学で教えてもらってない。現場に立ってからその先生任せ。形成的評価は指導案に書いたらだめ。例えば形成的評価で「C」でも学期末にできてたら「A」でよい。単元末に評価しなくてもいい。学期末だけでいい。

 主体性(意欲関心態度)は数値化できない。前回指導要領での評価でさんざん混乱したのに、また(名称を変えて)評価することになった。主体性ははかれるものではないのでやめるべき。

 思考判断表現は、入試では数か所だけしか評価していない。(ほとんどは知識技能を見ている。)思考判断表現を、と言われているがそこに時間を割くなど無駄な努力になっている。

 いい発問や指示は生徒が夢中になる。そうなれば主体性は「A」。そこに乗ってこれない生徒には「A」をつけてやりたいから頑張れ、と応援する。

 夢中にさせるにはどうしたらいいか。ネガティブに考える先生が多い。保護者のこと等考えて。

【抜粋終わり】

全くその通りなのですが現役の時はこのようにスパッと考えられませんでした。勉強不足でした。森岡先生、分かりやすいレポートをありがとうございました。

この懇親会で北原先生から「言葉の習得は、みんなができるようになる(ならなければいけない)のだから、3が一番多い、と考えるのは英語科の評価には当てはまらない。」という旨のご発言があり、合点がいきました。このことは、他教科の先生方に理解して頂くのは難しい。英語科でもそう考えていない方は多いと私は考えます。まず、英語科からなのだろうと思いました。

・研究授業についてのdiscussionについて

 皆さん「楽しかった。新鮮だった。」という感想が多く私も同感です。しかしながら、思い返すと40年近く前は「研究授業をやるのは○○さんだけど学校の代表としてやってもらうのだから、みんなで考えましょう。」という雰囲気がありました。忙しくなるばかりで、このようなとても大切なことがなくなっていったのだと改めて気付きました。

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1 じゃれマガカルチャー⑦

2008年1月4日 お年玉について77語で書かれているものを読みました。

いつもの流れでじゃれマガを終えた後、ペアでお年玉について話す機会がありました。

1)Who gives you New Year’s money? What are you going to do with the money? Are you going to buy something you have long wanted?

2)ペアで「お年玉とは何か」を自分の経験を交えて外国人に説明しよう。

2 生徒のパフォーマンスビデオ⑥

2016年12月の2年生2学期スキット「買い物」の映像を見ました。

◎発音、内容、演技の3点でA+、A、B+、B、C+、C、Dの7段階の評価がされています。

現在の3観点では、発音→知識・技能、 内容→思考・判断・表現  演技→主体的に学習に取り組み態度 に相当することが確認できました。

◎生徒が使用している語彙が豊富でした。

lovely / annoying / disgusted / except

Do you know what I mean? / I didn’t know that. 

こういった表現が自然に使えることに驚きました。

◎「自分の言葉として言えていないとだめ」、「みんなが聞いてわからない表現はだめ」、「教科書で習った表現を使ったら、点数あがるよ」と北原先生は生徒に伝えていて、生徒がスキット作成時に、既習事項を使いまわせるように工夫されていました。

当初の予定より変更あり

3 ESAT―Jの説明 

会場校、志茂田中学校の中川先生から全容を説明していただきました。

東京のSpeaking testであるESAT-J。中学校3年生の11月に受験し、その結果(20点満点)が、学力検査・調査書点にプラスされるというもの。内容はPartA~Dまである。Aは音読、Bはイラストを見て、質問に答える。Cは4コマのイラスト描写、Dはリスニングをして、最後に言われる質問に対して自分の意見を言うというもの。

N先生が受験後にアンケートをとったら、生徒は、授業でやっていたことがこのテストに活かされたと実感したという声が多かったようです。普段からの音読、Q&A、ピクチャーディスクライビングなどがよかったようです。「よみトレ」の音読をしていたことも効果的だったようです。また、Part Dのためには、普段から生徒の意見を言う機会をもつことが大切だと考えさせられました。北原メソッドであればそれをすべてカバーしています。一方で、北原メソッドを知らない先生たちは、ESAT-Jのために、授業も大きく変えていく必要があるでしょうから大変だと思います。

4 研究授業の検討(志茂田中学校 O先生の来月の研究授業に向けて)

◎どちらを研究授業でやるのか。(Aパターン文法指導か、Bパターン本文理解か)→本文理解になった。

◎New Crown 1年 Lesson8 Part1  “will”

ラジオDJが、Green Festivalについて案内している場面。

◎本文には …you will get a free drink. / It will be fun!   ターゲットセンテンスの欄には It will be cold tomorrow./ Will it be cold tomorrow? Yes, it will. No, it will not.

It will not be cold tomorrow. が書かれている。

◎北原先生のアドバイス

・スーパーペアワークは、前時の復習としてサラっとやると良い。そこに時間がかかりすぎないように工夫を。

・おまた先生が、ラジオDJになりきって演じると良い。その方が生徒が喜ぶ!

・本文の内容に沿ったイラストは、デジタル教科書のピクチャーを静止画にして使うと生徒にわかりやすい。

・これらのことは、研究授業前の単元から先生が同じやり方でやってみて、生徒が慣れさせておくと良い。

※懇親会では、インド料理を味わいました。何度食べてもおいしい!次回は、もっとカレーを味わいたいです。

色々お話した中で気になった話題。例えば、「絶対評価」と言いながら、「5が4より多いとだめ、管理職が呼ばれてしまう」とか、「3が一番多くなるように」とか言われたという話題がでました。また、今回の北研で、急遽研究授業の検討をすることになりましたが、やってみたらみんなで考えるのが楽しかったし、貴重な機会が持ててありがたいという感想がでました。このようにじっくりその教材について話せるのは確かに楽しいです。そして今回先生方がアドバイスをされているのを聞いて、そのベースには北原メソッドがあると感じました。話を聞いていると、結局そこに行き着いていると思ったのです。

今回も素晴らしい濃厚な時間をありがとうございました。

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1 じゃれマガカルチャー⑦

今回のテーマは「お年玉」。

即興発話練習で、Who gives you New Year’s money? What are you going to do with the money? Are you going to buy something you have long wanted?等の質問に、完全に大人目線で答えていた自分に気づきました。

生徒にとってこれらの質問は、答えを考えるだけでワクワク感が増しますね。発問自体に、答えるときの生徒の気持ちを考えることが大事だと思いました。

2 生徒のパフォーマンスビデオ⑥ <中学2年生3学期> スキット「買い物」

このビデオに限らず、毎回見せていただくビデオに出てくる生徒さんたちは、教科書にない表現を用いて会話をしており、パフォーマンステストに至るまでのご指導を知りたいと思い、北原先生に伺いました。

生徒には、過去にやった生徒たちのビデオは見せるが、テストのための準備時間は授業ではもうけないとのこと。また、周りの人たち(塾の先生などの大人)に相談してもよい、しかしクラスの仲間がわからない表現は使わないこと、と予め伝えておくそうです。

また、何より辞書を使って調べているとのお応えに、納得しました。

3 東京都中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)

N先生から資料をもとにご説明いただきました。

ニュースで耳にしていましたが、具体的な問題を目にしたのは初めてで、とても興味深かったです。

2/21の都立高校入試以前の11/26(日)に第1回のテストが行われ、その日に体調不良で受けられなかった生徒は、1ヶ月後に受けることができる。結果はWEB上で1月中旬から確認できる。

2回目も受けられなかった場合は、英語学力検査の得点から順位を決め、不受験者と英語学力検査の得点が同じ生徒のESATーJ結果をそれぞれ点数化し、その平均値により不受験者のESATーJ結果が決まる。

ESATーJの得点は20点。結果は、4点刻みのA〜Fの6段階で評価され、調査書に記載される。

学力検査の得点と調査書の合計にESATーJの点数を加え、総合得点が算出される。

試験内容は4つのパートに分かれている。

Part Å 音読問題(2問)

状況説明は日本語でされており、意味や内容が伝わるように、英文を声に出して読みなさいという指示。準備時間、解答時間共に30秒。

Part B 絵を見て質問に答える問題(3問)&自分から問いかける問題(1問)

与えられた情報をもとに、英語で話しなさいという指示。準備時間、解答時間共に10秒。

Part C 4コマイラスト問題 (1問)

4つの全てのイラストについて、ストーリーを英語で話しなさいという指示。準備時間30秒、解答時間40秒。

具体的な問いは、「あなたは、昨日あなたに起こった出来事を留学生の友達に話すことになりました。1のイラストに描かれた人物になったつもりで相手に伝わるように英語で話して下さい。」とありました。

1のイラストは女の子です。男子は、違和感を感じなかったのかと思ってしまいました。準備時間が30秒しかないので、悠長にそんなことを考える生徒はいなかったでしょうか。

Part D 英語で話される音声を聞き、質問に対する自分の考えとそう考える理由を英語で述べる問題(1問)

音声のみ2回流れ、画面表示はなし。準備時間1分、解答時間40秒。

具体的な問いは、「海外姉妹校の生徒であるマイクから、ビデオレターで質問が届きました。そこで、あなたは、英語で回答を録音して送ることにしました。ビデオレターの音声を聞き、あなたの意見を述べ、そう考える理由を詳しく話して下さい。日本の致命や人名などを使う場合には、それを知らない人にわかるように説明してください。」

【音声内容】

Hello. At my school, the students are going to choose a place for this year’s one-day school trip. We can go to a mountain or an art museum. In your opinion, which is better for students, a trip to a mountain or a trip to an art museum? Tell me why you think so, too. I’m waiting to hear from you.

ニュースで無言解答が多かったと報じられていましたが、きっとPart D問題のことだったのだなと推測できました。

N先生は事前に丁寧にご指導された結果、無回答はいなかったそうです。

英語が得意ではない子たちへのご指導方法とは…

全文聞き取ろうと思わない。In your opinion, の後を集中して聞く!

1️⃣ I thinkで自分の考えを話す。

2️⃣ I think so becauseでその理由を話す。

3️⃣ So I thinkの後1️⃣で話したことを再度言う。

これで3文は話せたことになる。

4 研究授業内容検討

来月末の大田区の英語研究会で授業をされる先生にアドバイス

willの導入に迷っていらっしゃいました。

本文には、You will get a free drink.とIt will be fun!の2文。ポイント文は、It will be cold tomorrow.

I will で自分の予定を言う活動をと考えておられましたが、本文理解をおもしろおかしくすることに決定!

やはり授業は、先生が楽しまないと生徒には伝わりません。

研究授業は大変ですが、授業の構想を練って、あの子はどんな反応をするだろうか?この発問をあの子にしたら、どう答え、周りの反応はどうなるだろうか、と思いを巡らすのは楽しいですよね。そんなことを改めて感じました。

そして、何より先生方が温かい!みんなで、授業をされる先生のために、よい授業のために、たくさんのアドバイスをされていました。同じ空間にいて、温泉に浸かっている感覚を覚えました。

ご指導の中で、北原先生が 「塾に行っていない子が元気がなくなることをしてはいけない」とおっしゃった言葉が心に響きました。will導入の1ヶ月前からwillの入っている歌を聞かせて、1ヶ月間、耳に入れさせておくことが大事であると。

新しい文法に入る際、発問に対し塾に行っている数名の子の元気のよい回答を取り上げて、授業を進めていたことにハッとしました。

こういうことも、生徒目線の授業づくりに欠かせないものだと気づきました。

5 徒然なるままに

週の半ばから大雪に見舞われた新潟。

22日(金)は15時に勤務解除となり、忘年会も中止。果たして東京に行けるのかとドキドキしながら23日の朝を迎えました。

運よく吹雪いておらず、新幹線に乗ることができました。越後湯沢までは白銀の世界でしたが、関東に入るとカラフルな世界に急展開。東京駅について足元のブーツがちょっと恥ずかしい。たくさん着込んできた服装も東京では汗をかいてしまうほど。同じ国に住んでいるとは思えません!

毎回研修後に、関東の仲間や親戚宅で一泊させてもらっている私。

研修後のカレー屋さんの懇親会後、仲間や親戚宅で二次会をしてもらっています。

そこで、研修で得たことを話すことが、私のルーティンになっています。

やはり伝えるということは、自分の中で整理整頓がつき、考えがクリアになりますし、伝えた相手の反応からも気づかされ、更に思考が深まります。

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○じゃれマガカルチャー

 話すためにはアウトプットを行うことが大切であるが、インプット量が少ないと表現が出てこなかったり話が広がらなかったりする場合がある。日本文化という身近なテーマを扱うことによって読む際生徒への負担があまりなく、日常的な話題だから興味をもって取り組むことができる。また英語という日本語とは違った媒介で日本文化に触れることができるので、自国文化への再認識につながると思った。今回も前回までと同様、読んだことをもとにした即興発話の練習を行った。題材はお年玉で、話すテーマは「お年玉とは何か」。お年玉は身近なものすぎて深く考えたことがなかったので、ペアの意見を聞くのが面白かった。

○パフォーマンステスト

 今回は買い物スキットで、映像を見てまずは外で行なっていることに驚いた。スキットという楽しい活動に加えて、教室ではなく外で行う。バザーのような状況で普段の授業とは違う雰囲気を味わえ、生徒はわくわく感をもつことができると思った。意図して外で行うことが遊び心につながっていると思った。

 また、生徒の使う表現が豊富である点にも驚いた。“give a discount” “except” “lovely”。機械翻訳で無理やり使った感じはなく、生徒は自然に使うことができていた。日頃行っている辞書指導で調べるくせがついているからこそ、生徒は自ら語彙を調べて意味や例文を参照しながらパフォーマンスの場で生かすことができているのだと思った。毎回の授業でくり返し行う語彙指導、辞書指導の重要性を再認識した。

 懇親会の場でスキット作成時、生徒に伝えていることとして「自分の言葉として言うこと」「みんなが聞いてわからない表現はだめ」という点を北原先生から伺った。1人1台端末を持っていることからスピーチなどを実施すると、翻訳機能を使う生徒がいる。発音を確認する程度など上手く活用できるならいいのですが、日本語をそのまま翻訳して不自然であったり中学生にとっては難解であったりする文を使ってしまう生徒が見られる。スキットを含め、何かパフォーマンスを行う際は、相手意識の部分についても指導していきたいと思った。

○ESAT-J

 去年度から都立高入試に新しく加わったスピーキングテストについて、説明があった。テストの構成をみると大きく4つのパートからなり、Part Aが音読、Part Bが質問に答えたり受験者から質問を問いかけたりする問題、Part Cが画面に表示されるイラストについてストーリーを英語で話すもの、Part Dが質問に対して自分の意見を理由とともに述べる問題だった。東京都教育委員会のホームページで過去問を見ることができるので、本番に向けてESAT-Jに特化した対策を練ることができるとのこと。今回紹介があったなかで特に、Part Dの問題で「in my opinionが聞こえたら意識を向けよう」というアドバイスは来年以降生徒にも伝えたいと思った。Part Dでは最初に問題提起を聞いてから答えなければならないのですが、やや長い分量なので全部を聞き取るのは難しい生徒がいる。

 テスト自体は賛否両論ありますが普段の授業で、音読やPicture Describingを行ったり自分の考えを伝えたりする言語活動を行っていれば対応はできるし、反対に読んで訳すだけの授業では対応は難しいと思った。

○授業検討会

 O先生の授業をもとに、授業づくりについて考える機会があった。使用教科書は三省堂のNew Crownで今回印刷していただいた単元の箇所を見ると、文法面では新出言語材料がPOINTという欄に平叙文、疑問文、否定文まとめて書いてあった。まとめてある分、ひとつのページで新しく習う文法をそれぞれ対比させながら関連づけて見ることができそうですが、ひとつのページにまとまっているからといって新出言語材料として指導する際一気に教えてしまうと、生徒にとって情報過多になってしまう場合があるなと思った。「音から文字へ」「actorとして振る舞う必要があること」「既習事項と新出事項の対比」。今回の授業検討を通して、授業を行ううえで基本的なことを再確認することができた。例えば疲れていると演じることを忘れてしまったり、やりたいことがたくさんあると活動で詰め込みすぎてしまい、活動の目的を明確に意識した授業が行えなくなったりしてしまう。多くの先生の授業を見させていただいたり、自分の授業を見ていただいたりしてまずは守破離の「守」の部分を確かなものにしていきたい。